Column

2016.9.4

【入居者レポート】イベントラッシュ!FabCafe MTRLの熱い夏

FabCafe編集部

Tokyo

 

FabCafe MTRL入居者、アーティストの市原えつこです。
ついに夏が終わりましたね。MTRLの8月は超イベントラッシュで、連日大盛り上がりの企画が連発でした(管理人の弁慶さんがてんやわんやされてました)。

自分は案件の納品ラッシュだったこともあり、数多くの面白そうなイベントをスルーしてしまったのですが、合間をぬっていくつかイベントを見れたのでご報告。

KENPOKUトークイベントでアーティスト和田永さんの狂気を分けてもらう

去る8/2、FabCafe MTRLにて「Meets KENPOKU『アーティストというアルゴリズム』 和田永 × 若林恵」が開催されました。
たまに公言しているのですが、私は大学時代から和田永さんの超!絶!ファンで、就職活動しつつ面接の合間を縫っては和田さんの音楽プロジェクト「Open Reel Ensemble」の追っかけをしていましたw
宗教学や民俗学と最新のテクノロジーがない交ぜになったような世界観、そして何よりも音楽やパフォーマンスとしての圧倒的な完成度に一発K.O.され、自分も生きてるうちにこれぐらい人を感動させる作品を作ってみたい!と感銘を受けたところから私も本格的に作品をつくりはじめたという経緯があります。

古いブラウン管を楽器としてよみがえらせる作品「Braun Tube Jazz Band」では「大量廃棄されたブラウン菅とガムランのイメージがリンクした」と語る和田さん。
彼の最新プロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」は「役割を終えた電化製品を妖怪化=楽器化させる」というクレイジーな試みです。蟹の足の形をした電波塔が深夜に電磁波を発し始め、そこには捨てられし家電が集まり、オーケストラを奏で始める・・・という彼の幼少からの奇怪なビジョンをもとにしたフェスティバルを具現化するプロジェクトだそう。

「ニコスラボ」という一緒にエレクトロニコス・ファンタスティコスをつくりあげるメンバーと共に新作を続々と制作。あらゆる縞模様を音に変換する「ボーダーシャツァイザー」、扇風機型ギター「扇風琴」など、常人の理解を軽々と越えていく作品を次々と紹介していきました。最近ではボーダーシャツを着ている人が全て楽器に見えてくるそうですw

イベントでは、昨年開催された「高松メディアアート祭」での数々の伝説的な瞬間にも言及されていました。和田さんの作品を体験しているうちにトランス状態になって鬼の形相をする子供。また、うどんを製造するだけではなく、うどんを食うところまで賄う「うどん食い機」というシンギュラリティの究極系を発案する高松の子供。香川県はすごいところだと思いました。

この日の最後に、和田さんが小学生の終わりの春休みに制作した秘密のフルアルバムが公開されました。楽曲どころかライナーノーツまで自分で書き下ろすという徹底ぶり。

和田さんが小学生の頃から天才すぎて、前世レベルからやりなおさないと追いつける気がしません。
WIRED編集長の若林さんの掛け合いも心地よく、会場に謎の一体化とグルーヴが生まれたイベントでした。

当日の詳細レポートは、WIREDさんでも記事になっているようです。
http://wired.jp/2016/08/22/kenpoku_wada/

 

SENSORS Shibuya Fashion Code Weekでファッションテックに染まる

8月の第2週目には日本テレビSENSORSがプロデュースするイベントと展示「SENSORS Shibuya Fashion Code Week」がFabCafe MTRLをジャック!

1FのFabCafeには光るシューズ「Orphe」やロボティクスファッションクリエイターきゅんくんの新作「METCALF clione」など、ファッションテックの最先端の作品群がずらりと並びました。

私はトークイベントには参加できなかったのですが、立ち見が出る満員御礼だった(!)回も多かったそうで、最先端のトレンドをピックアップするSENSORSの手腕を改めて実感しました。

最後に私の近況ですが、JETROのオリンピック・パラリンピック基本方針推進調査:文化を通じた機運醸成試行プロジェクトとしてISID(電通国際情報サービス)イノラボさんとの協業プロジェクトが採択されました!
今年の後半はちょくちょく東北を訪れることになりそうです。
全国の奇祭・祝祭情報を募集しているので何かご存知でしたらぜひご一報ください。

 

文:市原えつこ
1988年、愛知県生まれ。早稲田大学文化構想学部表象メディア論系卒業。学生時代より、日本特有のカルチャーとテクノロジーを掛け合わせたデバイス、インスタレーション、パフォーマンス作品の制作を行う。主な作品に、大根が艶かしく喘ぐデバイス《セクハラインターフェース》、虚構の美女と触れ合えるシステム《妄想と現実を代替するシステムSRxSI》、脳波で祈祷できる神社《@micoWall》等がある。2014年《妄想と現実を代替するシステムSRxSI》で文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選出。http://etsukoichihara.tumblr.com/

Share

Author

  • FabCafe編集部

    FabCafe PRチームを中心に作成した記事です。

    この記事に関するご意見やご感想は、ぜひお気軽にこちらからお寄せください。
    お問い合わせフォーム

    FabCafe PRチームを中心に作成した記事です。

    この記事に関するご意見やご感想は、ぜひお気軽にこちらからお寄せください。
    お問い合わせフォーム

FabCafe Newsletter

新しいTechとクリエイティブのトレンド、
FabCafeで開催されるイベントの情報をお伝えします。

FabCafeのビジネスサービス

企業の枠をこえて商品・サービスをともに作り上げていく
FabCafeのオープンイノベーション