Talk Event
- #参加受付中
日々、都市に暮らす私たちは、そもそも、どのように、誰によって、都市がデザインされているのか深く考えたことはあるだろうか? アーバンデザインという、まだ日本では馴染みの薄いその言葉。「どこか私には関係がない、他人事」のように捉えていないだろうか? いやいや、都市に暮らす私たちには、都市について主体的に考え、共に語り合い、都市をデザインする権利が一人ひとりにあるはずだ。より良い未来の都市をデザインするには、あらゆるステークホルダーが、共通の価値観や言葉を共有し合い、フラットに語り合う場が必要だと思う。都市にまつわるリテラシーを高め合いながら、100年後の社会デザインや文化の創造を見据え、長期的な視点のもと持続的で創造的な都市デザインの在り方について、ここから考えていきたい。
2025.3.18 (火) UTC+09:00
18:00 – 21:00
Aru Societyは、私たちロフトワークが、これからの100年先を見据えながら共に在る社会をどのように描いていくか、未来への物語を考えるためのプロジェクトです。物語のコンテクストをより詳細に導き出していくために、文化、風土、歴史、風習、産業の根底に流れる「美意識」というコンテクストを紐解くことを何よりも重視しています。変わらない/変えてはならない価値は何か? その紐解きをまず行い、それらを軸としながらも、一体何を変容させることが未来にとってより望ましいのか導き出しながら、物語を仕立てていくことを重視しています。
その物語の紐解きを「都市」というフィールドで実施していきたいと思います。「都市はどう在るか」そのコンテクストを深く掘り起こすことは、社会の在り方、経済の在り方、法人の在り方、そして一人ひとりの生き方がどう在るかを主体的に考えることにつながっていくからです。そして、未来の物語は、そのような一人ひとりの意志から始まっていくのではないでしょうか。
都市は多様な人々が住み、行き交い、私たちと共に日々呼吸するように変化し、生きているもの。都市は生態系のような生き物だとして捉えてみると、人任せにするのではなく、都市のこれからというものをもう少し一人ひとりが考えていき、より良い都市、より良い社会へとゆっくりと育むことがあって良いように思います。
共にある社会を描きながら、そのためには都市がどう在ると良いのか、都市に関わるすべての人たちにとって共通の価値観を生み出していくー。そのためには、空間としての都市がどのように成り立っているのか、どのように出来上がっていくのか、その基本を知ることが第一歩になるのではないかと考えました。そして、都市デザインに対する “知”は、学びと体感の双方向によって生まれてくるという仮説を立てています。
このように都市に対するリテラシーを高めていく場をデザインすることで、企業、自治体、アーティスト、キュレーター、デザイナーといった様々な領域のクリエイターといった多様な人々が、共に “TOKYO” という都市の未来を考え、共通の価値観と共通の言語を創り出していくことで、都市が社会に開かれていく軌跡を導き出していけるのではないかと考えています。
都市をもっと多様な観点からデザインし、社会へ開いていくために。creative city commons TOKYO(クリエイティブシティ・コモンズ・トーキョー)をAruSosoetyプロジェクトのアクティビティとして立ち上げることとなりました。
コモンズ会議の1回目は、ゲストスピーカーに東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授・中島直人さんをお迎えし、まずは、アーバンデザインの基本的な考え方について、ニューヨーク市の実践ケース“パブリックスペース・ムーブメントによる都市の変革”をもとに共有していただきます。そして、参加者のみなさまと共にトークセッションを行い、夜には、ナチュールワインのAruBarを今回特別に開催しますので、楽しい夜の時間を共に過ごしながら、これからの“TOKYO” という都市の未来について是非とも語り合いたいと思います。
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本「ニューヨークのパブリックスペース・ムーブメント 公共空間からの都市改革」
当日は中島先生の編著『ニューヨークのパブリックスペース・ムーブメント 公共空間からの都市改革』(中島直人 編著/関谷進吾・北崎朋希・三浦詩乃・三友奈々 著、学芸出版社、2024年発行)に基づき、ニューヨーク市が民主主義をいかに都市の中で体現するか?を壮大な都市計画として実装してきたかについて、専門的な内容を非常にわかりやすく紐解きながらお話いただきます。
コモンズ会議は、継続した営みとして持続していく予定です。2回目以降は、実際に現地を訪れる体感型のリサーチを交えながら、東京の街という文化はどうやって生み出されてきたのか? 建築、都市デザインという観点から様々に探っていくことで、都市のコンテクストを導き出し、“都市の哲学であり美意識”という軸に沿った都市デザインによって、東京がどのように変容してきたのか/変容していくのかを共に考えていきたいと思います。
当日の会場構成は「crQlr Awards Exhibition Tokyo – Living Loops 生きている環」という、弊社独自の長期的なプログラムである“crQlr Awards”による展示空間で仕立てられていますので、Aru Bar Time スタート時には、Sustainability Executive/FabCafe チーフコミュニティオフィサー(CCO)Kelsie Stewart ケルシー・スチュアートからintroduction presentationをさせていただきます。
*crQlr Awards公式サイト:https://crqlr.com/ja/
- 商業施設等の開発を通して、まちの価値を上げることに関心がある方
- 文化、建築、アートの観点から、都市をデザインしていくことを考えている方
- 未来に向けた都市戦略や都市ビジョンを考えている自治体の方
- 地域との対話から、有機的にエリアの再構築していくことを目指している事業者の方
- 新たな視点での都市リサーチの仕方を模索している方
- 都市をもっと面白く、クリエイティブにしていきたいと考えている方
関連リンク
今回のコモンズ会議の企画は、Aru Commons Mediaでの中島先生へのインタビューから、先生との共同企画によって生まれました。ぜひ、インタビュー記事をご一読ください。
開催日 | 2025年3月18日(火)
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会 場 | FabCafe Tokyo 東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア1F(Google Map) |
定 員 | 35名 ※人数多数の場合抽選となります。ご了承ください |
参加費 | 2,000円 ※ワイン1杯と軽いおつまみがチケットのチャージに含まれています。2杯目以降はキャッシュオンでお支払いいただき、美味しいナチュールワインやソフトドリンクなどいくつかのメニューをご用意しておりますので、ぜひゆっくりとお楽しみください。 ※イベント当日、現金にてお支払いいただく予定です。 |
対 象 |
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主 催 | 株式会社ロフトワーク |
ご注意 |
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中島 直人
東京大学大学院, 工学系研究科都市工学専攻教授
1976年東京都生まれ。東京大学工学部都市工学科卒、同大学院修士課程修了。博士(工学)。東京大学大学院助手、同助教、イェール大学客員研究員、慶應義塾大学専任講師、同准教授、東京大学大学院准教授を経て、2023年12月より現職。専門は都市計画。近年の著作に『都市計画の思想と場所 日本近現代都市計画史ノート』(東京大学出版会、2018年、日本都市計画学会論文賞受賞/日本建築学会著作賞受賞)、『コンパクトシティのアーバニズム コンパクトなまちづくり、富山の経験』(共編著、東京大学出版会、2020年)、『アーバニスト 魅力ある都市の創生者たち』(編著、ちくま新書、2021年)『ニューヨークのパブリックスペースムーブメント 公共空間からの都市改革(編著、学芸出版社、2023年)。「人・運動・場所から編成する都市計画史に関する一連の研究」で2024年度日本建築学会賞(論文)を受賞。
1976年東京都生まれ。東京大学工学部都市工学科卒、同大学院修士課程修了。博士(工学)。東京大学大学院助手、同助教、イェール大学客員研究員、慶應義塾大学専任講師、同准教授、東京大学大学院准教授を経て、2023年12月より現職。専門は都市計画。近年の著作に『都市計画の思想と場所 日本近現代都市計画史ノート』(東京大学出版会、2018年、日本都市計画学会論文賞受賞/日本建築学会著作賞受賞)、『コンパクトシティのアーバニズム コンパクトなまちづくり、富山の経験』(共編著、東京大学出版会、2020年)、『アーバニスト 魅力ある都市の創生者たち』(編著、ちくま新書、2021年)『ニューヨークのパブリックスペースムーブメント 公共空間からの都市改革(編著、学芸出版社、2023年)。「人・運動・場所から編成する都市計画史に関する一連の研究」で2024年度日本建築学会賞(論文)を受賞。
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岩沢 エリ
株式会社ロフトワーク Culture Executive/マーケティング リーダー
東京都出身、千葉市在住。大学でコミュニケーション論を学んだ後、マーケティングリサーチ会社、不動産管理会社の新規事業・経営企画室を経て、2015年ロフトワークに入社。マーケティングチームのリーダーとして、ロフトワークのコミュニケーションデザイン・マーケティング戦略設計、チームマネジメントを担う。2022年4月からCulture Executiveを兼任し、未来探索と多様性を創造力に変えるカルチャー醸成に取り組む。最近では、「分解可能性都市」をテーマに、生産・消費に加えて分解活動が当たり前となる都市生活へシステムチェンジするためのデザインアプローチを探究している。1児の母。
東京都出身、千葉市在住。大学でコミュニケーション論を学んだ後、マーケティングリサーチ会社、不動産管理会社の新規事業・経営企画室を経て、2015年ロフトワークに入社。マーケティングチームのリーダーとして、ロフトワークのコミュニケーションデザイン・マーケティング戦略設計、チームマネジメントを担う。2022年4月からCulture Executiveを兼任し、未来探索と多様性を創造力に変えるカルチャー醸成に取り組む。最近では、「分解可能性都市」をテーマに、生産・消費に加えて分解活動が当たり前となる都市生活へシステムチェンジするためのデザインアプローチを探究している。1児の母。
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小川 敦子
株式会社ロフトワーク, アートディレクター
ロフトワーク京都 アートディレクター。1978年生まれ。百貨店勤務を経て、生活雑貨メーカーにて企画・広報業務に従事。総合不動産会社にて広報部門の立ち上げに参画。デザインと経営を結びつける総合ディレクションを行う。その後、フリーランスのアートディレクターとして、医療機関など様々な事業領域のブランディングディレクションを手掛ける。そこにしかない世界観をクライアントと共に創り出し、女性目線で調和させることをモットーにしている。2020年ロフトワーク入社。コンセプトメイキング、組織デザイン、コーポレート・ブランディング、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)、都市戦略デザイン設計を主な得意領域とし、経産省中部経済産業局、大垣共立銀行との共同プロジェクト「東海サーキュラープロジェクト」(2021-2022)、「椙山女学園大学リブランディング設計」(2022)、文化と経済の好循環を創出する京都市都市戦略2050年都市構想案提唱(2023-2024)等。現在は、共にある社会の在り方を描くロフトワーク自社プロジェクトAruSocietyのプロジェクト設計、アートディレクションを主に担当し、京都、大阪、東京の3都市を接続する都市コモンズを醸成中。
ロフトワーク京都 アートディレクター。1978年生まれ。百貨店勤務を経て、生活雑貨メーカーにて企画・広報業務に従事。総合不動産会社にて広報部門の立ち上げに参画。デザインと経営を結びつける総合ディレクションを行う。その後、フリーランスのアートディレクターとして、医療機関など様々な事業領域のブランディングディレクションを手掛ける。そこにしかない世界観をクライアントと共に創り出し、女性目線で調和させることをモットーにしている。2020年ロフトワーク入社。コンセプトメイキング、組織デザイン、コーポレート・ブランディング、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)、都市戦略デザイン設計を主な得意領域とし、経産省中部経済産業局、大垣共立銀行との共同プロジェクト「東海サーキュラープロジェクト」(2021-2022)、「椙山女学園大学リブランディング設計」(2022)、文化と経済の好循環を創出する京都市都市戦略2050年都市構想案提唱(2023-2024)等。現在は、共にある社会の在り方を描くロフトワーク自社プロジェクトAruSocietyのプロジェクト設計、アートディレクションを主に担当し、京都、大阪、東京の3都市を接続する都市コモンズを醸成中。
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ケルシー・スチュワート
株式会社ロフトワーク, Sustainability Executive/FabCafe チーフコミュニティオフィサー(CCO)
アメリカ合衆国出身。2017年にLoftworkとFabCafeに入社。入社以来、バリスタ、カフェアドバイザー、FabCafeグローバルネットワークのコミュニケーションコーディネーター、FabCafe ウェブサイトライター、デザイン思考ワークショップのファシリテーターと幅広く、業務を務める。また、FabCafe CCOとして、FabCafe Global Networkのまとめ役を務め、世界各地のFabCafeのローカルクリエイティブコミュニティの育成と、それらのコミュニティとグローバルネットワークを繋ぐことを行っている。 加えて、持続可能な開発目標の短期的な解決策を作成することを目的とした2日間のデザインソンであるGlobal Goals Jam(GGJ)の東京開催の主催者でもあり、本イベントを過去に東京、バンコク、香港の複数都市で企画・実施した。また、刺激的でインパクトのある循環型経済に関するプロジェクトを、世界中から集める「crQlr(サーキュラー)Awards」のチェアマンも務めています。
アメリカ合衆国出身。2017年にLoftworkとFabCafeに入社。入社以来、バリスタ、カフェアドバイザー、FabCafeグローバルネットワークのコミュニケーションコーディネーター、FabCafe ウェブサイトライター、デザイン思考ワークショップのファシリテーターと幅広く、業務を務める。また、FabCafe CCOとして、FabCafe Global Networkのまとめ役を務め、世界各地のFabCafeのローカルクリエイティブコミュニティの育成と、それらのコミュニティとグローバルネットワークを繋ぐことを行っている。 加えて、持続可能な開発目標の短期的な解決策を作成することを目的とした2日間のデザインソンであるGlobal Goals Jam(GGJ)の東京開催の主催者でもあり、本イベントを過去に東京、バンコク、香港の複数都市で企画・実施した。また、刺激的でインパクトのある循環型経済に関するプロジェクトを、世界中から集める「crQlr(サーキュラー)Awards」のチェアマンも務めています。
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17:30
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開場・受付スタート
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18:00
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イベント開始
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18:00-18:15
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イントロダクション
都市をもっと多様な観点からデザインし、社会へ開いていく
creative city commons TOKYO(クリエイティブシティ・コモンズ・トーキョー)の始まり
株式会社ロフトワーク Culture Executive マーケティングリーダー 岩沢えり
株式会社ロフトワーク Aru Society アートディレクター 小川敦子 -
18:15-18:45
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キーノートスピーチ
GOOD URBAN DESIGN
ニューヨーク市の実践ケース・パブリックスペース・ムーブメントによる都市の変革を中心として都市の共通価値観と共通言語を創り出す、ニューヨーク市の都市計画とは
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授 中島直人さん -
18:45-19:45
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トークセッション
Good Urban Design〜より良い都市をデザインするための共通のことばを考える
- 都市デザインの民主化〜都市を社会へ開いていくために
- 都市を共有する、都市のパラダイムシフトの捉え方
- 公民連携と都市デザインの仕組み
- 都市の在り方と哲学について
- 会場からの質疑応答、ラウンドセッションタイム
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19:45
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Aru Bar Time
introduction presentation
会場構成「crQlr Awards Exhibition Tokyo – Living Loops 生きている環」について
株式会社ロフトワーク Sustainability Executive/FabCafe チーフコミュニティオフィサー(CCO)
Kelsie Stewart ケルシー・スチュアート
crQlr Awards公式サイト:https://crqlr.com/ja/
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21:00
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イベント終了
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日時
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2025.3.18 (火) 18:00 – 21:00 UTC+09:00
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会場
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FabCafe Tokyo
東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア1F
京王井の頭線 神泉駅 南口 徒歩3分
JR 渋谷駅 徒歩10分
03-6416-9190
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参加費
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2,000円
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定員
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35名