Exhibition
- #開催終了
私たちと衣服と文化、私たちと衣服と自然を近づけていくためにはどんなことができるでしょうか。
歴史的に繊維産業が盛んな群馬県から、この問いに実験的に取り組む、群馬県の2つの会社のプロジェクトの展示を行います。
カルチャーブランドAyは、伝統的な絹織物を現代のライフスタイルに合わせて再構築した「あいのぬの」の展示/販売。株式会社フクルは、衣服をカーボンニュートラルにする新サービスを発表します。
“衣服”を通じて、豊かさの基盤である自然と文化とより良い関係を織り直していくことはできるのか?本展示を通じて、考えるきっかけになれば幸いです。
(主催:デザインピークスグンマ実行委員会・Ay・株式会社フクル / 協力:群馬県・株式会社ロフトワーク・FabCafe Tokyo)
2024.2.2 (金) – 2024.2.4 (日) UTC+09:00
*FabCafe Tokyoの開館時間に準じます。(月-日曜 10:00-20:00)
FabCafe Tokyo | Google mapで開く
観覧無料(座席を利用される場合はカフェメニューのご注文をお願いいたします。)
群馬から衣服と文化・自然の関係性を織りなおす
自分が着る服を選ぶ時に、それが伝統・文化的な衣服であるか、を意識しているでしょうか。成人式、結婚式など、ハレの日において着物を着ることはあると思いますが、日常生活となるとなかなか、着る場面は少ないのではないでしょうか。
また同様に、服を選ぶ時にそれが自然・環境に優しいものであるか、を意識しているでしょうか。アパレル産業における環境問題はテレビやニュースで取り上げられ、意識する人が増えつつあると感じていますが、環境負荷を気にしないという人も一定数おり、私たちみなが意識的になる、さらにそれに対してアクションを起こすまでは、あと一歩だと感じております。
また一方、環境負荷に配慮するがゆえに選ぶ服が限定されたり、作り手としても選べる素材が制限される状況も生まれていることを耳にすることがあります。
自然と文化、これらは相互に関連し合い、私たちの生活の豊かさの基盤となっています。衣食住のひとつである”衣服”を通じて、私たちはどうすれば自然と文化とより良い関係を作っていく(織り直す)ことができるのか。どうすれば、私たちと衣服と文化、私たちと衣服と自然の間をより近づけていくことができるのか。
この問いに対する実験的な取り組みとして、本展示では、歴史的に繊維業の盛んである群馬県にて活動を行う、カルチャーブランドAyによる、伝統的な絹織物である「伊勢崎銘仙」を現代のライフスタイルに合わせて再構築した「あいのぬの」コレクション、株式会社フクルによる「生産した衣服をカーボンニュートラルにすることができる新サービス」2つの取り組みをご紹介いたします。
本展示が、私たちと衣服と自然の関係性を考えるきっかけになれば幸いです。
文化と衣服の関係性を織りなおす – カルチャーブランド「Ay」
カルチャーブランドAyは群馬県伊勢崎市にて、「伊勢崎銘仙(めいせん)」という地域の伝統的な絹織物をアップサイクルした衣服を販売しています。
伊勢崎銘仙は従来の着物と一線を画すモダンなデザインと鮮やかな発色で、明治から昭和初期に庶民の日常着として一世を風靡しました。昭和初期の最盛期には「10人に1人は持っている」と言われるまでに成長しましたが、市場の縮小などで現在、作り手がいない状況にまでなりました。
そこで、アップサイクルの形だけでなく、Ayは伊勢崎銘仙を次世代へ継承していくべく、銘仙の柄からインスピレーションを得て、現代技術でオリジナルテキスタイル「あいのぬの」を開発し、立体感豊かなジャガード織りでワンピース、プリント技術で銘仙の大胆な色使いを再現したセパレート浴衣を生み出しました。
本展示では、「あいのぬの」2024 spring/summer collectionの展示受注/販売をいたします。伝統的・文化的な衣服をただ守る・受け継ぐのではなく、現代のライフスタイルに合わせて再構築していく。私たちと衣服と文化のこれからの関係性を考えるきっかけになれば幸いです。
自然と衣服の関係性を織りなおす – 株式会社フクル
株式会社フクルは「衣服と人の幸せな関係を作る」を理念に掲げ、群馬県桐生市にて、「FiTO(フィト)」という「必要な服を、必要な時に、必要な量だけ」つくるための、縫製料金の自動見積り、発注、納品サービスを展開しています。
さらに自然との関係性を通じて、衣服と人がより幸せになる関係を作るため、FiTOにて生産した衣服に対して、栃木との県境にある群馬の森から創出したカーボン・オフセットの認証付与を行うことができる新サービスを開発しました。
※カーボン・オフセット:ゼロにするのが難しいCO2排出を別の場所で削減・吸収し、それによって排出量のバランスを取ろうとする取り組みです。このバランスは「クレジット」を通じて取引されます。例えば、CO2を吸収する森林の管理・育成や再生可能エネルギーの利用に関与する人はクレジットを発行することができ、CO2を排出する人は、その分のクレジットを購入して実質的にCO2排出を相殺できるという仕組みです。この取引が行われることで、CO2削減の活動を支え、その活動が広がることが期待されています。
サービスを通じて、作り手は、自身の生産する衣服をカーボンニュートラルにすることができ、環境配慮による制約(素材などの制約)を無くしてクリエイションをしていくことが可能になります。また買い手は、多少のコスト(衣服価格に反映される)で、カーボンニュートラルの衣服を選択することができるようになります。結果的に、自然と接続された衣服が増え、環境負荷による制約がなくなり、自然と衣服と私たちの関係が近づいていくことが期待できます。
本展示では、本サービスの先行発表を行います。私たちと衣服と自然のこれからの関係性を考えるきっかけになれば幸いです。
Exhibitor
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Ay
「文化を織りなおす」をミッションに紡がれた文化に向き合い、ほぐし、新しい価値を添えて発信するカルチャーブランドAy(アイ)。代表村上の郷里である群馬県伊勢崎の伝統工芸である「銘仙」着物をアップサイクルした衣服を中心に展開。衰退する銘仙を保存・継承していくことを目的に、銘仙柄からインスパイアされた自社オリジナルテキスタイルをジャガード織等を用いて生地を開発し、衣料品やインテリア雑貨に落とし込む。他にも日本国内の職人や工場との連携をし、新しい伝統のあり方を商品を通して表現。
「文化を織りなおす」をミッションに紡がれた文化に向き合い、ほぐし、新しい価値を添えて発信するカルチャーブランドAy(アイ)。代表村上の郷里である群馬県伊勢崎の伝統工芸である「銘仙」着物をアップサイクルした衣服を中心に展開。衰退する銘仙を保存・継承していくことを目的に、銘仙柄からインスパイアされた自社オリジナルテキスタイルをジャガード織等を用いて生地を開発し、衣料品やインテリア雑貨に落とし込む。他にも日本国内の職人や工場との連携をし、新しい伝統のあり方を商品を通して表現。
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株式会社フクル
人と衣服の幸せな関係をつくる
フクルは「人と衣服の幸せな関係」を追求します。
テクノロジーや手仕事、品質や価格にとらわれず、服を作りたいと思う想いに応え、「職人や技術」「地域や環境」「文化や歴史」を仕組みに変えて、次の世代に繋ぎます。
More healthy apparel アパレルはもっと健全になれる。
マスカスタマイゼーション・サプライチェーンマネジメントを用い、適時・適量・適価を実現し、服から生まれる環境に対する負のインパクトを極小化することでサスティナブルな社会を目指します。
人と衣服の幸せな関係をつくる
フクルは「人と衣服の幸せな関係」を追求します。
テクノロジーや手仕事、品質や価格にとらわれず、服を作りたいと思う想いに応え、「職人や技術」「地域や環境」「文化や歴史」を仕組みに変えて、次の世代に繋ぎます。
More healthy apparel アパレルはもっと健全になれる。
マスカスタマイゼーション・サプライチェーンマネジメントを用い、適時・適量・適価を実現し、服から生まれる環境に対する負のインパクトを極小化することでサスティナブルな社会を目指します。
デザインピークスグンマ
ロフトワークと群馬県がタッグを組んで、群馬県で新たなビジネスモデル構築や新事業展開を目指す事業者を対象に、地域の稼ぐ力向上モデル事業 「デザインピークスグンマ」を2023年9月から実施しています。
本プログラムでは、参加事業者が自社プロダクトの企画段階から、施策、テスト販売、商品PR、実販売に至るまで、あらゆる段階でデザイン経営を取り入れ、既存の考え方に囚われずに取り組むことで、ブランド力やイノベーションを高め、稼ぐ力の向上を目指します。デザイン経営とは、デザイン的思考を取り入れながら顧客ニーズに沿った商品・サービス開発を行う経営手法です。
本展示は、デザインピークスグンマの一環として行っており、2月22日(木)に成果発表会を実施予定です。(詳細は後日公開)
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日時
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2024.2.2 (金) – 2024.2.4 (日) *FabCafe Tokyoの開館時間に準じます。(月-日曜 10:00-20:00) UTC+09:00
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会場
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FabCafe Tokyo
東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア1F
京王井の頭線 神泉駅 南口 徒歩3分
JR 渋谷駅 徒歩10分
03-6416-9190
Google mapで開く -
参加費
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観覧無料(座席を利用される場合はカフェメニューのご注文をお願いいたします。)
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オーガナイザー
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主催: デザインピースグンマ実行委員会
協力: Loftwork, FabCafe Tokyo