Event report
2016.3.5
FabCafe編集部
こんにちは、FabCafeを運営しているロフトワークのクリエイティブ・ディレクター、CAROLです(CAROLはニックネームで、本名は松田絵里。和歌山生まれの日本人です!)。
普段はロフトワークでディレクターの仕事をしていますが、プライベートではライブペイントをしたりDJやイベンターとしての活動も行っています。
今回、FabCafe MTRLで開催された、イスラエルを拠点に活動するデザイナーOri Elisar氏によるワークショップ「BioHack Typography – Living Language Project –」に参加したので、私の「モジホコリ」の経過とともにレポートをお届けします!
▼Ori氏のプロジェクト動画はこちら
Behind the scenes of The Living Language Project from Ori Elisar on Vimeo.
Ori氏は、シャーレの中に作った古ヘブライ語の一つ一つの文字の形からバクテリアを増殖させ、現代ヘブライ語への言語の成り立ちを考察するプロジェクト「Living Language Project」に取り組んでいて、メディアでも話題になりました。
▲「Living Language Project」では、Paenibacillus vortex(パエニバチルス・ボルテックス)という細菌を使って、新旧のヘブライ語の文字を扱っています。
主役のモジホコリ
今回のワークショップでは、粘菌のPhysarum polycephalum(モジホコリ)を使用して、生きた文字をつくります。湿った寒天培地に餌になるオーツで文字の形をつくり、菌の性質を利用して文字を描きます。
▲Bioのイラストは私のイメージです
●モジホコリの性質
・危険な菌ではない
・日光がきらい
・餌はオーツ
・20–25°がすき
・湿っぽい場所がすき
・良好だと一時間に1cm成長
・乾燥させて水で復元、1年間もつ
●絵を書くのにポイントになる性質
・空腹時だけ進む
・通った跡は通らない
・餌がないと本体にもどる
・古い食べ物は食べない
という感じで、難しいことはありません。ちょっとの工夫だけです。
「きゃ」と「C」をつくってみる
私のニックネーム「CAROL」の頭文字「きゃ」と「C」でつくりました。「きゃ」は餌のオーツを水で溶いたものを筆で書き、「C」は餌のオーツを固形のまま並べ、最後に菌をセットします。
1日後……
2日後……
3日後……
いい感じに餌を求めて伸びてます。「きゃ」は、かなり上手く育ちました!やはり餌が線でつながってるからでしょうか。
「C」は、元気がない菌だったのか、一つ一つの餌が大きすぎたのか。あまり動いていません。
バイオアートは、知性のある有機物から何が生まれるか未知数な所や、プロセスを観察して見守るのも、まるでペットをかってるみたいな感覚でおもしろいです。今後も経過を見ていきたいと思います。
▲当日、会場はいい感じに「理科室」っぽく、参加者各々がシャーレのなかの世界に没入していました。
(※このレポートは、こちらの記事を一部編集して転載しています)
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