Exhibition
- #開催終了
- #入場無料
私たちの周囲や体内にいる目に見えないバクテリア。この展覧会では、彼らがつくりだすカラフルな染色の世界を展示します。これは、繊維産業にとって、色を作り出すという点で、環境汚染の少ない新たな方法かもしれません。テキスタイルや衣料をバクテリアとともにデザインする世界を、私たちと一緒に探検してみませんか?
2023.4.16 (日) – 2023.4.23 (日) UTC+09:00
FabCafe Tokyo | Google mapで開く
観覧無料 (座席を利用される場合は、カフェにてご注文をお願いいたします。)
「色を育てる」ー 伝統的な繊維染料を生きたバクテリアに置き換える
アパレル業界は、世界2位の環境汚染産業だと国連貿易開発会議(UNCTAD)に指摘されており、多くの衣料品生産地では川が黒ずみ、有害な状態になってしまっていることも。合成染料と仕上げ剤は、その有毒性が知られているにもかかわらず、水路に投棄されることもしばしば起きているようです。有毒な廃棄物を出さずに服を染める方法が普及したら繊維業界はどう変わりうるのでしょうか。
バクテリアを活用した染色方法は、化学物質と水の使用量を大幅に削減します。けれども、そのためには色について考え直す必要があるでしょう。なぜなら、そこで扱う色は、人間が自由に操作・管理できる非生命資源ではなく、生きて成長する生物だからです。
ジュリア・モーザーは、「Growing Patterns Living Pigments」というプロジェクトを立ち上げ、バクテリアの顔料を使って、テキスタイルをさまざまな色、形、模様に染めることを探究しています。その結果、普段は目に見えないバクテリアが布地をさまざまな色に染めていく様子を「見る」ことができるようになりました。
公式ウェブサイト:https://www.julia-moser.com/
Living Pigments プロジェクトページ:https://www.livingpigments.com/
予測不可能な結果をどのようにデザインに取り入れるか?
しかし、生物である以上、その動きや成長を正確にコントロールすることはできません。どのようにバクテリアと向き合えば、望ましいデザインを生み出すことができるのでしょうか。環境配慮が進みにくい大量生産が大部分を占める産業において、自然と共にデザインし、創造する場をどう作れるでしょうか。
それが、モーザーの仕事の鍵です。彼女はバクテリアと共同でデザインし、衣服の仕上がりを決定しています。この春、彼女の作品が海を超えて来日、FabCafe Tokyoで展示されます。ぜひ実物をご覧ください。一緒にバクテリアとファッションの共創の可能性を探ってみませんか?
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バクテリアが作り出した色の濃淡によってパターンが決められたニット。
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バクテリアが生地に残した形状をパターン形状としてカットして作成したジャケット。
展示内容
バクテリアで染めた繊維サンプル
- さまざまな菌によって作られた色やパターン
- ステージによって使われている、さまざまな手法
バクテリアと共同でデザインされた衣服
- バクテリアの増殖の動きによって作られたパターンのニット
- バクテリアの増殖で決まるパターンとカッティング
マイクロバイオーム、放射線、ウィルス、細菌。コントロールできない自然の力は、厄介者やエラーと扱われることも多く、多くの排除や操作がおこなわれてきました。しかし、人間が操作できない生物のパワーをいかにポジティブに捉え直し、遊び、クリエイティブに生かす器をデザインできるかが、これからの活動のポイントとなってくるでしょう。
SPCS(スピーシーズ)は、プロトタイピングしながら自然のアンコントローラビリティを探究する活動体です。自身の好奇心や課題感と自然のメカニズムをリンク・身体化させ、価値観や手法をアップデートさせるべく、領域横断の実験を行っています。
活動全体のコンセプト/過去の活動は こちら>>
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Julia Moser
テキスタイル&ファッションデザイナー/Growing Patterns Living Pigments創設
ジュリア・モーザーは、ファッションやテキスタイルのデザイン手法や生産プロセスを、より持続可能で健康的な未来に向けて再考することを自分の使命だと考えている。化学物質や有害な成分を使わずに色を作り出す方法を自然が知っているという事実を受け、「Growing Patterns Living Pigments」を設立。テキスタイルを染めるため、顔料生成バクテリアとの共創を始め、デザインプロセスにも彼らを巻き込んでいる。マテリアルイノベーションとバイオデザインに焦点を当て、新しいテクノロジーを使うことでデザインやデザインプロセスの考え方を変える方法を模索している。
先住民族であるコギ族の「テクノロジーを使って仕事をするのは当然だが、そうするならば、自然に逆らわず、自然と共に働くテクノロジーを使いなさい」という言葉を常に心に留めている。リンツ芸術デザイン大学でテキスタイル・アート・デザインとファッション・テクノロジーの2つの修士号を取得。現在はCrafting Futures Labで大学アシスタントとして勤務しながら博士号を取得、学生を指導している。デザイン実践のためのコアバリューを見つけ、素材との接続方法をデザインすることで、芸術と科学、伝統と新しい技術の間に橋をかけ、自然とのつながりを取り戻し、次の世代のための未来を創造している。
ジュリア・モーザーは、ファッションやテキスタイルのデザイン手法や生産プロセスを、より持続可能で健康的な未来に向けて再考することを自分の使命だと考えている。化学物質や有害な成分を使わずに色を作り出す方法を自然が知っているという事実を受け、「Growing Patterns Living Pigments」を設立。テキスタイルを染めるため、顔料生成バクテリアとの共創を始め、デザインプロセスにも彼らを巻き込んでいる。マテリアルイノベーションとバイオデザインに焦点を当て、新しいテクノロジーを使うことでデザインやデザインプロセスの考え方を変える方法を模索している。
先住民族であるコギ族の「テクノロジーを使って仕事をするのは当然だが、そうするならば、自然に逆らわず、自然と共に働くテクノロジーを使いなさい」という言葉を常に心に留めている。リンツ芸術デザイン大学でテキスタイル・アート・デザインとファッション・テクノロジーの2つの修士号を取得。現在はCrafting Futures Labで大学アシスタントとして勤務しながら博士号を取得、学生を指導している。デザイン実践のためのコアバリューを見つけ、素材との接続方法をデザインすることで、芸術と科学、伝統と新しい技術の間に橋をかけ、自然とのつながりを取り戻し、次の世代のための未来を創造している。
主催
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FabCafe
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Loftwork Kyoto
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日時
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2023.4.16 (日) – 2023.4.23 (日) UTC+09:00
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会場
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FabCafe Tokyo
東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア1F
京王井の頭線 神泉駅 南口 徒歩3分
JR 渋谷駅 徒歩10分
03-6416-9190
Google mapで開く -
参加費
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観覧無料 (座席を利用される場合は、カフェにてご注文をお願いいたします。)
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オーガナイザー
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主催: FabCafe , Loftwork Kyoto