Talk Event
- #開催終了
- #英語で開催
ゲリラ豪雨の増加や都市の気温上昇などの気候変動を背景として、都市デザインや建築の分野でも、生態系と共存する形を模索する動きが高まってきています。今回、生態学に基づく都市デザインにおいて先進的な取り組みを展開している研究者/景観デザインの専門家がニューヨークとタイから来日します。彼らの研究内容や事例を紹介するとともに、大阪大学の文化人類学者の森田敦郎さんも加わり、これからの都市のあり方についてみなさんと意見交換します。
2023.12.20 (水) UTC+09:00
18:00 – 20:00
申し込みはFabCafe Kyotoの運営会社であるロフトワークのウェブサイトに遷移します。
気候変動と環境危機が悪化する中で、我々人間の世界を取り巻く多様な生物との関係が注目を集めています。これまで経済性、機能、快適さといった人間的価値を重視してきたデザインや建築の分野でも、人間が作り出したモノが生態系の一部として他の生物や地球のプロセスとどう関わり合っていくのかに関心が持たれています。
こうした中、生態学の視点から都市をエコシステムとして研究し、その知見を建築と都市デザインに活かす運動が登場してきています。今回、タイとアメリカでこの動きを牽引してきた、ブライアン・マクグラスさんと、ダナイ・タイタクーさんをお招きし、過去の実践例をご紹介いただくとともに、これからの都市のあり方を展望します。
お二人は特に、生態系をつなぐ水の流れに注目して都市を流域(waterscape)として見る新しい視点を提案してきました。水文学、生態学と建築、都市デザインをつなぐ視点は、近年お二人のかつての学生たちによってバンコクの公共スペースや公園の設計に活用されています。今回はお二人の仕事に加えて、タイで盛り上がりつつある新たなデザイン潮流についても触れたいと思います。
日本でも異常気象が常態化する中、現象として現れる自然災害に対処するだけでなく、生態系に基づいた都市設計や、人々の自然との距離の作り方がさらに必要とされていくのではないでしょうか。マクグラスさんとタイタクーさんとともに考えてみましょう。
ブライアン・マクグラス(Brian McGrath, パーソンズ美術大学 都市デザイン学部 教授、前構築環境学部長)
建築家として都市デザインと環境、社会正義の関係に長年取り組み、生態学の知見から都市を研究した最初の研究プログラムの一つである Baltimore Ecosystem Study の研究主任を務めました。その仕事は、都市を生態学の対象として捉え直すと同時に、生態学に基づく建築と都市デザインの登場に大きく寄与しています。
ダナイ・タイタクー(Danai Thaitakoo, 環境建築家, キングモンクット工科大学トンブリ校(KMUTT)建築・デザイン学部(SoA+D))
景観デザインの分野で、長年タイの伝統的な水辺中心の都市景観と近代化によるその変化の研究をしている方です。伝統的なタイの灌漑システムや水管理についての人類学的・地理学的研究に基づき、タイの伝統的な建築と都市計画を環境との関係で捉え直して来ました。また マクグラスさんとともに現代のバンコクを流域システムとして捉える、Waterscape Urbanim(流域都市)という視点を提案しています。
イベントでは、マクグラスさんやタイタクーさんの最新研究や過去の事例をご紹介いただきます。なお、彼らの影響も受けて近年のバンコクで登場してきた事例のひとつとして、バンコクの「チュラロンコン大学センテナリーパーク」という、貯水機能を持った公園は有名ですが、マクグラスさんとタイタクーさんが大切にしているのは、こうした大規模な開発だけではありません。生態学に基づいた自然共生型の都市デザインとして、小規模な取り組みも大きなインパクトを生み出すことができると主張しています。イベントでは、そうした彼らの研究について、事例を含めてご紹介いただきます。
- 都市計画やランドスケープデザインに関わる方
- バイオフィリアデザインに関心のあるデザイナーや建築家、デベロッパー、土木事業に関わる方
- エリアデザインの計画や施策に携わる行政担当者
- サーキュラーデザインやネイチャーポジティブに取り組んでいる企業の担当の方
- 本プログラムは英語で開催します。(逐次通訳か自動翻訳テキストを表示する予定ですが、トークのすべてはカバーできないことをご了承ください)
- 申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
- 参加者の皆さんの写真やプログラムの内容は後日loftwork.com/FabCafe Kyotoのウェブサイトに掲載する場合があります
- プログラムは、予告なく変更される場合があります。
FabCafe Kyoto
京都府京都市下京区本塩竈町554
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森田 敦郎
大阪大学, 人間科学研究科教授/Ethnography Lab, Osaka 代表
人類学者。テクノロジー・社会・環境の関係をエスノグラフィの手法を通して研究してきた。とくに、日々の暮らしが環境・気候危機といかに繋がっているのかを、物流、エネルギー、生産などのインフラストラクチャーに注目して理解しようとしてきた。工藝をモデルに循環型モノづくりを目指すパースペクティブの理念に共感し、ファブビレッジ京北のラボ事業に参加。「つくること」を通して、暮らしを支えるテクノロジーと環境の関係を探究するクリティカル・メイキングの実験も行っている。
人類学者。テクノロジー・社会・環境の関係をエスノグラフィの手法を通して研究してきた。とくに、日々の暮らしが環境・気候危機といかに繋がっているのかを、物流、エネルギー、生産などのインフラストラクチャーに注目して理解しようとしてきた。工藝をモデルに循環型モノづくりを目指すパースペクティブの理念に共感し、ファブビレッジ京北のラボ事業に参加。「つくること」を通して、暮らしを支えるテクノロジーと環境の関係を探究するクリティカル・メイキングの実験も行っている。
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サラ・ホー
株式会社ロフトワーク / FabCafe Kyoto
マーケティング2016年シンガポール国立大学を卒業 (Communications and New Media 学士)し、シンガポールのエドテックのメーカースペースTinkertanker Pte Ltdにて、STEAMプログラムやキットを開発。2020年、東京の文化ファッション大学院大学に入学、ゼロウェイストパターンを研究した。
教育と人をつなげることに熱意を持ち、2022年12月ロフトワーク京都入社。そのほか、ゼロウェイストシステムや、ものづくり、文化交流のための新しい媒体に興味を持つ。2016年シンガポール国立大学を卒業 (Communications and New Media 学士)し、シンガポールのエドテックのメーカースペースTinkertanker Pte Ltdにて、STEAMプログラムやキットを開発。2020年、東京の文化ファッション大学院大学に入学、ゼロウェイストパターンを研究した。
教育と人をつなげることに熱意を持ち、2022年12月ロフトワーク京都入社。そのほか、ゼロウェイストシステムや、ものづくり、文化交流のための新しい媒体に興味を持つ。
共催
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大阪大学人間科学研究科 Ethnography Lab
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SPCS
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18:00-18:20
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イントロダクション、ゲスト紹介
・森田敦郎(大阪大学, 人間科学研究科教授/Ethnography Lab, Osaka 代表)
・Sarah Ho(SPCS, 進行) -
18:20-18:40
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プレゼンテーション I
・ブライアン・マクグラス(パーソンズ美術大学 都市デザイン学部 教授)) -
18:40-19:00
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プレゼンテーション II
・ダナイ・タイタクー(元チュラロンコン大学建築学科、環境建築家) -
19:00-19:40
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クロストーク、質疑応答
・ブライアン・マクグラス
・ダナイ・タイタクー
・森田敦郎(大阪大学, 人間科学研究科教授/Ethnography Lab, Osaka 代表)
・Sarah Ho(SPCS, 進行) -
19:40-20:00
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交流会
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日時
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2023.12.20 (水) 18:00 – 20:00 UTC+09:00
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会場
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FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
〒600-8119 京都府京都市下京区本塩竈町554
■電車でのアクセス
JR京都駅から徒歩20分
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
阪急電鉄京都線河原町駅から徒歩15分
京阪電鉄清水五条駅から徒歩5分
■バスでのアクセス
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3分
※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。
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参加費
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観覧無料 別途、カフェにて1ドリンクをご注文ください。
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定員
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40名
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オーガナイザー
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共催: 大阪大学人間科学研究科 Ethnography Lab , SPCS
申し込みはFabCafe Kyotoの運営会社であるロフトワークのウェブサイトに遷移します。