Exhibition
- #開催終了
- #入場無料
本イベントは、京都芸術大学プロダクトデザイン学科 大江孝明教授によるCMF (Color/Material/Finish = 色/素材/仕上) の実験の過程を制作物とともに公開する展示企画です。(主催:京都芸術大学 プロダクトデザイン学科 大江孝明 / 協力:FabCafe Kyoto, NISSHA株式会社)
2024.9.17 (火) – 2024.9.28 (土) UTC+09:00
*FabCafe Kyotoの営業日時に準じます。(日・月曜 定休)
FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO) | Google mapで開く
観覧無料 *座席を使用する場合はカフェメニューのご注文をお願いいたします。
企画主旨(主催者より)
私は、研究に入る前には様々な実験をします。そして実験の中で面白い発見があれば、それを研究化してみます。それらは、いい研究に発展することもあれば、そうでもないこともあります。
実験をしている時は知的好奇心が活発で、どうなるの?何が起こるの?それを確かめたい! という気持ちになります。この展示では、現在進行しているCMF (Color/Material/Finish = 色/素材/仕上) の実験を共有します。実験のワクワクをみなさんと共有できれば嬉しいです。
この実験には、NISSHA Design & CMFのメンバーも御参加頂き、或ると在るの実験を基にした彼らならではの実験を行って頂いています。また実験展の後には、FabCafe Kyotoの方々と或ると在るの研究展を計画しています。合わせて楽しんで頂ければ幸いです。
大江 孝明(京都芸術大学 プロダクトデザイン学科 教授)
関連イベント:Material Meetup KYOTO vol.24
・日 時:2024年9月27日(金) 19:00-21:00(18:30 開場)
・参加費:1000円(1drink付き)
会期中の2024年9月27日(金)に、本展示企画と連動したトークイベントを実施いたします。
出展者による展示作品やそのプロセスについてのプレゼンテーションに加えて、「『そこにあるかたち』から未知の価値を抽出する – コモディティ化を超えるデザインアプローチ」をテーマにクロストークを行います。ぜひあわせてご参加ください。
関連イベント:ワークショップ:テクスチャーデザインの実験と探究
・日 時:2024年9月28日(土) 13:00-15:00 / 15:00-17:00 / 17:00-19:00
・参加費:2650円〜
展示企画「デザインの実験展 | 或ると在る / alu & aru design lab.」における実験プロセスを追体験できるワークショップです。手仕事だからできること、デジタルワークだからできることを楽しみながら共に考えます。
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この実験では、デジタルだからできる事と手作業だからできる事、それらを行き来しながら表現の可能性を探る実験をしています。
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例えば紙をぐしゃっと丸めた形は、かなり高度なデジタルスキルを有する人で無ければ3Dモデルで制作し、それをプリントして実際に存在させることはできません。しかし手作業なら、多くの人が一瞬で作って実際に存在させられます。
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手作業だから生み出せる形をCMFとして活用し、デジタルデータに変換して、デジタル上で花瓶にします。そして、その花瓶を3Dプリンターで出力し、手作業で仕上げます。
今回の実験、意味は手法の方にあります。アウトプットは単なる結果であり、実験の可能性を計るものです。しかし、結果がとても魅力的で、我々が持つ存在への関心を惹きつける物が生まれてきました。
この実験を通して“在る”ことの影響力を考える頻度が増えました。プロダクトデザインに携わっていると、明確な機能を問われることが殆どです。そういう道具を私も沢山デザインしてきました。でも、在る事が既に我々に影響力を持ち、それが機能と言える道具の可能性がこの実験結果にはあります。
日本は、存在に意味付けをし、意味から文脈を作り、暮らしと結びつけて、生きる時間を豊かにしてきました。それとは反対に、意味付けをしなくても、存在に対して言葉にできない気配を感じる感性を大切にして文化を醸成してきました。
反対の事のようでこれらが表裏一体なのは、存在への敬意がベースにあるからです。
現代社会がバランスを崩しているのは、この存在への敬意が薄れて来ているからのように思えます。 存在への敬意は、相手が道具でも、生物でも、人でも大きな差は無いと思います。それは存在している事実は変わらないからであり、存在に関する感性を我々が維持できているかの問いだからです。
存在への感性を失い、自分以外の存在を軽視し、摩擦を生み、生きづらい社会にしてしまわないよう、私たちが暮らしの中で育まねばならない感性があります。
道具の研究を通して、その感性を育む何かを道具化することが、私の研究の目標なのです。
コラボレーション : Nissha SurfaceWorks
「色」を超えて新たなCMF表現への挑戦
私たちは、お客さまであるデザイナーから制作したいプロダクトの筐体(サーフェス)の意匠について相談を受け、そのコンセプトやペルソナにあったCMFを提案しています。昨年秋ごろ、大江先生が実験についてご紹介してくださったことがきっかけとなり、私たちのプロジェクトも始まりました。
素材の持つ「色」の要素を切り捨てられた白いオブジェクトを構成する質感を「新しい何か」として感じ、大変驚いたことを覚えています。そして、今回この取り組みに私たちも参加することで、普段行っている制作プロセスでは気づかない視点が得られるのではないかと考えて、デザイングループのデザイナー数名で取り組むこととなりました。「色」の要素を切り捨てることにより生まれる「新しい何か」を印刷という平面の世界の中でどのように表現できるか、また見る方々へどのような感覚を与えるのかを知ることは私たちにとっても貴重な実験です。
3Dプリントされた作品のエッセンスを抽出し、これを基に新たな作品を作るという実験プロセスを通して印刷表現の新たな可能性やCMFの面白さを改めて再発見する良い機会になると考えています。ー
確かで美しく、心地よい Nissha SurfaceWorks「Nissha SurfaceWorks(サーフェスワークス)」は産業資材事業における加飾分野の統合ブランドです。 私たちは、人とプロダクトの最初の接点である「Surface」にさまざまな要素を付与することで感性価値や体験価値を提供し続けていきます。
制作プロセス
1. 素材を決める
どの素材が印刷表現に必要な情報を取り出しやすいか、素材同士の組み合わせを考えて選択する
2. スキャニング
凹凸のコントラストに特化して、それを抽出するために必要な陰影を作るライティング、そして今回のような円筒形の素材から印刷表現に必要な情報を取り出すための方法を検討し、実施する
3. 製版設計
複数のスキャンデータを元にインキと版の構成を検討、シリンダーと呼ばれる版に柄を焼き付ける
4. 調色
グラビア印刷の試作機を使用し、設計指示に従ってフィルムに色柄を重ねたものを確認し、インキの種類や濃度、色柄の刷り重ねる順番、などを組み換えて仕上がりを調整する
5. 印刷
調色作業を経て、必要な数量の印刷を行う
6. 転写
対象となる下地に印刷フィルムを重ねて熱と圧力をかけることで、色柄や質感を下地に転移させる
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大江 孝明
京都芸術大学 プロダクトデザイン学科 教授
道具と人との間に新しい関係性を構築する研究、或る道具だからこそ果たせる役割の研究、文化を持続するための道具の研究を3つの柱に、暮らしの道具に関するデザインを研究している。KONSTFACK(Sweden)、Weissensee Academy of art Berlin(Germany)など海外の大学でもGuest Professorを務める。2024年から 研究やデザインの取り組みを、或ると在る / alu & aru design lab. として運営。
https://www.t-oe.info/道具と人との間に新しい関係性を構築する研究、或る道具だからこそ果たせる役割の研究、文化を持続するための道具の研究を3つの柱に、暮らしの道具に関するデザインを研究している。KONSTFACK(Sweden)、Weissensee Academy of art Berlin(Germany)など海外の大学でもGuest Professorを務める。2024年から 研究やデザインの取り組みを、或ると在る / alu & aru design lab. として運営。
https://www.t-oe.info/ -
NISSHA Design & CMF
NISSHA株式会社
Creative Director 野村 真
Senior Designer 中西美佳
Design Expert 平林 賢司
ー
ITディバイス、家電、モビリティから化粧品まで、幅広いお客さまのデザインコンセプトや商品におけるペルソナを理解し、その製品のユーザー体験価値を最大化させるために最適なCMFを提案するNISSHAのデザイン部門。
https://connect.nissha.com/design/Creative Director 野村 真
Senior Designer 中西美佳
Design Expert 平林 賢司
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ITディバイス、家電、モビリティから化粧品まで、幅広いお客さまのデザインコンセプトや商品におけるペルソナを理解し、その製品のユーザー体験価値を最大化させるために最適なCMFを提案するNISSHAのデザイン部門。
https://connect.nissha.com/design/ -
「実験と探究」のメンバー
京都芸術大学 プロダクトデザイン学科
救仁郷 栞、児島 成哉、佐藤 敦迪、中垣 心来、中澤 周吾、濱口 夏実、宮田 佑希
「実験と探究」は、大江が定期的に開く、自身の研究を学生に手渡すための勉強会。学科内で参加者を公募し、面談を経て選抜される。本展示には、彼ら・彼女らの実験結果も展示される。救仁郷 栞、児島 成哉、佐藤 敦迪、中垣 心来、中澤 周吾、濱口 夏実、宮田 佑希
「実験と探究」は、大江が定期的に開く、自身の研究を学生に手渡すための勉強会。学科内で参加者を公募し、面談を経て選抜される。本展示には、彼ら・彼女らの実験結果も展示される。
お問合せ
本イベントに関するお問合せについては、下記メールアドレス宛にご連絡ください。
info_fabcafe-kyoto@loftwork.com (担当:木下)
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日時
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2024.9.17 (火) – 2024.9.28 (土) *FabCafe Kyotoの営業日時に準じます。(日・月曜 定休) UTC+09:00
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会場
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FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
〒600-8119 京都府京都市下京区本塩竈町554
■電車でのアクセス
JR京都駅から徒歩20分
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
阪急電鉄京都線河原町駅から徒歩15分
京阪電鉄清水五条駅から徒歩5分
■バスでのアクセス
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3分
※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。
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参加費
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観覧無料 *座席を使用する場合はカフェメニューのご注文をお願いいたします。