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SPCS Talks Vol. 12 | あそびから設計する自然共生のデザイン ゲスト:ホセ・アントニオ・ゴルディージョ・マルトレル

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子どもは、自他の境界が曖昧である故に、自然との関係が大人以上に近いといいます。スイス在住の研究者ホセ・アントニオ・ゴルディージョ・マルトレル氏は、博物館などの空間デザインにおける意思決定や共同制作に子どもたちを参加させることで、自然や教育スペースに対するまったく新しいデザインを作ろうとしています。SPCS Talks vol.12では、建築、デザイン、素材の選択、メンタルヘルス、遊び心、自然再生の分野で彼が実践する手法や成果を紹介します。

2024.11.11 (月)  UTC+09:00

16:00 – 17:00

オンライン

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開催終了

オフィスビルや大学、あるいは都市を子どもが設計したらどんな場所になるでしょうか? 私たちの世界は大人によって大人のために作られています。もし、子どもたちに主導権を握らせ、彼らの世界観を反映した空間を創り出させたらどんな場所になるでしょうか?

スイス在住の研究者ホセ・アントニオ・ゴルディージョ・マルトレル氏と、同氏の組織であるカルチュラル・インクワイアリーは、子どもたちが主役となるプログラムを通じて、これらの疑問を解明しようとしています。多くの子どもたちは、屋外と屋内の境界、世界と自分との境界を明確に分けていないため、自然と密接なつながりを感じているといいます。マルトレル氏は、子どもたちを意思決定や共同制作に参加させることで、自然や教育スペースに対するまったく新しい考え方が生まれる可能性があると信じています。

マルトレル氏は、単に子どもたちから若者向けのスペースに関する意見を収集するのではなく、子どもたちを博物館やその他の機関の意思決定プロセスに直接参加させることに取り組んでいます。SPCS Talk Vol. 12では、マルトレル氏が、特に遊びを通じて子どもと自然との関わりを取り入れたデザインに関する研究の一部を紹介します。

  • ホセの研究では、子どもたちが意思決定の役割を担うことがよくあります。現実の問題を与えられ、その問題について専門家と話す機会が与えられます

  • バルセロナのブラウ美術館の児童委員会が、いくつかの緊急課題について審議している様子

心理学では、遊びの重要性に関する研究が数多く行われています。遊びは社会性を育む手助けをしたり、人間としての特定の役割を演じる方法を教えたりするなど、子どもの発育において重要な要素です。同時に、幼い子どもが神話上の生き物やキャラクターになることができてしまうなど、遊びには無限に可能性を広げる特徴もあります。これらの視点がデザイナーやプランナーにインストールされることで、常識にとらわれずに発想を広げることができると、マルトレル氏はいいます。

A photo of several children pointing at a miniature model of a museum complex.

グレナダのサイエンスパークでは、改装作業中に子どもたちが招集され、ヒアリングが行われた

マルトレル氏の研究は、単に大人に子どもと同じように遊んだり考えたりする方法を教えるのではなく、子どもたちが意思決定に貢献し、大人と共同で空間を作り出す役割を担うことを目指しています。

たとえば、博物館のプログラムに自然に基づくアプローチを取り入れ、博物館を単に作品を見るための箱ではなく、生きた有機体として捉えています。 有機体としての博物館は進化・変化していきます。 子どもたちが博物館の発展に積極的に関わることで、その進化が完成したり止まることがありません。 こうした博物館は、大人が見習うべき子どもたちの考え方(オープンで好奇心旺盛、遊び心があるなど)をより明確に反映することができるといいます。

A photo of several children and an adult wearing hard hats, looking up at a yellow metal structure.

グレナダのサイエンスパークに子供たちを招待し、進行中の建設現場を見学してもらい、フィードバックをもらう機会が持たれた

博物館以外でも、地域社会や組織は、子どもたちからインスピレーションを得て、つながりや有意義な体験を生み出すことができるのではないでしょうか。遊び心のあるアプローチで持続可能性や自然に焦点を当てた取り組みを行うことで、その影響を深めながら、その範囲を広げることができます。

結局のところ、私たちも皆、心の中に子どもの心を持っています。みなさんの活動においても、その子どもたちを遊ばせてみませんか?

  • より遊び心があり、参加しやすいプログラムや研究方法の開発のヒントを探している美術館・博物館の設計・運営に携わる方
  • 魅力的な体験やコミュニティ創出を目指して、空間やプログラムをデザインしている方
  • 作った後賑わい続ける空間デザインを目指している設計士やデベロッパーの方
  • 「説教くさくない」体験をデザインしようとしている教育者や学芸員の方
  • デザイン、デザイン研究、コミュニティ共創のための新しい方法論に関心のあるデザイナーや研究者
  • 本プログラムは英語で行われます。自動翻訳テキストの表示を予定していますが、すべての内容が正確に翻訳されるわけではありませんのでご了承ください。
  • 予告なくプログラムが変更になる場合があります。
  • ホセ・アントニオ・ゴルディージョ・マルトレル

    Cultural Inquiry 創設者兼CEO

    Cultural Inquiryの創設者兼CEO。教育、集団創造性、コンテンツ共同制作、変革主導型戦略、ビジョンに関する23年の経験を持つ専門家であり、マイノリティや代表されていない文化の声や文化遺産の民主化に情熱を傾けている。彼は、芸術科学都市、ノールボッテン美術館、HOTA-House of the Arts、さらに最近ではスイス国立博物館、ムンバイのソリューション美術館、ベルン通信博物館、ザール歴史博物館など、世界各地の博物館でチルドレンズ・ボードを設立。

    社会や文化に変革をもたらすプロジェクトのコミュニティ構築者、触媒、作家、未来学者、そして遊び心のある専門家であり、組織のための戦略的ツールとして、子どもと自然を中心とした新しい物語を構築することに情熱を傾けている。主な業務分野は、組織の民主化における子どもの参加、先住民、高齢者、子どもたちの参加型デザイン思考(能力開発)、博物館の創設と実施、新しい地域社会ベースの資金調達方式、および「ソフト」な組織能力の習得とトレーニング。

    ヨーロッパで最も包括的な文化プラットフォームのひとつである欧州文化遺産財団(Europeana Foundation)の多様性および包括性タスクフォースおよび気候変動対策コミュニティ・タスクフォースのメンバーおよびアドバイザーを務め、Collaboratio HelveticaのClimate Catalyst Labのカタライザー、Centaur Futureに関するRADARの研究者およびコンテンツ制作者でもある。また、ジェネレイティブAIに関連するいくつかの画期的なプロジェクトを主導しており、「Ghost in the Machine」として、ミシャ・スラ(カリフォルニア大学サンタバーバラ校認知科学・文化研究学部助教授)やインドの国立デザイン研究所の修士課程学生であるプーラヴ・バルダワジ、アジア太平洋地域のCoherent Digital社とのRe/Gen AIプロジェクト(AIのデザイン思考ツールのプロセスに先住民が関与)に参加。

    また、新世代AIの文脈で成長している組織にメンタリングのサポートを提供することで貢献しようとしている。現在、アメリカ博物館連盟のミュージアム教育メンターシッププログラム(EdMEM)の第7期生、リヴィウのミュージアム・テリトリー・オブ・テラー、MuseoSpace財団およびバーゼル芸術デザイン大学FHNWとの共同プロジェクト「内なる自分との再接続」などの能力開発プログラムに関わっている。

    学術誌『Journal of Museum Education』やICOM、あるいは『Culture Caleidoscoop』などの国際的な査読付き学術誌や、Mediumなどのデジタルプラットフォームに定期的に記事を寄稿するとともに、いくつかの共同プロジェクトに参加中。バーバラ・スミス(Barbara Smith)著の学生の責任ある役割に関する近刊書に「学生による博物館の創造」という章を執筆。また、国際フォーラム「Museums & Change」、MuseumExpert、カンファレンスやサミット、ポッドキャスト「Museum Human」や「Thinking Museum」などにもスピーカーとして招待されている。

    Cultural Inquiryの創設者兼CEO。教育、集団創造性、コンテンツ共同制作、変革主導型戦略、ビジョンに関する23年の経験を持つ専門家であり、マイノリティや代表されていない文化の声や文化遺産の民主化に情熱を傾けている。彼は、芸術科学都市、ノールボッテン美術館、HOTA-House of the Arts、さらに最近ではスイス国立博物館、ムンバイのソリューション美術館、ベルン通信博物館、ザール歴史博物館など、世界各地の博物館でチルドレンズ・ボードを設立。

    社会や文化に変革をもたらすプロジェクトのコミュニティ構築者、触媒、作家、未来学者、そして遊び心のある専門家であり、組織のための戦略的ツールとして、子どもと自然を中心とした新しい物語を構築することに情熱を傾けている。主な業務分野は、組織の民主化における子どもの参加、先住民、高齢者、子どもたちの参加型デザイン思考(能力開発)、博物館の創設と実施、新しい地域社会ベースの資金調達方式、および「ソフト」な組織能力の習得とトレーニング。

    ヨーロッパで最も包括的な文化プラットフォームのひとつである欧州文化遺産財団(Europeana Foundation)の多様性および包括性タスクフォースおよび気候変動対策コミュニティ・タスクフォースのメンバーおよびアドバイザーを務め、Collaboratio HelveticaのClimate Catalyst Labのカタライザー、Centaur Futureに関するRADARの研究者およびコンテンツ制作者でもある。また、ジェネレイティブAIに関連するいくつかの画期的なプロジェクトを主導しており、「Ghost in the Machine」として、ミシャ・スラ(カリフォルニア大学サンタバーバラ校認知科学・文化研究学部助教授)やインドの国立デザイン研究所の修士課程学生であるプーラヴ・バルダワジ、アジア太平洋地域のCoherent Digital社とのRe/Gen AIプロジェクト(AIのデザイン思考ツールのプロセスに先住民が関与)に参加。

    また、新世代AIの文脈で成長している組織にメンタリングのサポートを提供することで貢献しようとしている。現在、アメリカ博物館連盟のミュージアム教育メンターシッププログラム(EdMEM)の第7期生、リヴィウのミュージアム・テリトリー・オブ・テラー、MuseoSpace財団およびバーゼル芸術デザイン大学FHNWとの共同プロジェクト「内なる自分との再接続」などの能力開発プログラムに関わっている。

    学術誌『Journal of Museum Education』やICOM、あるいは『Culture Caleidoscoop』などの国際的な査読付き学術誌や、Mediumなどのデジタルプラットフォームに定期的に記事を寄稿するとともに、いくつかの共同プロジェクトに参加中。バーバラ・スミス(Barbara Smith)著の学生の責任ある役割に関する近刊書に「学生による博物館の創造」という章を執筆。また、国際フォーラム「Museums & Change」、MuseumExpert、カンファレンスやサミット、ポッドキャスト「Museum Human」や「Thinking Museum」などにもスピーカーとして招待されている。

  • ジーナ・グーズビー

    株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター

    アメリカ合衆国出身。ペンシルバニア州のスワスモア大学で日本言語学部とコンピューター工学部を卒業。在学時は同志社大学に留学し、在日コリアンについて研究。コロナ禍の2年間、LGBTQ+や少数民族を軸とした書籍を扱うサブスクリプションビジネスを起業。プログラミングを通じて夢をWebページなどで再現することが好き。

    アメリカ合衆国出身。ペンシルバニア州のスワスモア大学で日本言語学部とコンピューター工学部を卒業。在学時は同志社大学に留学し、在日コリアンについて研究。コロナ禍の2年間、LGBTQ+や少数民族を軸とした書籍を扱うサブスクリプションビジネスを起業。プログラミングを通じて夢をWebページなどで再現することが好き。

Timetable

16:00 – 16:05

イントロダクション

16:05 - 16:30

プレゼンテーション「遊びを通して自然に親しむ」
- ホセ・アントニオ・ゴルディージョ・マルトレル

16:30 - 16:55

質疑応答
- イベント応募時のフォームおよびライブストリーミング中に質問をお送りいただけます。

16:55 - 17:00

クロージング

Information

日時

2024.11.11 (月) 16:00 – 17:00 UTC+09:00

会場

オンライン

参加費

無料

オーガナイザー

Organizer: SPCS (Loftwork Inc.)

開催終了

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