Project Case
2019.6.18
コミュニティプログラムを通じて、プロダクトのファンを増やし認知を高める
アメリカに本社を持つオートデスク株式会社(以下、オートデスク)が提供している、クラウド型CAD/CAMツール『Fusion 360』。3Dモデリングに必要な高機能を備えながらも、個人の趣味利用に加え、学生、教員、教育機関であれば無償で利用できるという大胆な施策を打っています。
「よりやる気のある若い世代が、これからの時代のツールを使いこなせる担い手になってほしい」と考えたオートデスクは学生アンバサダーを任命し、学生自身が企画・運営する複数回のワークショッププログラム「Fusion360 学生アンバサダープログラム」を実施。その環境づくりをFabCafeがサポートしました。
プロジェクト概要
- 支援内容
- アンバサダープログラムの全体企画設計
- コミュニティと拠点(FabCafeとFabCafe MTRL)の提供
- 学生運営イベントのサポート
- アプローチ
- FabCafeのネットワークを活用した学生アンバサダー候補の推薦
- FabCafe MTRLでのワークショップ
- 学生アンバサダーによるワークショップの実施に向けたコーチング
- 各種活動ごとのWebサイトでのレポート
Fusion 360とは、オートデスク社が提供しているクラウドベースの高機能3DCADソフトのひとつです。3DCADソフトは通常、数十万~数百万円の価格がつけられていますが、Fusion 360は月額数千円で運用することが可能。しかも非営利・趣味用途であれば無料で使いつづけることができます。そのため、3Dモデラーやクリエイターたちの間で爆発的に利用が広まりつつあります。
設計・デザインに関心がある、学生コミュニティとの共創。学生アンバサダーが、自らコミュニティを拡大
FabCafeの強みはオープンな「場所」と、そこを拠点に活動する人々の「コミュニティ」です。特に後者を私たちは、「マイクロコミュニティ」と呼び、ファッションやテクノロジーといった関心領域に紐づくコミュニティをたくさん作ってきています。その「コミュニティ」と一緒に共創したり、価値を伝えたりできることがFabCafeの資産です。
今回のプロジェクトでは、「学生へのFusion 360の認知と利用促進」を目的として、「設計・デザインに関心のある学生」を対象に、プログラム全体を企画。
下の図のように、FabCafeが持つコミュニティマーネージメントの知識やPRのスキルを、学生アンバサダーたちに伝え、学生たち自身がワークショップを主導し、自らコミュニティを拡大させていくことを目標としました。
企画・実施・広報などのコミュニティマネジメント体系を、学生アンバサダーに伝授
学生がアンバサダーとして、自分たちの大学で学生自身に教えるにあたり、企画づくりを含めた全面的なコミュニケーションサポートをFabCafeが行いました。ほとんどの学生にとっては、自分たちが主体となりワークショップで教える立場になるのは初めての経験。各大学でのワークショップの前に、まずはFabCafeを舞台に、学生アンバサダーによるワークショップ「Fusion360でポストカードをデザイン!」行い経験を積んでいきます。
その後は、アンバサダーが自分たちの学びを糧に、各大学にてアンバサダーの自主企画によるワークショップを行ないました。
それぞれの大学ごとに、個性を活かした活動をし、日大芸術学部はデザイン系だったり工学院大学はロボット系だったり、自分達の得意分野を軸にして、学生たち自身にとっても成長の機会となったようです。
モデリング初心者向けワークショップ「Fusion360でポストカードをデザイン」
場所:FabCafe
千葉大で行われたイベント デザ科×Fusion360
日本大学芸術学部で行われたイベント
学生アンバサダーの学びを共有する成果発表会を開催。学びをアンバサダープログラム第二期へと繋ぐ
各大学でのコミュニティ活動の締めくくりとして、学生アンバサダーがそれぞれの気づきや学びをシェアする発表会を開催しました。学生自身が主体性をもってコミュニティを拡大するなかで、学んだことを仲間に共有します。本プログラムは二期に渡り開催されました。
参加した学生の声
名前・所属は当時
村上 佳央さん 日本大学芸術学部デザイン学科3年
他の大学の学生と協力し合い、様々なイベントを開催することができてとても良い経験をさせていただきました。学生だから出来たこともたくさんあります。 また、自分の知らない知識を吸収できましたし、モデリング力も格段にレベルアップしました。夏のいい思い出になりました!
森 祐介さん 工学院大学機械システム工学科4年
今回の活動で僕はチャレンジする事の大切さを学びました。他分野の学生と一緒にイベントを企画する中で自分は何が出来るのか?そんな不安がありました。ですが一緒に活動していく中で互いの知識や技術の共有は良い刺激になりました。後輩アンバサダーの方々にも是非互いに交流を深め、自分のものづくりに生かしてほしいです。
柿木 大輔さん 千葉大学大学院工学研究科デザイン科学専攻修士1年
「そんな風に使うこともできるのか!」と、人から学ぶことが多くありました。 色々なことができるFusion 360の使い方は、本当に人それぞれ。 Fusion 360を通して、多くの素敵な仲間達に出会えたことが大きな成果です。
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FabCafe編集部
FabCafe PRチームを中心に作成した記事です。
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