Column

2016.5.7

FabCafeスタッフのFabブログ Vol.1 〜レーザーカッターを使ったステッカーと看板づくり〜

FabCafe Hida 編集部

こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?FabCafe HidaのFab担当スタッフ・アサオカがFabマシンを使ったものづくりを紹介するFabコラムです。

警察官の友人が結婚。というわけでお祝いの品をFabでつくってみた。

友人の職業は警察官。羽島市の交番で勤務しています。特技はイラスト。芸術大学卒ということでその画力はプロレベル。そんな彼のクリエイティビティを活かしたものを作ろうと思い立ちました。

特殊詐欺撲滅キャラクター「だまされんこん」

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羽島署が公開した特殊詐欺撲滅キャラクター「だまされんこん」は、羽島市の特産品であるれんこんをモチーフにしたゆるキャラ。4コマまんがを通してオレオレ詐欺やワンクリック詐欺などの注意喚起を呼びかけるというユニークな企画です。

彼が業務で似顔絵を描いた所、あまりの画力の高さに感動した羽島署署長が、彼を「だまされんこん」のキャラクターデザイン及び4コマまんが制作に大抜擢。金融機関などで配布したところ「警察官が作ったとは思えぬクオリティー」と話題になり、たちまち人気を博したそうです。

各新聞社による記事にも掲載されました。

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だまされんこんをモチーフにしたグッズをFabでつくろう。

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友人の才能が遺憾なく発揮されて誕生した「だまされんこん」。それを勝手にグッズ化してしまおう。(許可は取ってくださいね)

というわけで、まずは画像データをPhotoshopで読み込み。

\「選択ツール」で、だまされんこん本体だけを選択し、切り抜きます。

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切り抜いただまされんこんを、「Illusutrator」に読み込み。レーザーカッターで加工するにはイラストレーターを使う必要があります。イラストレーターのデータはRGBで作成しましょう。

\レーザーカッターで切り抜きたいラインをペンツールで描きます。この時はペンタブレットを使ってフリーハンドで線を描きました。

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こんなにたくさんつくっちゃいました。。ちなみにカラーのものは当然レーザーでは反映されませんので、予めフォトショップでグレースケールにして白黒にしておくと良いです。しなくてもいいけど。

カットしたい線は、「カラーの」「R=255 G=0 B=0」、さらに線の太さを「0.01pt」と入力します。

こうすることで、レーザーカッターが「この線はカットするぜ」と認識してくれるわけです。

 

次に材料を用意。

今回は厚み3mmのシナ合板を使用。シナ合板は、シナノキが貼ってある合板(ベニア板)白くて綺麗なので、家具では「見えるところ」によく使われます。他の合板に比べてやや割高ですが、ホームセンターなどで買えますよ。

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裏側に両面テープを貼ります。 (これがポイント)

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あとはレーザーくんにお任せ!

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\先ほど描いたカット線も正確にカットしてくれます。

\できました!カットと彫刻、あわせて10分くらいです。

\裏の両面テープを剥がせば…

\この通り、壁に貼って楽しめちゃえます。

普通のステッカーではなく、合板を利用したステッカーなのでより立体感と素材感が増しました。

 

それだけでは飽きたらず、今度はレーザーカッターとダイレクトUVプリンターを併用した看板づくりも。

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ダイレクトUVプリンターは、木やアクリルなど「紙以外のモノ」にプリントすることができるプリンターです。通常のプリンターでは印刷できない「白」もプリント可能。

※現在、FabCafe HidaではダイレクトUVプリンターの導入準備を進めております。近いうちにダイレクトUVプリンターを使ったFabメニューが新しく加わりますのでお待ち下さい。

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使用するのは透明のキャストアクリル。これもホームセンターで購入することができます。

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青い閃光と共にプリント。この光がUV(紫外線)です。インクを噴出+紫外線照射によるインク硬化を同時に行います。

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板もレーザーカットして完成!これはもはや立派な看板です!

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いかがでしたか?レーザーカッターを使えば、短時間でこんなグッズが作れます。近日導入予定のダイレクトUVプリンターと併用すれば、もっと可能性は広がりますね…!

※自分が作ったものではないキャラクター、いわゆる著作物を販売目的でグッズにしたりすることは法律で禁止されています。商用利用する場合は著作者から許可を取って下さい。

 

誰かの為に、ああでもない こうでもないと頭を悩ませながら作る。

誰かの為に手作りする。それは時としてどんな高級な既成品よりも価値のあるものになったりします。それにかけた時間こそが、最も大切な事なのではないでしょうか。ものづくりの面白さって、そういうところにある気がします。

「あんなもの作りたい、こんなのあったらいいな」そんなご相談があれば、お気軽にFabCafeへお越しください。スタッフが全力であなたのものづくりをお手伝いします!

 

【使用した材料・ソフト】

◎だまされんこんステッカー

材料:3mm厚 シナベニア、両面テープ、画像データ(JPEG)

ソフト:Adobe Photoshop CS5、Adobe Illustrator CS5

機材:レーザーカッター

◎だまされんこん看板

材料:2mm厚 キャストアクリル(透明)、画像データ(JPEG)

ソフト:Adobe Illustrator CS5

機材:レーザーカッター、ダイレクトUVプリンター

 

◆執筆者

浅岡 秀亮(あさおか ひであき)

岐阜県飛騨市古川町出身。名古屋芸術大学 卒。家具メーカー、インテリアデザインオフィスを経て、2016年、地元飛騨古川へ戻り㈱ヒダクマ、FabCafe Hidaへ参加。

 

PS.

ワンクリック詐欺や、特定の誰かになりすまし多額のお金が振り込まれますといった悪質な詐欺による被害が多発していますので、皆様もご注意ください。

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