Event Report

AIはデザイナーの役割をどう変えるのか:A.D.A.M 第五回レポート 〜「未踏の到達点」を表現するデザインとは〜

こんにちはFabCafeの藤田です。FabCafeではEverblue Technology社との協業プロジェクトとして、「A.D.A.M」というプロジェクトをスタートしました。

「A.D.A.M」は、オートデスク社による3D CAD/CAM ソフトウェア 「Fusion 360」のジェネラティブデザインを使って、自動操船ヨットのデザインをしようというプロジェクトです。近年、AIを使って解析、環境や目的に最適化した形状を生成する流れは、様々な産業で進んでいますが、このプロジェクトでは解析による最適化だけでなく、AIを使って「誰も見たことのない形をデザインする」ことにチャレンジします。

プロジェクト詳細→https://fabcafe.com/tokyo/blog/a-d-a-m-ai

第五回のA.D.A.Mは各チームのデザインが出揃い、水面下に潜伏していた西川さんのデザインがついに姿を現しました。そのデザインはビジュアルのインパクトも去ることながら、周到なコンセプトメイキングが潜んでいました。

第1回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-1/
第2回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-2/
第3回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-3/
第4回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-4/

自動操船ヨットエンジニアリングチーム「E.V.E」

まずは野間さんから、プロジェクト全体の情報アップデートから。今回は、近々行われるプロトタイピングのためのハッカソンイベントについて。

4日間のハッカソンでは、前半2日でドローンのキットを組み立てて飛ばしてみる、後半の2日ではドローンのキットに付属の制御マイコン(Arduinoベース)をハックしてヨットのラジコンを制御するそうです。

堀川さんによる、デザインのバリエーション生成(チームA)

チームAでは堀川さんがHoudiniを使って、呂さんのデザインのバリエーションを膨らませてくれました。こうして様々なバリエーションを並べてみると、ある形から展開できるバリエーションは、自分で想像していたよりもずっと沢山あるのだと感じます。また形を構成している要素をパラメーターに分解する視点そのものが、とても創造的であることがわかります。

そしてついに西川さんのデザインがベールを脱ぐ(チームB)

次は西川さんのデザインのプレゼンテーションです。「Revolution」「Pioneer」「Charenge」「Icon」「Flagをたてる。」とデザインで表現したいことを説明する西川さん。

そしてたどり着いたコンセプトは、「Monolith」「Bobber」「Obelisk」…。人類の新たな到達点を目指そうとする、everblueのプロジェクトを象徴するような、記念碑となるデザインです。

カッコイイ!私がデザインを見て最初に思ったことは「こんなヨット見たことない」ということでした。宇宙船のようなビジュアルは、未開の地に航海に出ようとするeverblueにぴったりではないでしょうか。加えて、スタビリティなどの機能的な面も考慮されており、斬新でありながらも水面に浮かぶ姿はとても自然です。

櫻井さんのアイデアをモデル化、プロトタイプ制作開始(チームC)

チームCは前回全員の注目をさらっていった、櫻井さんのモックを元に秋山さんが3Dモデルを起こし、プロトタイプの制作を開始しています。

櫻井さんは大判印刷でモデルの2D図面をもってきていただき、実際にサイズを確認しながら強度やパーツの調達について議論されました。

AIジェネラティブ・スタート

各チームのデザインが出揃ったところで、いよいよ本プロジェクトの山場であるジェネラティブの登場です。各チームどの箇所にどのように利用するのかとても楽しみですね。

今回はそれぞれのチームの目指すヨットの姿がクリアになり、ゴールが垣間見えた日でした。いい意味で各チームはそれぞれ異なる方向を向いていて、個性的なデザインが生まれそうです。各チームどのようにジェネラティブを利用するのか、AIによる実験的なデザインのサンプルとして、より興味深いものとなることが期待できそうです。

次回はAutodeskの藤村さんに来ていただいて、各チームのデザインにジェネラティブの適用方法についてアドバイスをもらいます。お楽しみに。

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