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2022.10.30

宇宙を目指す!?サーキュラーな“宙農”生姜のカヌレ 提供開始!消費するほど循環に貢献する秘密とは?

TOWING/温室効果ガスを削減し、宇宙を目指す!?生姜を使ったカヌレ。その秘密をリポートします!

“循環”に貢献する「ジンジャー」とは…

サーキュラーエコノミー(循環型社会・経済)にむけて実装するFabCafe Nagoya。肌寒くなる秋に、血行を促進させる食材を使って、定番メニュー・カヌレを開発してみたい!それも、環境負荷削減や地域との“循環”ストーリーを忍ばせて…。

私たちのそんな想いを形にした新メニュー・生姜のカヌレが誕生しました!その背景には名古屋大学発のベンチャー企業「TOWING」が手がけるスペシャルなジンジャーとの出会いがあります。その美味しさは“to the moon and back(月へ行って帰ってくるくらいものすごい)”!そして文字通り、本当に宇宙に飛び立っていくかもしれない!?

温室効果ガスを削減しながら育ち、宇宙への進出をも目論む!サーキュラーな“宙農”ジンジャーの秘密をリポートします。

宙農生姜のカヌレ

¥380/個(税込)

秋の新メニュー「宙農生姜のカヌレ」は、レモンフレーバーのアイシングがトップに施され、スパイシーな生姜とアイシングの甘酸っぱさのコンビネーションが絶妙です。

2022年11月1日から提供開始!みなさまぜひご賞味ください。


名大発、農業ベンチャー「TOWING」

残暑が厳しかった今年9月。FabCafe Nagoyaスタッフが訪れたのは名古屋大学発のベンチャー企業TOWINGが運営する、愛知・刈谷市のビニールハウス。
扉を開けると目に飛び込んできたのは、土壌の代わりに列を成す“黒い袋”?

袋の正体は「高機能ソイル」

袋を覗き込むと、中には「土」が。どうやらこの袋がプランターの役目をしているよう。実はこの「土」こそがTOWINGの研究開発の賜物。温室効果ガスを削減し、どんな環境でも有機肥料を活用して、効率よく作物栽培できるという「高機能ソイル(土壌)※」です。

「高機能ソイル」は、土壌として使えなかった植物の炭(もみ殻燻炭など)を、「微生物」のすみかとなる「多孔質担体」とみなし、魚の煮汁などの「有機肥料」を活用することで、有機農業(化学肥料・農薬不使用で遺伝子組み換えをせず、環境負荷低減に努める農業)を実現できる人工土壌の技術です。

※「高機能ソイル」国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)が開発した多孔体への土壌微生物付加・定着技術と、TOWINGの独自技術である多孔体製造・処理技術や微生物培養技術などを融合した技術

有機農業の安定化に成功

これらの仕組みにより、通常数年かかるという有機農業の土づくりを1ヶ月ほどに短縮できる上、作物が必要とする養分・硝酸態窒素を持続的に供給可能にしたり、特定の微生物を活性化して病原菌の増殖を抑制することもできるようになったといいます。
国内で有機農業を実践する農家は全体の0.5%(出典:農林水産省)で、作物の収穫量を安定させるための土の手入れや環境づくりの難しさが指摘される中「高機能ソイル」がそうした課題を解決したことは画期的と言えます。

そして、温室効果ガスである二酸化炭素の削減にも大きく貢献することができます。
「高機能ソイル」は、微生物が分解する量より多い“炭素”(バイオ炭: 二酸化炭素を大量に含む炭)を土壌に配合することで炭素を長期間土壌に貯めることができ、結果として二酸化炭素の排出量を減らすことができます。
この仕組みは「炭素貯留(出典: 農林水産省)」と呼ばれ、農地での二酸化炭素削減対策として近年世界的にも注目されています。

今年から実用化!

FabCafe Nagoyaの生姜のカヌレに使用されている生姜はこの「高機能ソイル」で育てられ、今年4月に収穫されパウダーとして加工されたもの。ビニールハウスを訪れたこの日は、まもなく収穫予定の新生姜が大きく育ち、ピーマンがたわわに実っていました。

「高機能ソイル」はすでに実用化されていて、栽培された生姜やピーマン、ウコン、トマト、いちごなどの農作物は、今年からTOWINGが自社のECサイトなどで販売しています。

実は、TOWINGが「高機能ソイル」を開発した背景には、大きなビジョンがあるといいます。
それは“宙農(そらのう)”と銘打った宇宙での農業の実現!
理論的には、月面下でセーフティーゾーン(ハウスによる温湿度条件維持など、地上部条件の制御)を確保できれば、月の土を土壌に宇宙飛行士の排泄物などを有機肥料として、地球から持ち込んだ微生物と多孔質担体で「高機能ソイル」を再現することができます。安定性に長け再現性の高い人工土壌を開発することで宇宙での農業が可能になると仮定し、研究が進められています。

「宙農」と聞くと、とても壮大なプロジェクトにも聞こえますが、TOWINGは今年大手ゼネコンと協力して、月の模擬砂を使った作物の栽培実験にも着手。すでに小松菜の栽培に成功しています。

室効果ガス削減をしながら宇宙を目指す。そんなスペシャルな材料からできた生姜のカヌレを召し上がりながら、この秋、ぜひ、循環や宇宙に思いを馳せてみてくださいね。

TOWINGのみなさん、ありがとうございました!


crQlr Meetup Nagoya vol.2

「宇宙で農業?もっと詳しく知りたい!」という方にお知らせがあります!
FabCafe Nagoya主催のcrQlr Meetup Nagoya vol.2(11月18日開催予定)へ、TOWING代表の西田宏平さんがご登壇いたします。宇宙での農業・“宙農”や、高機能ソイルについて、ぜひ直接ご質問してみてくださいね。

  • 株式会社TOWING

    2020年設立の名古屋大学発ベンチャー企業。環境に配慮した人工土壌「高機能ソイル」を活用し次世代の作物栽培システム「宙農(そらのう)」を開発・販売。
    人工土壌の技術をベースに、地球上における循環型農業の発展と宇宙農業の実現を目指す。
    「世界中の人々をワクワクのスタートラインへ導き、笑顔あふれる未来を創る。食べる喜びを、作る喜びから、デザインする。地球と宇宙で暮らす未来の人々のために。」をビジョンに掲げる。

    2020年設立の名古屋大学発ベンチャー企業。環境に配慮した人工土壌「高機能ソイル」を活用し次世代の作物栽培システム「宙農(そらのう)」を開発・販売。
    人工土壌の技術をベースに、地球上における循環型農業の発展と宇宙農業の実現を目指す。
    「世界中の人々をワクワクのスタートラインへ導き、笑顔あふれる未来を創る。食べる喜びを、作る喜びから、デザインする。地球と宇宙で暮らす未来の人々のために。」をビジョンに掲げる。

コラボレーション募集中!

FabCafe Nagoyaの店頭にて、Fabサービスやフード・カフェメニューとコラボレーションを行いませんか?名古屋市栄の一等地であるヒサヤオオドオリパーク内に店舗を構えていることもあり、コンシューマーへ向けたアプローチやリサーチとしておすすめの手段です。ぜひご相談、お待ちしております!

詳しくはこちら

Author

  • 東 芽以子

    FabCafe Nagoya アシスタントディレクター

    新潟県出身、北海道育ち。仙台と名古屋のテレビ局でニュース番組の報道記者として働く。司法、行政、経済など幅広い分野で、取材、撮影、編集、リポートを担い、情報を「正しく」「迅速に」伝える技術を磨く。

    「美しい宇宙」という言葉から名付けた愛娘を教育する中で、環境問題に自ら一歩踏み出す必要性を感じ、FabCafeNagoyaにジョイン。

    「本質的×クリエイティブ」をテーマに、情報をローカライズして正しく言語化することの付加価値を追求していく。

    趣味はキャンプ、メディテーション、ボーダーコリーとの戯れ。



    新潟県出身、北海道育ち。仙台と名古屋のテレビ局でニュース番組の報道記者として働く。司法、行政、経済など幅広い分野で、取材、撮影、編集、リポートを担い、情報を「正しく」「迅速に」伝える技術を磨く。

    「美しい宇宙」という言葉から名付けた愛娘を教育する中で、環境問題に自ら一歩踏み出す必要性を感じ、FabCafeNagoyaにジョイン。

    「本質的×クリエイティブ」をテーマに、情報をローカライズして正しく言語化することの付加価値を追求していく。

    趣味はキャンプ、メディテーション、ボーダーコリーとの戯れ。



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