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2019.12.11

森美術館 「未来と芸術展」ネリ・オックスマン&ザ・メディエイテッド・マター・グループの作品にFabCafe Tokyo 金岡が製作協力

FabCafe編集部

2019年11月19日より、東京・六本木にある森美術館で、最先端のテクノロジーとその影響を受けて生まれたアート、デザイン、建築を通して、近未来の都市、環境問題からライフスタイル、そして社会や人間のあり方を考える展覧会「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命―人は明日どう生きるのか」が開催されています。

この展覧会に出展するネリ・オックスマン&ザ・メディエイテッド・マター・グループの作品に、FabCafe Tokyo ディレクターの金岡大輝が、FabCafe Hidaを運営する「飛騨の森でクマは踊る(通称:ヒダクマ)」と共に作品への製作協力を行いました。

作品について

作家名:ネリ・オックスマン&メディエイテッド・マター・グループ
タイトル:Edo’s Eden(江戸の楽園)
2200年の東京計画

出典:Designed Ecologies

2200年、180年後の未来。海面上昇により姿を変えた東京をテーマにした作品。この作品にはすべて岐阜県産ヒノキを使用。メインの Top Plate と Hinoki Box のパーツは一本の東濃ひのき丸太から切り出され、非常に難易度の高い加工が施されています。

デジタルファブリケーションを得意とするFabディレクターの金岡は、ヒダクマのメンバーと共に加工の難易度が高いヒノキ材に真正面から向き合いました。飛騨、東北、東京と、様々なエリアの方々のご協力のもと、直径500mmはある一本のヒノキは、最新の3Dプリンターで出力された球体状のオーブの組み合わさり、未来の東京を示す模型として生まれ変わりました。

出典:Designed Ecologies

トッププレートは、10cmのヒノキのキューブを100個使用して作られた集成材を両面から切削している。並び方は木目を見ながら、丸太の年輪にそうように配置された。

△鏡に映り込んだ木目も美しい

制作プロセス

△切削されたヒノキの表面。加工が難しい小口方向の切削。ヒノキ独特の柔らかさも相まって広葉樹の「硬い」難しさとは全く違った難しさが針葉樹にはある

トッププレートにはこの作品のメインでもある球体が並ぶ。球体は中の模様まで全てデザインされ、最新の3Dプリンターで精密に再現されている。透明度は非常に高く、ガラス玉と見間違えるほど。

△作品が飛騨から東京へ運ばれる。Boxは重さ100kg~200kgはあり、ひとの手で持ち上げることができないほど。一見軽やかに見えるTop plateでも16kgはある。直径500mmまで育つのに、100年近くの年月が必要だ。木の育ってきた密度を感じる。

△11月7日〜9日の期間は、チームメンバーであるAnran Li(写真中央), Joseph Henry Kennedy Jr.,(写真右) の2人が最終調整のため飛騨に滞在。金岡(写真左)と共にワークを行った

展覧会概要

未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命―人は明日どう生きるのか
会期:2019年11月19日(火)~2020年3月29日(日)
時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※11月19日(火)、12月31日(火)、2月11日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
Web:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/

ネリ・オックスマン&ザ・メディエイテッド・マター・グループのヒダクマによる作品製作
デザイン・製作:ネリ・オックスマン&ザ・メディエイテッド・マター・グループ
製作ディレクション・製作:林 千晶、岩岡 孝太郎、飯山 晃代(以上 ヒダクマ)、金岡 大輝(FabCafe Tokyo)
木材コーディネーション:伊藤 維

協力:田中建築、野中木工所、飛騨無垢屋、柳木材、彩美社株式会社シェルター杉山木工翠鳳バリュークリエイティブ(順不同)


  • 金岡 大輝

    FabCafe Tokyo CTO

    英国で建築を学んだ後、持ち前の幅広いデジタルファブリケーションの知識を活かしFabエンジニアとしてFabCafe Tokyoの立ち上げに参加。Fab部門のリーダーを務め、テクニカルワークショップなどを主宰。その後、Noiz Architectsにてコンピューテーショナルデザインを駆使した建築設計に携わる。

    2015年ロフトワーク入社。デジタルファブリケーションの知識と海外とのネットワークを活かし、世界各地のFabCafeの立ち上げ・海外クリエイターとのコラボレーションや作品制作・自治体や海外大学との教育プログラム設計・アート展示ディレクション・コミュニティ運営・コンピューショナルデザインを駆使したプロジェクト企画などを幅広く手がける。

    2019年よりFabCafe Tokyo CTOとしてFabCafe Tokyoのリーダーを務める。

    英国で建築を学んだ後、持ち前の幅広いデジタルファブリケーションの知識を活かしFabエンジニアとしてFabCafe Tokyoの立ち上げに参加。Fab部門のリーダーを務め、テクニカルワークショップなどを主宰。その後、Noiz Architectsにてコンピューテーショナルデザインを駆使した建築設計に携わる。

    2015年ロフトワーク入社。デジタルファブリケーションの知識と海外とのネットワークを活かし、世界各地のFabCafeの立ち上げ・海外クリエイターとのコラボレーションや作品制作・自治体や海外大学との教育プログラム設計・アート展示ディレクション・コミュニティ運営・コンピューショナルデザインを駆使したプロジェクト企画などを幅広く手がける。

    2019年よりFabCafe Tokyo CTOとしてFabCafe Tokyoのリーダーを務める。

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  • FabCafe編集部

    FabCafe PRチームを中心に作成した記事です。

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