こんにちは。cafeと宿泊担当の優子です。飛騨の森は、木々の葉が黄色や赤の色とりどりの紅葉から落ち葉となり、すっかり冬がやってきました。季節によって表情を変える森は足を運ぶだけでも楽しく特別な気分を味わえます。
FabCafe Hidaでは現在、お客様に森でcafeタイムを楽しんでいただけるようなプログラム開発中です。フィールドとなるのは、ヒダクマ/FabCafe Hidaでいつもお世話になっている岡田さんの森。FabCafe Hidaからほど近い場所にあり、気軽に広葉樹の森を散策できるとても素敵な場所です。
プログラム開発には、小坂の滝めぐりガイドをされている216WORKSさんに協力を依頼。森で安全・安心に楽しめるカフェトレッキングを実践されているプロのガイドのノウハウを教わりながら準備を進めています。
この記事では、そんな新しい森のプログラムの開発過程をご紹介。これを読めば、きっと飛騨の森に来たくなる、来年のリリースがきっと待ちきれなくはず。ぜひご覧くださいませ。
岡田さんの森とは?
岐阜県の森林公社で、林道の測量設計や森林設備、森林管理、観光利用や環境教育などの森林多面的事業に従事しておられた岡田さん。定年を機に、代々受け継いできた森に道をつくり、市民の場として解放しています。岡田さんには、ヒダクマ/FabCafe Hidaも日頃からお世話になっており、岡田さんの森で原木しいたけ作りをさせていただいたり、お客様を森へご案内する際のフィールドとして利用させていただいています。
△岡田さんの森マップ(制作:ヒダクマ)
「カフェトレッキング」とは?
飛騨小坂で行われている小坂の滝めぐりのガイドさんが、“持ち運びのできるカフェ”をコンセプトに地元洋菓子店や珈琲店などの協力を得ながらつくりあげた人気のプログラムです。
詳しくはこちら:小坂の滝めぐり「カフェトレッキング」
小坂の滝めぐり
御嶽山麓に多数存在する滝の調査・記録を基にコースを設定し、エコツアーを展開。滝をただ眺めるのではなく、五感を通して滝を中心とした自然環境を感じる体験を提供している。また、地域にある様々な資源を掘り出し連携することで「小坂スタイル」のツアーを提唱し、地域振興に貢献している。2015年より、「カフェトレッキング」プログラムを開始。
今回のプログラム開発のサポートメンバー
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熊崎 潤|Jun Kumazaki
合同会社216WORKS 代表 / NPO法人飛騨小坂200滝 事務局長
生まれ育った飛騨小坂の滝を核とした自然環境に魅了されこの道を選んだ。登山ガイドとして飛騨に軸足を置き全国で活動中。 -
米野 孝斎|Takanari Komeno
合同会社216WORKS / NPO法人飛騨小坂200滝 事務局
東京でサラリーマン生活を経てUターンしガイドの道に流れ着く。 登山というより、少しライトなトレッキング派で大のアリ好き。
夏:カフェトレッキング勉強会
8月6日(木)、天気のよい真夏日。南飛騨小坂を拠点に活動中の、216WORKSさんによる、カフェトレッキング養成講座・導入編の実施しました。アウトドアにおけるガイディングのための基礎知識(リスクマネジメントに関すること(新型コロナウィルスに対策含む)、エンターテインメントに関すること、カフェトレッキングの考え方)と、実技として、岡田さんの森で、安全管理および緊急時対応、森での解説・コミュニケーションについて学びました。
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ザックの中身公開。プロの持ち物は、目から鱗の収納術や無駄のなさ。
気になるグッズがたくさん入っています。 -
フィールドを変えて岡田さんの森へ。岡田さんは、新しい道を作っていました。
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私たちが、ドリップコーヒーを入れる横で慣れた手つきで、ミニマムに本格的なアウトドアクッキングをする米野さん。
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出来上がったのは、なんとそうめん。美味しい!アウトドアでそうめんが食べられるなんて驚きです。
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FabCafe Hidaの木工房からでた、広葉樹のおが屑は燻製するのにちょうどいいんです。こんなことができたらいいなをとにかく実践してみます。
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FabCafeメンバーはみんなで協力して、ホットサンドを作りました。慣れた手つきで調理を進めるcafeスタッフ大田。
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できたて熱々のホットサンドと、この時期甘くてとびきり美味しい飛騨産ミニトマトをPatagoniaのカッティングボードに。
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外で食べる食事はうれしいおいしい。思わず笑みが溢れます。
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ロープの結び方も習いました。これでハンモックも結べます。
カフェトレッキング講座後、試験的にはじめてます。

講座で学んだことを活かして、早速ヒダクマのツアーで来られたお客様に森でクロモジ茶やカヌレを提供する志田。cafeメンバー以外のメンバーも、森でお客さまにcafeを楽しんでいただけるメニューをお届けしています。
秋:cafeメンバーで新プログラムを実践!
紅葉がピークを迎える11月中旬。アウトドアグッズを新調し、岡田さんの森で、スタッフだけで森カフェを実践しました。
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立派な原木椎茸もありました。
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ロクショウグサレキンを発見。製作チームの黒田が染色に使用している、美しいグリーンが特徴の菌類です。
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樹液が溢れ出す様子。木漏れ日の中でキラキラと輝いてとても綺麗です。
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大きな朴葉の葉。
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森を歩いた後は、オリジナルのホットサンドとキャラメリゼしたカヌレと温かいクロモジ茶のスペシャルプレートでcafeタイム。
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今年は特に紅葉が美しく、森の中にいるだけで癒される時間を味わえました。深呼吸したり、つい上を見上げたくなってしまいます。
町を見下ろすとても景色のいい場所に、岡田さんの森はあります。練習としてホットサンドを作り、ヒダクマ松本も合流し、みんなでランチタイム。「こんな風にお客様にも楽しんでもらえたらいいね。」森にいると普段よりもリラックスして話が弾みました。
冬:熊崎さんと米野さんをお客様としてお迎えしてのフォローアップ研修
つい2週間前に、岡田さんの森に来た時とは別世界。すっかり葉は落ち冬の顔をみせています。この日は、熊崎さんと米野さんにお客様になってもらい、プロのガイドとしての目が光るなか、実践さながらのご案内をスタート!
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熊崎さんと米野さんは、「夏に来た時にはこの道はなかった。すごい…」と驚きを隠せません。岡田さんの森は、行く度にどんどんと形を変えていくので、私たちも毎回新しい発見があり楽しませてもらっています。
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何があるかな?あれは何だろう?それぞれの興味関心が違うのも森歩きの楽しみのひとつです。
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前日の雨や、広葉樹ならではの落ち葉だらけの道。足元が悪い中、どんなことを気をつけたらいいか?細かくチェックしながらの研修はとても勉強になりました。
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日頃お客様に提供する側の熊崎さんも米野さんも私たちが作ったホットサンドを食べて「美味しい!」と太鼓判。
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無事フォローアップ研修を終えた後は、FabCafe Hidaに戻り丁寧にフィードバックをいただいたり、今後のプログラムに向けてのより具体的な意見交換をさせていただきました。
来年リリース予定。FabCafe Hidaは、森でcafeタイムをお届けします!
飛騨の森を気軽に楽しめる森のプログラムを来年リリース予定です。森を歩きながら、木や生き物たちを観察したり、新鮮な空気のなかゆったりとしたcafeタイムを楽しんでいただけるプログラム。最新情報はFabCafe HidaのWebサイトをチェックしてくださいね。「森でこんなことしたい」というご要望も大歓迎。一緒に森での時間をよりおもしろくできたらうれしいです。来年、皆さまと飛騨の森でお会いできるのを楽しみにしています。
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伊藤 優子
FabCafe Hida/Hidakuma 森のコミュニケーター
1986年生まれ。東濃ヒノキの産地・加子母出身。インテリア科の高校・専門学校卒業後、下呂温泉の仲居として9年間働く。2017年にFabCafe Hidaにジョインし、飛騨のまちで永く愛されるお店づくりをモットーに、cafeでのメニュー開発やイベント企画運営・宿泊を担当。定番メニューのカヌレなどを考案。地元の針葉樹の森と飛騨の広葉樹の森を繋げる架け橋になるのが夢。朝が好き。
1986年生まれ。東濃ヒノキの産地・加子母出身。インテリア科の高校・専門学校卒業後、下呂温泉の仲居として9年間働く。2017年にFabCafe Hidaにジョインし、飛騨のまちで永く愛されるお店づくりをモットーに、cafeでのメニュー開発やイベント企画運営・宿泊を担当。定番メニューのカヌレなどを考案。地元の針葉樹の森と飛騨の広葉樹の森を繋げる架け橋になるのが夢。朝が好き。