Event report

2016.7.24

予約できます。飛騨の木を使ったお箸づくり体験

FabCafe Hida 編集部

Hida

7月24日はFabCafe Hidaにてお箸作りのワークショップを開催しました。さまざまな特徴を持つ飛騨の木の中から、自分に合った木を選び、自分でカンナをかけて、自分に合ったサイズのお箸を作る。こども用の箸から、お料理用の菜箸まで、色々なお箸が出来上がりました。本イベントの講師を務めさせて頂いた、FabCafe Hidaの浅岡によるイベントレポートです。

FabCafe Hida で体験できる、飛騨の箸作りのご案内

 

①木を選ぶ。

ナラ、クルミ、トチ、ケンポナシ、クリ、サクラ、全6種類の広葉樹は、それぞれ違う表情や性格を持っています。例えば、ナラはこの中の木で最も硬く加工も難しいけれど、それだけ頑丈で折れにくい。サクラやクリは、特殊な物質が含まれている為、経年変化により色が濃くなっていく。トチは絹のようななめらかな表面を持ち、いつまでも触っていたくなる、などなど。

単に見た目の美しさだけだけで木を選ぶのではなく、それぞれの木の持つ特性を知ってもらうことで、今後木製品を買うときの参考になればと思い、自分の選んだお箸の木はどういう木なのかを知るところからスタートしました。

\

②カンナで削ってみる。

【治具(じぐ)】とは、何かものを作るときに、より簡単に、安全に、効率よく行うことができる補助道具のことです。ものづくりを始めるにはまず治具づくりが欠かせません。この「お箸治具」は、角材をセットしてカンナを削るだけで勝手にお箸の形に削れていきます。難しそうなカンナがけも、治具を使えばお子様でも簡単にお箸をつくることができます。

\

お箸づくり体験のパッケージ化に合わせ開発したお箸治具。これを使えば誰でも簡単にお箸を作ることができます。カンナがけのコツや、サイズの測り方も記してあります。(定規付き!)

写真にある通り、自分に合った箸の長さを測る方法があります。親指と人差し指を広げた時の長さのことを、「あた」というモジュールで表すことができます。「あた」は当然一人ひとり異なります。「1あた×1.5」が、自分にとって最適な箸の長さとなります。

\木目の向きによっても削りやすさが異なります。サクサクと綺麗に削れたときは快感です!
\かつお節がいっぱい!

 

削り終わったら、自分に合ったサイズにカットします。削ったものを切るという作業はけっこう勇気がいるようでした。

\

カットした切れ端は箸置きとして利用することができます!\

 

③紙やすりで磨く。

角や表面をヤスリで磨き、なめらかにすることでより持ちやすさや口当たりの良さが変わります。ご飯を食べるのならより丸く、麺を食べるのであれば四角く、がポイント。ちなみにこの作業に終わりはありません。気が済むまでひたすら磨き続けることができます。

\

\

参加していただいた小学生の女の子は、自分の納得のいく形になるまでいたすら磨きに集中していました。

 

④オイルで仕上げる。

丹念に磨いた箸に、最後にオイルを塗りこんで仕上げます。オイルを塗ることで反りや汚れ、劣化を防ぐことができます。

\また、ヤスリで綺麗に磨くほど、オイルを塗った時に得られる艶や質感が美しくなります。ちなみに私はオイルを塗りこんだ瞬間が一番好きです。木の表情が一番美しく表れる瞬間でもあります。

\

それぞれの木が持つ表情や質感が、綺麗に現れました。ちなみにオイルは使い込むことで落ちてしまうので、定期的にオイルを塗り直す必要があります。一見面倒ですが、言い換えれば自分が毎日使っているものを毎回見つめなおす良い機会となります。汚れたらまた磨き直してメンテナンスしながら使っていくことも、1つの楽しみなのではないでしょうか。箸に限らず、他の色々な日用品もお手入れすることでより一層長持ちしますよ。

 

 

\みんなが作ったお箸。すごく長い箸から可愛らしいこども箸まで、色々な箸ができました!

 

⑤レーザーカッターで刻印。

自分の手で作ったお箸に、最後にレーザーカッターを使って文字や絵を刻印しました。手作業によるアナログなものづくりと、デジタルによるハイテクなものづくり。その2つを同時に体験することができるのがFabCafe Hidaです。\

毎日口に入れるものだからこそ、安全なものを。お子様にも安心して使用していただけます。

\

つくらなくても何でも買うことができるし、ハイテクな機械を使えば手を触れることなく何でも作ることができる今の時代。そんな中で、あえて自分の手で触って、自分で考え、手を動かしてものを作る。失敗もするけれど、「つくること」は単に「ものを所有すること」とはまた別の価値があります。実際に作ってみることで初めて分かることや、それにかけた時間こそが時には最も価値のあるものになるでしょう。ものづくりの面白さは、そういう所にあるのだと思います。

FabCafe Hidaでは、飛騨の木を使ったものづくり体験を今後も定期的に開催しますので、お気軽にご参加ください。また、「こんなもの作ってみたい!」というご相談もドシドシお問合せください。

なお、今回はイベントとして実施しましたが、FabCafe Hidaのお箸づくりキットはお店にくればいつでも体験していただくことができます!スタッフ一同、全力であなたのものづくりをサポート致します!

FabCafe Hida で体験できる、飛騨の箸作りのご案内

Share

Author

FabCafe Newsletter

新しいTechとクリエイティブのトレンド、
FabCafeで開催されるイベントの情報をお伝えします。

FabCafeのビジネスサービス

企業の枠をこえて商品・サービスをともに作り上げていく
FabCafeのオープンイノベーション