BioClubは、年齢もバックグラウンドも多様なコミュニティが集い、研究室に閉ざさがちなバイオテクノロジーの分野で「新しい実験・発見」を世の中にもたらすべく2016年3月より活動しています。
そんなBioClubですが、ものづくりの祭典『Maker Faire Tokyo』にさっそく成果物を展示する機会に恵まれました。今回はその様子をレポートします!
▲今年も終始熱気に包まれた会場
Maker Faire Tokyoでは恐らく初めて(?)「DIYバイオ」に特化したブース島が用意されました。バイオラボのつくり方を勉強させていただいた山口情報芸術センター[YCAM]のバイオラボ、BioHackAcademyも受講されてバイオの作法を学んだ浜松のTAKE-SPACE、現在BioClubのワークショップで活動中のクマムシ博士の堀川先生と共に、日本のDIYバイオを盛り上げるべくイベントに参戦しました!
▲BioClub展示の様子
▲YCAMブースでは、山口から津田さん、オーストラリアから伊藤さんが参戦!
▲TAKE-SPACEでは、タケさんが輝いてました!
▲くまむし研究会メンバーもヘルプ参加で出展した堀川先生ブース
BioClubのブースで紹介した作品は2つです。
まずは、BioHackAcademy受講生でもあるなかのかなさんが制作した、『 I, except me. (or I am a mountain.) 』!
▲『 I, except me. (or I am a mountain.) 』
「私は山だ。山は私だ。」
人は60兆の細胞と600兆程の細菌でできています。私以外の私たちは豊かだろうか、心地よく暮らしているだろうか。あの山のように私は、風通し良くいられるだろうか。この作品では、私たちにそんな問いを投げかけます。
▲なかのかなさんと作品
この作品では、私以外の私たちを可視化するために、顔皮膚に存在する常在菌を、なかのかなさん自身の顔を象った(かたどった)シャーレで培養しています。このDIYバイオの作品で培地の材料となっているのは、コンビニで買える「ほんだし」「コンソメ」「砂糖」「マヨネーズ」「片栗粉」と寒天です。顔型のシャーレも、自分でアクリル版を炙って作ったという徹底ぶり。展示ブースでは、バイオアートの作品として紹介しました。
もうひとつの展示は、BioClubの川崎和也さんとわたくし丸山紗季が共同で研究開発を進めているKI(N)MONOプロジェクト。「色を育てる」というコンセプトのもと、色素を持ち、かつ、安全なバクテリアを布や糸に住まわせるという研究開発を進めました。( 渋谷のラボが未完成なため、多摩美術大学にあるバイオラボにお世話になりました。ありがとうございました!)
▲色素バクテリアを住み付けた布
▲キャプションは木材にUVプリントで木材に印刷しました。
▲染色の過程を展示
Maker Faireの2日間では、繊維を扱っている方や着物のデザイナー、ファッションのバイヤーさん、研究者の方々と意見を交換することができ、多様な出会いが生まれる場所の大切さを再認識しました。研究を進める上でも、この出会いは欠かせませんね。来場された皆さまからのアドバイスをもとに、今後はテキスタイルやファッションに応用すべく、さらに研究を進めていきたいと思っています!9月からできるバイオラボで、どんどん実験を進めていきます。
最後にご紹介したいのが、今回のMaker Faireでは、大学生の鎌田理喜さんがBioClubの紹介用パンフレットをデザインしてくれました。
▲Maker Fiare用鎌田理喜さんデザインのパンフレットの表紙
150部以上も用意していたバンフレットは、二日間で全てなくなってしまいました。皆さまBioClubのブースに立ち寄ってくださり、本当にありがとうございました。来月から、ラボがオープンし、本格的に渋谷のBioClubが始動します。皆さまと一緒に、驚きと発見に満ちた空間を作ることを楽しみにしております!今後ともよろしくお願いします!
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FabCafe編集部
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