Event report
2016.4.26
FabCafe編集部
ゴールデンウィーク直前の4/28(木)、Fab Meetup Vol.28を開催しました。
今回のFab Meetupは「Flying Tokyo」との同時開催。前半はFab Meetup、後半はFlying Tokyoという構成で両方のお客さんが交わるスペシャルなイベントとなりました。ここでは、Fab Meetup部分をレポートします!
今回のプレゼンターは次の3組のみなさんでした。
鳥 (birds inc.) 代表鳥締役 社鳥/ 杉浦裕志
Matteo Loglio 株式会社
高橋祐亮(東京芸術大学大学院デザイン科)& 森口拓真(慶應大学総合政策学部3年)
一人目のプレゼンター は杉浦さん。野鳥の会でレンジャーとして活躍しながら、「株式会社 鳥」の「代表鳥締役 社鳥」として精力的に活動されています。(さて、今の紹介で何回も「鳥」が出てきたでしょう?笑)
そのユニークな会社名や肩書き名からもわかるとおり、杉浦さんは「鳥にもっと興味を持つ人が増えてほしい!、鳥をもっととり入れてほしい」という熱い思いで鳥にまつわるものづくりやプロジェクトを行っています。
肩にちょこんと載せられる「肩チュンbird」をつくるワークショップや、巨大なスズメのバルーンをインスタレーションとして展示するプロジェクトなど、特に子供たちがワクワクしながら手を動かし、鳥への関心をもてるような活動が印象的でした。杉浦さんによると、鳥をとりいれる人たちがもっと増えるように、1日単位で活動をしてくれる「ひな社員」を募集中だそうです。
二人目のプレゼンターMatteoはイギリスからの参加。パズルのようにピースをはめていくだけで簡単にプログラミングが学べるおもちゃ「PRIMO(プリモ)」の制作について話しました。PRIMOは、3Dプリンタで作られたピースをパネルにはめていくことでおもちゃを動かすプログラミングが作れるというおもちゃ。
Matteoは子どもたちへの教育は、デジタルのみ、アナログのみのどちらかで完結させるのではなく、デジタルと形あるものを組み合わせ新たなリテラシーを高めてほしいと考えています。 PRIMOの制作にはレーザーカッターや3Dプリンタといったデジタルファブリケーションマシンが使用され、初期費用や単価を抑えられるだけでなく、使い手が自由にカスタマイズをする余白を残すことができるようになっています。
作品は全てオープンソースで、データや作り方を公開してあり、子どもたちは、遊びながら「つくる」ことを通してさらに「なおす」までを同時に習得することができるそう。ものそのものとも、長く付き合っていくことができそうですね。Kickstarterでのプロジェクトも成功し、今後の活躍がますます楽しみです。次回はぜひ、FabCafeでワークショップを!
最後のプレゼンターは、人類が常に抱えている食糧問題をデザインで解決しようとする高橋祐亮さん(東京芸術大学大学院デザイン科)+ 森口拓真さん(慶應大学総合政策学部3年)さんのプレゼンテーション。
2人が探求しているのは「昆虫食」の可能性です。
昆虫というと、ゲテモノで突飛なものと考えがちですが、彼らが取り組んでいるのは「ENTOM(Entomophagy/昆虫)」という、食用コオロギ育成環境全体の提案です。飼育環境は、3Dプリンタなどで製作が可能です。
パーソナルな食用コオロギ育成環境を構築するメリットは、虫がどこから採集されたのかわからないという心理的障壁を軽減すると同時に、牛や豚と比べても圧倒的に低い飼育コストにも関わらず、高タンパクな栄養素を獲得できる環境を構築できるというところ。
また、そのような環境の構築が整い、昆虫の定量的な生産環境が構築できると、昆虫をいかに「美味しく」食べるのか、という調理方法の探求も重要になってきます。 二人は今、昆虫の様々な調理方法を開発中。「美味しい昆虫」という価値観を世界に広めていくための構想を練っているところだそう。 今後の展開が非常に楽しみなプロジェクトでした。
次回のFab Meetupは5/26(木)、お気軽にご参加ください!
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FabCafe PRチームを中心に作成した記事です。
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