Event report

2018.12.6

COMAYOSE RING WORKSHOP レポート @飛騨

FabCafe編集部

こんにちは!FabCafe TokyoでFabスタッフ兼木工作家としても活動をしております、駒野です!いつもは東京で働いているのですが、今回は他のスタッフとも一緒にFabCafe HIDAに滞在し、寄木の指輪(COMAYOSE RING*)をつくるワークショップを開催してきました!

 

*COMAYOSE RINGとは… 製作者「こまの」のCOMAと、「寄木」のYOSEを合わせた造語、「COMAYOSE(コマヨセ)」でできた指輪を指します。

 

今回のワークショップでは、様々な木材を重ね合わせて指輪を制作していただきます。岐阜県飛騨市で採れた広葉樹も織り交ぜつつ、どの厚みのどの木材を使うのか、どの指に合わせてつくるのか、なども含めて寄木の指輪をつくっていきます。

 

デジタルファブリケーションを通じた寄木細工の体験

寄木細工というと、箱根でつくられている「秘密箱」などが有名です。

職人さんが鉋(カンナ)の技術を駆使し、パーツを整え、接着をするという事を繰り返してつくられた幾何学模様

元々は職人さんの様々な技術を総結集しないと制作するのが難しいモノではあるのですが、レーザーカッターの力を借りて、その体験をしてみよう!そして職人さんの技術の高さ、凄さを知ろう!というのがCOMAYOSEでお伝えしたい事でもあります。

 

広葉樹の街、飛騨

FabCafeHIDAでは、デジタルファブリケーションの機械だけでなく、広葉樹を製材できる機材や、木工に特化した工作機械が揃えてあります。そのため、東京で体験できるラインナップとはちょっと違い、国産の広葉樹を活用したお箸のKitや、泊りがけでテーブルの天板づくり(!)まで体験する事が可能なのです。

薄板にしてもらった飛騨の広葉樹。日本国内だけでも様々な色味の木がある事がわかります。

 

今回のワークショップにあたり、レーザーカッターで加工がしやすい厚みの木材に製材していただきました!1mm~厚みを選べるというので驚きです。(板を薄くするのは難しく、製材屋さんにそういった加工をお願いすると嫌がられる事が多いので…) 指輪をつくるのに適した2-3mmをメインに加工をしてもらいました。

 

COMAYOSE RING 制作工程

 

それでは、ワークショップの様子をお伝えします!

 

1.木材を決める

まずは、ワークショップ参加者のみなさんにどの木材を使うのか決めてもらいます。FabCafeHIDAのスタッフさんに飛騨の木について説明してもらいつつ、私が持ち込んだ世界各国の木材もご紹介しながら組み合わせを決めていただきました。

自己紹介を始める前に木材選びが始まってしまいました。笑

 

2.指輪の号数を決める

木を選んでいただくのと平行して、指輪のサイズも決めていただきます。どの指に対して指輪をつくるのか?つけごこちなども含めて考えていただきます。

指のサイズを測るリングゲージ。普段指輪をつけない方や、指輪をつけない指だと号数がわからない人も多いと思います。

この後の工程から、どんどん手を動かしていくことになります。

 

3.レーザーカッターで決めた号数のデータを出力

FabCafe HIDAにあるレーザーカッターを使えば、ひとつの指輪を切り出すのに、なんと1分もあればできてしまいます。

 

4.パーツを接着

その後、切り出したパーツをタイトボンドⅢという接着剤で接着し、クリップで固定。

 

5.アイスブレイク

接着剤が乾くのを待ちつつ、FabCafeHIDAのドリンクを堪能♡


6.
形を整える

紙やすりで周りの焦げを削り、形状を整えていきます。みなさん、自分の納得のいく滑らかさ、サイズになるまで、根気よくヤスリがけをされていました。

 

 

7ワックス塗布

最後は蜜蝋ワックスを塗布し、艶出しを行います。塗布した瞬間、木目の風合いが豊かになり、木材が生きていた事を実感します。

 

8.完成!!!

普段はあまりこういったワークショップにさんかされない旦那さんを連れ、ご夫婦で参加してくださる方がいたり、以前に飛騨で行ったCOMAYOSEブローチのワークショップに参加してくださった方がまた参加してくださったりと、とても嬉しいワークショップ&滞在になりました◎  参加者同士でも会話が絶えず、お楽しみいただけたのではと思います。

 

FabCafeHIDAの外観。古き良き建物の中にあり、2階の宿泊施設にお世話になりました。

 

お世話になったFabCafeHIDAのみなさん、ならびにワークショップに参加してくださったみなさま、ありがとうございました!!!飛騨の木材をもっと東京でも活用できるように考えていきたいと思います。

長めの滞在だったはずなのに、あっっっという間の5日間でした。自分の故郷かと錯覚してしまうほど、人の温かみを感じられる飛騨に、ぜひみなさんも訪れてみては?

 

 

執筆者:駒野 美智(こまの みさと)

桑沢デザイン研究所を2012年に卒業後、ファブラボ鎌倉でデジタル工作機械のインストラクター兼作家としての活動を始める。主にレーザーカッターを駆使した現代版寄木細工、”COMAYOSE”を制作。木材の種類の多さと削っていく時のなめらかになっていく感触に魅せられ、木材とデジタルファブリケーションを融合させた作品を制作、販売中。木のものづくりの楽しさを広めるべく、全国各地へCOMAYOSEのワークショップを開催しに行きます!
HP:http://comayose.net/
FaceBook:https://www.facebook.com/comayose/

 


 

Our company:株式会社 飛騨の森でクマは踊る
木の可能性、森の可能性、地域の可能性、
脈々と継承されてきた日本人の暮らしの可能性。
“ヒダクマ”はそんなありふれた日常に潜む大きな可能性から、新しい価値を生み出すことを日々探求しています。

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