Column

2021.5.27

偏愛と衝動は、地域に飛び込む突破口。

COUNTER POINT第3期活動レポート

服部 木綿子

株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター

こんにちは。COUNTER POINTコミュニティマネージャーの服部です。先日、3期メンバー(活動期間:2021/2/1-4/30)の成果発表が行われました。3期のメンバーは2組。シーシャのリフレーミングを目指した「ART  SHESHA」の豊田 陽さんと、京都五条の街の人や店をヒントにテディベア制作する「5体のテディベア」の宮尾 友紀さん。3ヶ月走り切った2組が口を揃えて話してくれたのは、「より一層、京都の街が好きになった」ということ。COUNTER POINTの目標のひとつとして、「偏愛に突き動かされたプロジェクトを全力で応援し、共に育て、この街に解き放つ」と掲げていますが、COUNTER POINTのプロジェクトがFabCafe Kyotoから街へと、じわりにじみ出た3ヶ月だったのではないかと振り返っています。

豊田さんは、FabCafe Tokyoのスタッフとして働いていたことがあり、Fabツールマスターであります。東京が活動拠点の豊田さんが、COUNTER POINTに参加しようと思ったきっかけは、関西が好きで「京都留学したかった」から。シーシャを試してみたいという友人のために、シーシャ制作に取り掛かろうとしたタイミングで、COUNTER POINTの存在を知り応募。京都に滞在している時には、「まずは雰囲気づくり」と、ターバンを頭に巻いてエキゾチックな雰囲気を漂わせながら、Fabツールで試作を重ねていました。こういう遊び心、めっちゃ良いですよね。

  • FabCafe Kyotoに到着するなりターバンを巻き始めた豊田さん。

  • 発表会はリモートで東京から参加。

3ヶ月で54人との「アフリ観ラジオ」の配信を続けていた 奥 祐斉さんと偶然居合わせ、急遽ラジオ出演も果たしてました。(ラジオのアーカイブはこちらから聴くことができます)

アクティブな豊田さんは、FabCafe Kyotoを拠点に、偶発的な出会いを積極的に受け入れ、京都の街にも繰り出して、インスピレーションの旅を続けていたそうです。COUNTER POINT運営メンバー浦野は、週末に通っている陶芸教室でシーシャヘッドを(勝手に)制作。豊田さんのシーシャとコラボしたいという個人的な衝動で。

Youtuberでもある豊田さん、今回の活動を動画にまとめるアイデアもありましたが、動画でのバズを狙うというよりは、自分が人と直接つながることでシーシャの広がりが出ることを大事にしたいと気づいたそうです。

最後に、Fabマスターである豊田さんから、これからCOUNTER POINTで活動される人たちに一言。「COUNTER POINT入居期間中、Fabツールの講習受講はぜひおすすめです!他の場所でやるとお金かかる!絶対やったほうがよい!」とのこと。実際これ、大きなメリットのひとつです。ご自身のプロジェクトに、Fabツールを活用してみたい方は、COUNTER POINTへのご参加を検討してみてはいかがでしょうか。(どなたさまも、偏愛を抱え、FabCafeに気軽に遊びにきてくださいね!)

FabCafe Kyotoのご近所、あじき路地にアトリエを持ち、テディベア制作をライフワークとしている宮尾さん。京都五条エリアに生息するテディベアをつくることを目標にしました。これまでも「コンセプトベア」として、自分でテーマ設定したテディベアを制作されているし、近所にアトリエがあるし…宮尾さんにとってわざわざCOUNTER POINTに参加することのメリットは何かあるだろうか?と運営サイドとして少し心配していました。(テディベアへの他ならぬ愛を語る宮尾さんをCOUNTER POINTとして断る理由はなかったのですが)

3ヶ月経てみて、その心配は消え、むしろCOUNTER POINTの存在意義を改めて教えてもらいました。

  • 展示期間中訪れた人に対しても、テディベア愛が止まらない。

「COUNTER POINTでの活動を通して感じたのは、人と関わらないと、COUNTER POINTやらないと!って思って積極的に動くことで地域の人とつながるきっかけがたくさん生まれ、三ヶ月前より「地元感」が生まれた。それはとても嬉しいことでした」と宮尾さん。

普段から一人で制作活動している人も、3ヶ月という期間を区切り、いつもと異なる環境に身を置くことで、普段の自分だけでは見れない世界にたどり着くのかもしれない。私たち運営メンバーに出来るのは、「いけるいける」「良い感じ!」と声を掛け続け、一人で活動すると消えちゃうかもしれない初期衝動の炎を消えないように応援し続けることだな、と気づきました。

私、運営の服部の「Fabツール全部使ってみたら?」という気軽な発言を受け止め、本当に全ツール駆使して誕生したFabCafe Kyotoに生息する「ハザイタベチャッタグマ」。(お疲れさまでした!)

宮尾さんの5体のテディベアは、それぞれのお店で生息しています。ぜひ、テディベアの生息地へ会いに行ってみてください!(Coffee Shop Windy/Routes*Roots/Len kyoto kawaramachi/FabCafe Kyotoその1/FabCafe Kyotoその2

ホステルLenのスタッフ野上さんに抱えられるこの子は、Lenに生息中。

COUNTER POINTはこれからも継続してメンバーを募集します。偏愛や衝動をお持ちの方は、ぜひ次回以降の応募をお待ちしています。

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COUNTER POINT by FabCafe Kyoto について
※ 第5期 入居期間:2021年7月21日(水)-10月22日(金)(応募締め切り:6月21日)

Author

  • 服部 木綿子

    株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター

    神戸生まれ神戸育ち。岡山で農林業や狩猟がすぐそばにある田舎暮らしを約10年に渡り経験。その中で2軒の遊休施設をゲストハウス(あわくら温泉 元湯・岡山県西粟倉村/mamma・香川県豊島)として再生し、自らも運営の第一線に立った。その後、神戸の農産物などを販売する「FARMSTAND」で、マネージャーとして店舗の運営に携るなど、ローカルのコミュニティ拠点づくりに関わってきた。2020年2月ロフトワーク入社。感性を頼りに現場どっぷりで培ってきた経験値に、ロフトワーク流のロジカルな手法を掛け合わせたアウトプットが出来る日を目指している。趣味は、自分の人生と感覚を観察して、文章を書くこと。イラストも描く。
    https://loftwork.com/jp/people/yuko_hattori

    神戸生まれ神戸育ち。岡山で農林業や狩猟がすぐそばにある田舎暮らしを約10年に渡り経験。その中で2軒の遊休施設をゲストハウス(あわくら温泉 元湯・岡山県西粟倉村/mamma・香川県豊島)として再生し、自らも運営の第一線に立った。その後、神戸の農産物などを販売する「FARMSTAND」で、マネージャーとして店舗の運営に携るなど、ローカルのコミュニティ拠点づくりに関わってきた。2020年2月ロフトワーク入社。感性を頼りに現場どっぷりで培ってきた経験値に、ロフトワーク流のロジカルな手法を掛け合わせたアウトプットが出来る日を目指している。趣味は、自分の人生と感覚を観察して、文章を書くこと。イラストも描く。
    https://loftwork.com/jp/people/yuko_hattori

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