Column

2020.12.2

国産材の可能性を生み出すアイデア募集!「WOOD CHANGE CHALLENGE」

アワード、プロトタイピング合宿への参加者受付中

森林の持続的なサイクルを保つためには、成長した木をタイミング良く伐って、使って、植えて、育てる必要があります。先人が植え育てた価値ある資源である国産材は、現在大きく育ち、まさに使いどき。

これまで、建設や建築、製品など、専門的なアプローチで、国産材の価値を再考し活用を促進する取り組みは行われていましたが、まだまだその価値を「チェンジ」する余地はある、との考えから、国産材の需要創出・利用拡大を支援するプロジェクト「WOOD CHANGE CHALLENGE(ウッド チェンジ チャレンジ)」が始動しました。

なにをやるのか?

本プロジェクトでは、国産材にスポットを当て、クリエイターのみなさんに「チェンジ(変換・転換・更新・拡張)」に挑戦して頂きます。
これまでも木材を扱ってきた方々だけではなく、「なんだか木が気になる」「ただただ木を偏愛している」など木材に関心を持った異分野のクリエイターやデザイナー、プログラマーのみなさんの参加も広く募集します。

プロジェクトの中心となるのは、国産材を活用するアイデアアワード 「WOOD CHANGE AWARD」と、異分野の方々が合宿しアイデアに磨きをかけプロトタイプ制作を行う「WOOD CHANGE CAMP」の2つです。

そのほかにも、国産材の魅力に触れることでクリエイションへのインスピレーションをかきたてる作品展示 「WOOD CHANGE Exhibition」や、著名クリエイターらが参加するトークイベント「WOOD CHANGE Meetup」を開催予定。

そして来年3月には、アワードの受賞作品やプロトタイプ展示(内容によってはタブレット端末での映像展示)を通して一般の方が国産材の無限の可能性を体感できる展示会を代官山 蔦屋書店にて実施予定です。

 

FabCafeは本プロジェクトに全面協力しています。プロジェクト主催者はFabCafeの関連組織である株式会社ロフトワークです。また、一般社団法人 全国木材組合連合会の後援・林野庁補助事業の支援の元で実施されます。


国産材を活用するアイデアアワード「WOOD CHANGE AWARD」について

国内外より未発表の作品やプロトタイプ、コンセプトスケッチやサービスまで幅広くアイデアを募集するクリエイティブアワード。国産材にクリエイティブを かけあわせ、「もしかしてこんなに変わるかも(Would Change)」という自由奔放なアプローチを募集します。
国産材に無関心な人々、そのひとりひとりの小さなまなざしや意識に変化を起こし、大きな課題解決へとつなげる。そんな木と人との物語がはじまる、“Would Change”なアイデアをお待ちしています。

募集テーマ

「木へのまなざしを変えるアイデア」

  1. 木の特性の活かし方をチェンジ
  2. 木と人との関係性をチェンジ
  3. 木を使うことへのイメージをチェンジ

募集対象

国産材の利用拡大や新たな利用につながる、 コミュニケーション/プロダクト/サービスや仕組みに関するアイデア
※カテゴリーは不問。カタチのない活動、プロジェクト、 パフォーマンスもOKです。
※2021年2月末時点で製品化されているアイデアは 募集の対象外となりますので、ご注意ください。

募集期間

2020年11月18日(水)〜2021年2月15日(月)

Gold、Silver、Bronze 各1アイデア
ピックアップ賞 3アイデア

備考・応募

応募費用は無料で、応募点数も制限無し。 応募方法や参加資格などの詳細は、以下URLご参照ください。
URL:https://awrd.com/award/woodchangeaward


合宿しアイデアに磨きをかける「WOOD CHANGE CAMP」について

「WOOD CHANGE CAMP」は、岐阜県飛騨市に位置する FabCafe Hidaでの2泊3日のインプット&アイディエーションを実施する取り組み。「メンター」+「木の専門家」+「公募クリエイター」で スペシャルチームを結成し、アイデアのアウトプットに磨きをかけていきます。応募は、木に何らかの可能性やモチベーションを感じている方であれば、木工の経験や実績は不問。応募者多数の場合は、用意された選考課題に対してご提出いただいたアイデアをもとに選考させていただきます。

募集対象

国産材の利用を大胆にチェンジするクリエイター

応募資格

国内居住の個人またはグループ
※国籍不問 ※グループの場合は最大4名まで

募集期間

2020年11月18日(水)〜12月15日(火)

合宿期間

2020年1月15日(金)〜1月17日(日)(予定)

2021年3月5日(金)の授賞式にてプレゼンテーションを実施
一般投票により「ベストチーム賞」を選定

備考・応募

選出者は、2021年1月に飛騨でのキャンプに参加した後、 プロトタイプの制作を行います。 (40万円までのプロトタイプ制作費を支援) 応募方法や参加資格などの詳細は、以下URLご参照ください。
URL: https://awrd.com/award/woodchangecamp


展示会&イベントについて

WOOD CHANGE Exhibition

これまで国産材と接する機会があまりなかった方のために、応募のインスピレーションにもなる作品を展示します。 2020年12月中旬から2021年2月上旬までに、FabCafe TokyoFabCafe KyotoFabCafe Nagoyaにて順次開催予定。

WOOD CHANGE Meetup

2020年12月19日(土)、東京のFabCafe Tokyoにて実施するトークセッション。国産材の特徴や魅力、 取り巻く状況・実態を広く周知することを目的とし、「WOOD CHANGE AWARD」審査員やプロジェク ト担当者、著名クリエイターが登壇予定です。

詳細・応募URL:https://fabcafe.com/jp/events/tokyo/20201219_wood_change_meetup/

WOOD CHANGE AWARD / WOOD CHANGE CAMP作品の授賞式・展示会

2021年3月上旬に「WOOD CHANGE AWARD」、「WOOD CHANGE CAMP」に関する授賞式をオンラインにて、 展示会を代官山 蔦屋書店・建築デザインフロアにて実施予定です。

授賞式(オンライン)

受賞作品の表彰、審査員による講評、WOOD CHANGE CAMP参加チームによるピッチ(一般投票受付でのベストチーム選出) を実施予定。

【開催日】 2021年3月5日(金)

展示会

代官山 蔦屋書店にて、建築デザインのコンシェルジュによるディ スプレイで、一般の方々向けの受賞作品展示を実施予定。 (内容によってはタブレット端末での画像/映像放映で展示)

【開催日】 2021年3月5日(金)〜3月18日(木)


WOOD CHANGE AWARD 審査員プロフィール

  • 永山 祐子

    建築家

    1975年東京生まれ。1998年昭和女子大学生活美学科卒業。 1998−2002年 青木淳建築計画事務所勤務。2002年永山祐子建築設計設立。
    http://www.yukonagayama.co.jp/

    1975年東京生まれ。1998年昭和女子大学生活美学科卒業。 1998−2002年 青木淳建築計画事務所勤務。2002年永山祐子建築設計設立。
    http://www.yukonagayama.co.jp/

  • 秋吉 浩気

    建築家 /メタアーキテクト /VUILD株式会社代表取締役CEO

    2017年にVUILDを創業し。「建築の民主化」を目指す。主な受賞歴にSDレビュー (2019年)、U-35 Gold Medal賞(2019 年)、グッドデザイン金賞(2020年)。

    2017年にVUILDを創業し。「建築の民主化」を目指す。主な受賞歴にSDレビュー (2019年)、U-35 Gold Medal賞(2019 年)、グッドデザイン金賞(2020年)。

  • 佐藤 ねじ

    アートディレクター/プランナー

    1982年生まれ。小さくてもいいから新しい発見「0→0.1」を多く見つけていくことを目標に株式会社ブルーパドルを設立。主な受賞歴 に、文化庁メディア芸術祭、Yahoo Creative Award グランプリ、グッドデザイン賞BEST100、TDC賞など。

    1982年生まれ。小さくてもいいから新しい発見「0→0.1」を多く見つけていくことを目標に株式会社ブルーパドルを設立。主な受賞歴 に、文化庁メディア芸術祭、Yahoo Creative Award グランプリ、グッドデザイン賞BEST100、TDC賞など。

  • 若杉 浩一

    武蔵野美術大学 造形構想学部 クリエイ ティブイノベーション学科 教授

    九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒プロダクト、インテリア、建築、ソーシャルデザイン2002年より日本全国スギダラケ倶楽部を立ち上げ、地域とデザインの可能性を模索している。

    九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒プロダクト、インテリア、建築、ソーシャルデザイン2002年より日本全国スギダラケ倶楽部を立ち上げ、地域とデザインの可能性を模索している。


林野庁 木材利用課長 応援コメント

日本国土の約7割は森林。このうち約半分が戦後、人の手で植えられた人工林です。この人工林が今、利用期を迎えています。この人工林を「伐って、使って、植えて、育てる」というサイクルで維持していくことが日本の山を守るためにとても大切です。 日本の未来を担う若い世代に、新しいアイデアで国産材を使い、もっと森とつながってほしいと考えています。
「WOOD CHANGE CHALLENGE」を通して、クリエイターが今までにない新しい国産材の使い方や、可能性のアイデアを出していくことで、国産材を使うことが環境によく、カッコいい!オモシロイ!と感じてもらえることを期待しています。


2025年の国産材供給・利用目標量は、総需要量の約50%にあたる40百万m³(2014年実績の約1.7倍)
林野庁では、2025年の国産材と輸入材を併せた総需要量を79百万m³と見通し、国産材の供給及び利用量の目標を2014年 実績の約1.7倍にあたる40百万m³、つまり総需要量の約50%を国産材供給・利用の目標としています。 (直近2019年の国産材供給・利用量は31百万m³、国産材と輸入材を併せた総需要量に対し約38%です)

参考:「森林・林業基本計画(2016年5月)」、「令和元年(2019年)木材需給表(2020年9月)」

人工林の利用期と、「伐って、使って、植えて、育てる」必要性

人工林の半数以上が、一般的な主伐期である10齢級(50年)以上と本格的な利用期を迎えており、2020年時点には、10齢級 以上の主伐期を迎える人工林は約7割と見込まれるなど、森林資源はかつてないほどに充実しています。 一方で、人工林は植栽した木を間引きして密度を調整する「間伐(かんばつ)」といった手入れを行わないと、木立の間に日光が差 し込まず下草が生えないなどにより土壌が失われたり、土砂崩れの原因となったりします。また、適切な伐採が行われないと、新しい木 が植えられず高齢の木々ばかりとなり二酸化炭素の吸収量が低下するなど、森林の持つ多面的機能の低下につながってしまいます。 人工林を伐って使うとともに、植えて育てることを進めていくことで、未来につながる森林の持続的なサイクルが保たれるのです。

参考:「平成29年度 森林・林業白書」、政府広報オンライン「木材を使用して、元気な森林を取り戻そう!(2018年3月)」、林野庁HP「木づかい運動でウッド・チェンジ」

現状の課題と、「WOOD CHANGE CHALLENGE」の目的

木材自給率の目標約50%を目指すためには、国産材への関心を高めること、国産材の需要を高めることが必要です。これまで、建 築、製品など、専門的なアプローチで、国産材の価値を再考し活用を促進する取組は行われていましたが、まだまだ国産材の価値を “チェンジ(変換・転換・更新・拡張)”する余地はあるとの考えから「WOOD CHANGE CHALLENGE」プロジェクトは始動しまし た。国産材需要を拡大することにより、主伐と再造林による循環を確立し、次世代にも充実した森林資源を継承、林業の成長産業化を実現するとともに森林の公益的機能を持続的に発揮させるため、本プロジェクトを実行していきます。

  • 主催:株式会社ロフトワーク

    loftwork ロゴ
  • 協力:FabCafe

    FabCafe logo
  • 後援:一般社団法人 全国木材組合連合会

    一般社団法人 全国木材組合連合会
  • 後援:林野庁

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  • FabCafe編集部

    FabCafe PRチームを中心に作成した記事です。

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