Interview

2022.8.4

夏にぴったりな柑橘をふんだんに使用した新世代のクリームソーダ

種田 夏奈子

FabCafe Tokyo / バリスタ

Tokyo

今回、クラフトアイスブランド「SCREAM ICE CREAM」とクリームソーダ「シトラスパラダイスクリームソーダ」を作りました。叫びたくなる(SCREAM)ようなアイスクリームを作りたい想いを込められたSCREAM ICE CREAMは福岡を拠点とする「アートクラフトアイス」のブランドです。

SCREAM ICE CREAMのルーツは、代表古田さんのおばあちゃんが創業した甘味処「古蓮」。

「古蓮」は戦後まもない頃「甘いもので人々に癒しとゆとりを届けたい」という古田さんのおばあちゃんの愛によって創業されたお店で、今年で創業73年を迎えました。SCREAM ICE CREAMはおばあちゃんから受け継いだ伝統を大事にしつつ、現代にチューニングしたアイスクリームを考案しています。

シトラスパラダイスクリームソーダ | FabCafe自家製の青柚のシロップで作ったソーダに、SCREAM ICE CREAMの個性豊かなアイスクリームが時間が経つごとに溶け合う、新世代のクリームソーダーが楽しめます。

SCREAM ICE CREAMのアイスクリームは現代的で、様々な食材で自由に発想し、未体験なフレーバーをつくっていきます。シトラスパラダイスクリームソーダはSCREAM ICE CREAMの新しいフレーバー「柑橘パラダイス」に合わせて、自家製の青柚子のシロップを作り、ペアリングすることによって「緑色でバニラアイスと真っ赤なサクランボがのっている」といった既成概念に囚われない商品が出来上がりました。

FabCafe自家製の青柚のシロップで作ったソーダに、SCREAM ICE CREAMの個性豊かなアイスクリームが時間が経つごとに溶け合うような新世代のクリームソーダの楽しみ方を作りたいと思い、開発を行いました。

本インタビューでは、そんな「シトラスパラダイスクリームソーダ」について、コラボレーションでご一緒した創業メンバーである加藤さんと古田さんに、SCREAM ICE CREAMのアイスクリームの魅力を一緒に語ります。


SCREAM ICE CREAMの成り立ちと活動について

– 本日はインタビューのためにFabCafeTokyoまでお越しいただきありがとうございます!
早速ですが、FabCafeとのコラボは初めてということで、SCREAM ICE CREAMについて教えてください。

古田さん:新しい表現をしていきたいのと、アイスクリームを通して伝えられる事がたくさんあるんじゃないのかなと感じ、叫びたくなる(SCREAMしたくなる)ようなアイスクリームを作りたいと思いSCREAM ICE CREAMというブランドを立ち上げました。

– 現在はどんな活動をしているのですか。

古田さん:今はお店を持っていないので、ポップアップと、販売はオンラインがメインで活動しています。元々は実家を継いだ状態で新しいブランドを作ろうと思っていたんですけど、それだと自分たちが本当に作りたいアイスを作れないと思い、親の力を頼らずに1から好きなブランドを立ち上げました。

加藤さん:実家のお店がオーソドックスなアイスクリーム(バニラ、チョコ、抹茶)を主体で提供している中で、私たちは色々な野菜を使用したりして、個性を出したかったんですよね。今はオンラインショップがメインではあるけれど、ポップアップで出店する機会を増やすようにはなりました。初めて下北沢で行ったレセプションパーティーでは友達がたくさん来てくれて、私たちのアイスクリームを食べに来てくれたと同時に、私たちの生き方だったり、ブランドを立ち上げたことに興味を持ってくれたんですよね。工場で作ってアイスクリームをオンラインで販売するだけだと、食べてくれている人たちの顔が見れないなって思いポップアップを増やす良いきっかけになりました。

カフェとのコラボ、フェス、商業施設での催事など全国でポップアップショップを展開

– 実際にお客さんの顔を見て、反応や感想を聞けることは作ってる側からするとモチベーションにもなるし、作って良かったなと思えるきっかけにもなりますもんね。お店を持たない理由はあるんですか。

古田さん:実店舗を作ることイメージできなかったのが一番の理由ですね。すごいノリで始まったブランドなのと、すぐに実行できたのがオンラインでした。そこで1年間ポップアップをやってきて面白い状況が生まれることを実感しました。アイスクリームってだけで色んな世代の人たちに食べてもらえるんですよね、小さい子供から年配の方まで。アイスを通してイベントに来てくれる人の刺激になってくれればいいな、という気持ちになりました。

FabCafeでSCREAM ICE CREAMを出す意味

– 今回はポップアップではなく、FabCafe Tokyoの店舗でSCREAMさんのアイスクリームを使って商品を提供するので、いつもとは違う、なにか新しい刺激になっていただければと思います!なぜ受け入れてくれたんですか。

加藤さん:まず私が学生の頃にFabCafeでアルバイトしていたこともって、FabCafeでなら色んな面白いものを作り出せそうな気がして。SCREAM ICE CREAMのフレーバーはアートとアイスクリームの掛け算なので、FabCafeのものづくりとカフェとの掛け合わせが似ていると思いました。

古田さん:あとは売り上げにもなりますからね笑

– そういう意味ではSCREAM ICE CREAMとFabCafeはどこか親和性がありますね!そして売り上げは大事ですね笑 開発するフレーバーはどのように生まれるんですか。

古田さん:思いつきと言えば思いつき。とりあえずやってみる。フレーバーを決める時はポップアップで全国を回る時に色んな農家さんに出会って、その果物、野菜を使ってアイスを作ったりしています。

– ポップアップを通してコミュニティーを増やし、そこに自分たちのアイディアを落とし込んでくスタイルなんですね。それこそ今回使用する柑橘パラダイスは知り合いから仕入れている柑橘だとお聞きしました。

古田さん:市場とかJAとかからは仕入れないんですよね。農家さんとしっかりと人間関係を作ることを大切にしています。農家さんたちも私たちのブランドの一部なので。

加藤さん:今回の柑橘パラダイスには紅八朔を使っているのですが、熊本のおじいちゃんの畑でお手伝いした時にいただいた八朔なんです。お手伝いした代わりにもらっていいよって言ってくれて。自分たちで採ったものがアイスクリームになっています。

古田さん:柑橘を育てている農家さんに出会うことがとても多くて、和歌山、愛媛、熊本の柑橘を使っているんですけど、全部自分たちで行ったことのある土地で、それを全部混ぜ合わせて作ってみたら面白いんじゃないのかなと思って完成しました。

加藤さん:色んな農家さんに出会うたびに、この人のこれを使ってアイスクリームを作りたい!って気持ちになるので、それを実際にフレーバーに落とし込んでいく感じですね。

SCREAM ICE CREAM が思うシトラスパラダイスクリームソーダとは

– 農家さんと出会うたびにアイスクリームの色々なフレーバーの発想に繋がって、膨らんでいくのはワクワクしますね。今回のそんなSCREAM ICE CREAMの柑橘パラダイスのアイスクリームと、FabCafeのオリジナル青柚子シロップを使用したクリームソーダ「シトラスパラダイスクリームソーダ」が出来上がりました。そもそもクリームソーダはメロンソーダにバニラアイスとさくらんぼが乗っているイメージがとても強いと思います。そんな中で、SCREAMの皆さんが今回のクリームソーダを飲んだときの印象はどのようなものでしたか。

古田さん:完成する前からどんな風に合わせてくれるんだろうと思ってたけど、想像以上の美味しさに驚きました。クオリティーがとても高いです。見た目も良いし、こだわりを持って作ってるし、食べ進めるごとに変化を楽しめる商品だなと思いました。

加藤さん:アイスが喜んでる!

(右)古田森也(代表 / アイスクリーム アーティスト) (左)加藤万理(ブランドディレクター)

– アイスクリーム単体で食べるのではなくて、クリームソーダとして食べたいただく時にアイスクリームが徐々に溶けていく変化やソーダとのペアリングをお客様に伝わればな、と私も思います!

古田さん:僕たちが作ってるアイスクリームは自分たちの子供みたい思っています。それぞれのフレーバーに対して強い想いがあるので。そう考えるとアイスクリームはすごく大切な存在ですね。

加藤さん:私たちと同様にFabCafeも愛情を持ってアイスクリームを使ってくれたら嬉しいです。

– そこまでの想いがアイスクリームにあるのは本当に素敵なことだと思います。子供たちみたいだからこそ、たくさんの愛情を注ぐことができる、それがSCREAMさんのポップアップの時に食べに来てくれるお客さん達にも伝わる感じがします。私たちも販売するときにその想いをお客さんに伝えられたら良いなと思います。

最後に、今回のクリームソーダを飲んでくれるお客さんたちにはどのように楽しんでもらいたいですか。

加藤さん:すごいシンプルになっちゃうけど、SCREAM(叫んで)して欲しいです!笑

– 凄くシンプルだけど、とても想いは伝わりますね笑。今回のクリームソーダを飲んでくれるお客さんがSCREAMしてくれるような素敵な商品ができたと思います。店内から美味しい!と叫び声が聞こえてきたら嬉しいですね!笑


CITRUS PARADISE CREAM SODA
シトラスパラダイスクリームソーダ

今回の「シトラスパラダイスクリームソーダ」は、色々な人たちと繋がり、愛情がこもったSCREAM ICE CREAMの柑橘パラダイスのアイスクリームと、青柚子のシロップで作ったソーダを合わせた蒸し暑い夏の日々を忘れさせてくれるようなさっぱりとした爽快感のあるクリームソーダです。

8月1日から8月31日までの販売しているので、ぜひ飲みに来てください!
9月も別のフレーバーでクリームソーダを販売する予定なので、お楽しみに!

■古田森也(代表 / アイスクリーム アーティスト)
大学卒業後、実家の甘味処・アイスクリームメーカー「古蓮」の三代目として入社。2年ほどで退社し、福岡にて友人とD2C事業を立ち上げ。コロナ禍で家業と向き合ったことをきっかけに、2021年、自らでアイスクリームブランド「SCREAM ICE CREAM」を始める。

■加藤万理(ブランドディレクター)
新卒でIT系広告代理店に入社し、プランナーとして従事。2年ほどで退社し、世界の手仕事の生産地を巡る旅へ。コロナ禍で帰国後、古田と出会い、福岡に移住して共にSCREAM ICE CREAMを立ち上げる。

 

■SCREAM ICE CREAM

“アート・クラフト”をコンセプトに、職人技と食材へのこだわりを詰め込んだ、福岡を拠点とする挑戦的で創造的なアイスクリームブランド。
ハンドメイド・無添加で製造しオンラインショップで販売。
アートとしての美しさを感じられるような、感性豊かなアイスクリームを展開しています。
美味しいものや美しいものに、そして大切な人に、素直に「愛を叫んで欲しい」という想いで活動しています。

Official Site: https://www.scream-icecream.com/

Author

  • 種田 夏奈子

    FabCafe Tokyo / バリスタ

    カナダの大学で幼児教育と心理学を学び、教員免許を取得。 保育士を辞めて日本に帰国し、スターバックスに入社。そこで接客やコーヒーの楽しさを知り、 現在はFabCafe Tokyoでバリスタとして働いている。 趣味は料理、音楽、YouTube鑑賞。

    カナダの大学で幼児教育と心理学を学び、教員免許を取得。 保育士を辞めて日本に帰国し、スターバックスに入社。そこで接客やコーヒーの楽しさを知り、 現在はFabCafe Tokyoでバリスタとして働いている。 趣味は料理、音楽、YouTube鑑賞。

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