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AIはデザイナーの役割をどう変えるのか:A.D.A.M 第八回レポート 〜2m級ヨットの機材レイアウト〜

みなさんこんにちは、FabCafeの藤田です。FabCafeではEverblue Technology社との協業プロジェクトとして、「A.D.A.M」というプロジェクトを今年の3月より進めています。

「A.D.A.M」は、オートデスク社による3D CAD/CAM ソフトウェア 「Fusion 360」のジェネレーティブデザインを使って、自動操船ヨットのデザインをしようというプロジェクトです。近年、AIを使って解析、環境や目的に最適化した形状を生成する流れは、様々な産業で進んでいますが、このプロジェクトでは解析による最適化だけでなく、AIを使って「誰も見たことのない形をデザインする」ことにチャレンジしています。

プロジェクト詳細→https://fabcafe.com/tokyo/blog/a-d-a-m-ai

6月までのPhase 1では1mのモデルを使って、デザイン、エンジニアリング(制御)、両面から検証を進めてきました。Phase 2ではこれまでのナレッジを生かしながら、いよいよ2mのモデルでの実装実験を進めます。今回のレポートでは、その機器レイアウトなどを中心に、ディスカッションの様子をレポートします。

これまでの様子は下記のリンクからご覧ください。

Phase 1

第1回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-1/
第2回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-2/
第3回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-3/
第4回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-4/
第5回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-5/
第6回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-6/
第7回レポート→https://fabcafe.com/tokyo/blog/design-with-ai-adam-report-7/

内部レイアウトの設計

Phase 2ではE.V.E(※1)のチームだった、astinaさんがテクニカルの担当として参加しています。自動操船技術については、Phase 1でほぼ完成しているので、その技術を2mサイズで実現していくことになります。初回のミーティングでは、ACT)金井さんに設計いただいた2mモデル上に、積載する機材を並べ、内部レイアウトを検討しました。

※1)デザインを担当するA.D.A.Mチームに対して、エンジニアリングを担当するプロジェクトグループ

1m級ヨットで積載された機材に加え、魚群探知機も積載され、モーターやバッテリーはサイズに合わせて大きくなるため、レイアウトの再考が必要です。

沖縄での試験での結果も踏まえ、防水対策などは各パーツ進化しており、軸に入った水は自動排水する機構や、防水ケースと外部でケーブル繋ぐためのパーツなど、さまざまな工夫が見られます。

1mから2mになれば積載スペースは十分!と思いきや…、それぞれのメンバーが担当のパーツをどこに納めたいかなど、陣地を取り合う熱い熱戦?(笑)が繰り広げられました。

ディスカッションをしつつ、決まったことはどんどん図面に書き込んで行きます。その場でスケッチをしながらスピード感を持って決定をしていけるところは、オフラインのミーティングのよいところです。またACT)金井さんがいらっしゃるおかげで、設計中の疑問点もその場で解決できました。

その日の成果は最終的にこのような形にまとまりました。ここからこれを3Dモデルに落とし込んでいきます。
それでは次回のMTGは、モデルがどのように構築されたのか、見てみましょう。

3Dモデリング

モデリングは塩澤さんを中心に進めており、既にこの日には、1回目のMTGで話した内容が、モデルに反映されていました。

魚群探知機の積載方法について説明する野間さん。

Phase 1では、チームCのデザイナーであった櫻井さんにも、マストの設計に協力いただいています。

内部構造は以下の画像のような形に仕上がりました。3Dプリンターの造形サイズを考慮し、センターハルは中心で分割されます。運送時用トラックに積み込めるよう工夫もされています。

まとめ

モデルが出来上がってくると、徐々に完成が近づいているように感じますが、ジェネレーティブデザインの設計や3Dプリンターでの製造など、まだまだ必要な作業は多数あります。年内の海上での実証実験という目標は、かなりタイトなスケジュールではありますが、多様な設計者と協力しながら完成を目指します。次回のレポートでは、このプロジェクトのコア部分であるデザイン面(ジェネレーティブデザイン)にフォーカスし、Phase 2の様子をお届けしたいと思います。次回もお楽しみに!