Column

2020.1.13

「ただのカフェじゃない。」FabCafe Hida 総集編2019!

堀之内 里奈

FabCafe Hida マネージャー・Fabディレクター
飛騨の森でクマは踊る 森で事業部

新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年2019年のFabCafe Hidaを改めて振り返ってみると、地域の方もいれば、海外の方まで、お住まいの国、世代や職種など問わず、様々な方々に出会えた一年となりました。
この記事では、2019年の振り返りとして、FabCafe Hidaで開催されたワークショップやイベントのハイライトを、飛騨古川出身のスタッフ堀之内が紹介します。

2019年の一番人気のメニューは広葉樹でつくる「お箸作り体験」!

FabCafe Hidaの様々なサービスの中でも、昨年は特に飛騨の広葉樹でつくる「お箸づくり体験」が大人気でした。この体験では数種類の飛騨の広葉樹の中から、好きな木を選び、カンナで削って、自分だけのお箸をつくることができます。お客さまの中には、レーザーカッターマシンでオリジナルの刻印をしたり、完成した後近隣のお蕎麦屋さんなどでMyお箸を使ってお食事に行かれた方も。

ご家族で旅行中に「お箸づくり」体験に来てくださったお客様。

レーザーカッターと紙やすりで作る「スプーンKit」。完成後に古川の牛乳屋「牧成舎」のアイスクリームをいただきます。

カフェメニューの一番人気は、飛騨の牛乳をたっぷり使った自家製「カヌレ」

Cafeでは地元の素材を使った季節のドリンク&フードを提供しています。中でも「牧成舎」の牛乳をたっぷり使用したフランスの焼き菓子「カヌレ」が大人気!地元の酒蔵の甘酒をつかったカヌレや、からだにやさしい薬草を使ったカヌレなど、オリジナルカヌレも提供しました。

森で取れたクロモジを贅沢に使ったメニューも!

お茶会で使用される高級な爪楊枝の材料であり、アロマの原料にもなっている香木「クロモジ」。クロモジの持つ品がありながらちょっぴりスパイシーな香りを活かし、ミルクティやカクテル、特製林ライスのトッピングとして使用しているクロモジメニューは、お客様にご好評をいただきました。

飛騨産トマトとしいたけをたっぷり使った特製「林ライス」。香り付けにクロモジのトッピング付き。

香り高い「シェイキング・クロモジティーカクテル」

FabCafe Hidaで思い思いの過ごし方

カフェでは、パソコンを開いてワークされる方、和室でお子様と一緒に来られたママさんたちがランチ会をしたり、地元の家具職人さんがデジタルマシンや木工房で制作されたりと、みなさまの目的に応じてスペースをご活用いただいています。

和室では積み木で遊ぶ子どもたち。

木版画を制作されている近所の家具職人さん。

店内を彩るお花たち

季節を感じられる生花で店内が華やかに。

店内のお花は、近所の生花の西村先生にいつも素敵に生けてもらっています。

「おいしく・たのしく・わかりやすく」ものづくり体験

FABマシンを使ったものづくりはもちろん、お子さんや初めての方も楽しめたり、飛騨の森の恵みやその可能性に触れるきっかけとなるようなワークショップやイベントを毎月開催しました。

森の宝物やサクラの木で自分だけのアクセサリーを作ろう!

このワークショップは、千本桜夢公園委員会の主催で、現在は閉鎖されてしまった「古川スキー場」跡地を、再び人が集う場所にしようと、千本の桜を植えるプロジェクトの一環として開催。桜を綺麗に育てるために剪定した桜の枝を使って、可愛いアクセサリーをつくりました。

職人と作る『スツールの座編み』ワークショップ

木工職人の堅田さんと一緒に藁の座編みスツールをつくるワークショップを開催しました。藁の座椅子は通気性がよく夏場も快適に過ごせる椅子です。経年変化とともに藁が緩んでしまっても、一緒に編んで組み立てることでメンテナンスを覚えておけば次は自分でお直しできます。

FabCafe Tokyoと同時開催!「飛騨の広葉樹をつかってカトラリーをつくろう

デジタルマシンで飛騨の木を加工したオリジナルのカトラリーキットでつくるワークショップを実施しました。バターナイフやお子様のファーストスプーンを、紙やすりだけつくることができるので、子どもから大人まで楽しんでもらえます。このワークショップは、FabCafe Tokyoの駒野さんの企画で、オンラインでFabCafe TokyoとFabCafe Hidaをつなぎ同時開催。参加者同士がモニターを通して交流をしながら飛騨の木の魅力を話したり、デザインを試行錯誤して仕上げました。

FabCafe Hidaを飛び出して飛騨の森へ

FabCafe Hida/ヒダクマでは建築家やデザイナー、クリエイターや専門家を森に招いて森の新しい可能性を生み出す活動をしています。私たちの身近にある森のことを、もっと気軽に感じることができるようなきっかけをつくりたいと考え、昨年はFabCafe Hidaスタッフや地域の方、縁のある方と森に関するイベントを開催しました。

「林縁会議 ♯02 〜猟師の山小屋で、ヒトと森の境界を語る〜」

飛騨高山の企画展示会YAMANOHITEN.2019のメンバーでクマ研究家の安江さん、猟師の脇谷さん・脇谷さんの相棒の猟犬、そして参加者のみなさんと一緒に森に入りフィールドワークをしたり、山小屋で過ごすイベント「林縁会議 ♯02」を行いました。

夜は山小屋でジビエ料理を囲みながら、初めて森に入る人も、森に入り慣れている人もこの森に対して何を感じたか、それぞれの視点を語り合いました。とことんマニアックな知識や素直な感情が飛び交うとても楽しい一時でした。

森のレッスンvol.3「アンプラグドな木工~生のホオノキから生まれる杓子と妖怪」

森に囲まれた町にあるFabCafe Hidaで、木材コーディネーター、森のパティシェ、木工作家さんなど様々な方をお招きして、森と共に暮らす方法を学ぶ勉強会「森のレッスン」を昨年8回開催しました。

Vol.3では、生のホオノキを使って、機械を使わずに全て手作業(アンプラグド)で、飛騨の伝統工芸品である有道杓子やユニークな「飛騨の雪入道」をつくる杓子作家の奥井さんがゲスト。昔からの飛騨の森と共にあるものづくりのあり方についてお話を伺いました。また同時に奥井さんによるMy雪入道づくりワークショップやカフェでも特別メニューが提供されました。


雪入道に見立てた抹茶ビスコッティとカフェラテの「雪入道ラテ」。
いただく際にカップの中に雪入道ビスコッティを入れると雪の中に佇む妖怪が目の前に現れます。

パティシエと歩く飛騨の森 「春カフェトレッキング in 安峰山」

下呂市にあるケーキ屋さん「ジークフリーダ」のパティシェでアウトドア好きの北條シェフと、飛騨小坂の森で活躍している216WORKSの森のガイドとともにトレッキングやスイーツを味わうカフェトレッキングを安峰山で開催しました。

参加者は、北條シェフとFabCafe Hidaのコラボレーションによりデザインした可愛らしい葉っぱの形をしたカトラリーも制作。山頂にある展望台で、お楽しみのミルフィーユをそのカトラリーを使って食べました。

森へクロモジ狩り。山では出張FabCafe Hidaをオープン

ヒダクマの社有林でクロモジの採集に挑戦するCafeスタッフあこ。

飛騨かわいスキー場のナイトマーケットでは、出張FabCafe Hidaを営業しました。

地域の皆さんから学ぶ飛騨での豊かな暮らし方

お酒を片手に 10月の「語りBar」


飛騨の日本酒と片手にゆるく語らう、集いの場として「語りBar」をオープン。
今年からはより地域住民の方や飛騨に縁ある人が集まり交流する場を目指し、飛騨市長にゲストを選出していただき、お話の聞き手も務めていただきました。10月の語りBarではFabCafe Hidaの2軒隣の旅館大関屋の女将さんに古川の歴史のお話や参加者へエールをいただきました。

 

女将さんの深くて元気が出るお話はイベントレポートにまとめていますので、ぜひご覧になってくださいね。
(レポートはこちら

ワイン会などFabCafe Hidaを貸し切り持ち込み企画

施設利用として、パーティーやイベント・会議に店内を思い思いの形でご利用いただきました。

ひだプラす主催 「カジュアルワイン会」

和室を活用してイベントやワークショップの実施も。

【番外編】月に一度の大掃除。ランチはみんなで集まっていただきます!

月に1度は臨時休業日をいただき、築100年の床や壁を磨いたり、日々の手が届かないところを丁寧にお掃除します。お掃除の後はお昼休憩。ある日はいつもFabCafe Hidaのお花を生けてくださる、西村先生も一緒にご飯をいただきました。

What do you Fab in 2020? 

今年はスタッフ自身もこの拠点を飛び出して、様々な人と出会い、物に触れ、FabCafeでの体験がより充実したものとなるよう、また新しい出会いを皆さまに提供できるようがんばりたいと考えています。
本年もみなさまとお会いできますことを楽しみにしています!

飛騨の木やデジタルマシンを使って、気軽にものづくり体験
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専門家やコミュニティと出会うイベント
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FabCafe Hidaを貸切で会議やパーティーイベントを開催しませんか?
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FabCafe Hidaとは

FabCafe Hidaは地元の食材を使ったフード&ドリンクをお楽しみいただけるCafeとFABマシン(コンピューターで設計されたデータから加工を行えるデジタルファブリケーション機械)のあるデジタルものづくりカフェです。地域の方々や木工職人、世界中の建築家、デザイナー、旅人、ものづくりを楽しみたい方など様々なひとが交流できる場として、ゲストハウスや飛騨の広葉樹の加工ができる木工房も併設しています。
「FabCafe」は世界に11拠点あり(2019年1月現在)、国内だと東京、飛騨、京都。海外には台湾や香港。フランス、スペイン、メキシコなどにもあります。
FabCafe Hidaは株式会社飛騨の森でクマが踊るが運営しています。

「飛騨の森、100年先のために今できること。」
株式会社 飛騨の森でクマは踊る Webページはこちら

Author

  • 堀之内 里奈

    FabCafe Hida マネージャー・Fabディレクター
    飛騨の森でクマは踊る 森で事業部

    飛騨古川出身。飛騨市内の飲食店や奥飛騨温泉郷で仲居の経験があり、接客を活かしながら飛騨とものづくりに関わる仕事がしたいと2016年11月にFabCafe Hidaにジョイン。仕事を通して木工やFabを経験。地域に寄り添いながら、FabCafe Hidaを訪れる方々に飛騨のさまざまな魅力を楽しく、わかりやすく伝えることを目指しています。Diversity on the Arts Project 5期生。京都芸術大学 通信教育部 洋画コースに在学中。森の地衣類の色が好き。

    飛騨古川出身。飛騨市内の飲食店や奥飛騨温泉郷で仲居の経験があり、接客を活かしながら飛騨とものづくりに関わる仕事がしたいと2016年11月にFabCafe Hidaにジョイン。仕事を通して木工やFabを経験。地域に寄り添いながら、FabCafe Hidaを訪れる方々に飛騨のさまざまな魅力を楽しく、わかりやすく伝えることを目指しています。Diversity on the Arts Project 5期生。京都芸術大学 通信教育部 洋画コースに在学中。森の地衣類の色が好き。

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