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2024.8.25

食感ジェネレーターが第1回Tech Direction AwardsのR&D/Prototype部門を受賞しました

斎藤 健太郎 / Kentaro Saito

FabCafe Nagoyaプログラム・マネジャー、サービス開発 / 東山動物園くらぶ 理事 / Prime numbers syndicate Fiction implementor

みなさんこんにちは。FabCafe Nagoyaの斎藤です。テクニカルディレクション、していますか?

技術あるところにテクニカルディレクションあり。技術と切っても切り離せない、技術屋さんの舵取りをするお仕事の中でも特に優れたグッドバイブスに溢れたお仕事を表彰するTech Direction Awardsで、皆さんおなじみコンピュテーショナル食感デザインプロジェクト(Melt., Byte Bites)の「食感ジェネレーター」がR&D/Prototype部門のBronze賞を受賞しました。

やった〜🫶

さて、何がそんなに良かったのかみなさん気になりますよね。審査員の方のコメントをみてみましょう。

食感デザインをマルチモーダル的に捉え、オノマトペ表現の言語ベクトル化や食感要素パラメータのアルゴリズム化によるCAD連携など、多角的な深掘りを組み合わせたシステムを構築。コミュニティベースでの持続的な活動となっている点も含めて評価されました。(大西 拓人)

はい、そうなんです。

「技術屋さんのグッドバイブスお仕事」とさっき書きましたが、まさにバイブスの部分を評価してもらえたと言っても過言ではありません。

思い返せば2020年の年末に「魚のすり身でフードプリントできるならみんなでおでん作りたくね?」から始まった3D構造体おでんの会のための実験会から数えて約3年半、手を替え品を替え、メンバーの出入りがありながらも常にオープンに開き続けてきたプロセスを評価いただけてとっても嬉しいです。ファビュラスですね。

食感をデザインするという行為を3Dフードプリンターで民主化するぞ〜。と息巻きテーブル上でアイデアをこねくり回しつつ、自分たちで食べまくったり、イベントを開催して色々な人たちの食感をお借りすることで、一意に一般化できない感性的な視点をみんなで集まりながら楽しくワイワイと、サークルのような活動形態で集め続けてきた結果が褒められるなんてなんと良い世の中になったんでしょう。やっぱ、3Dフードプリントは最高なんだよな。

今後もがんばるぞ。

ちなみに受賞トロフィーはNFTで贈られるとのことでした。
これをきっかけに食感もメタバースへ放流していくのも面白いかもしれませんね。

制作クレジット

Technical Direction, UX/UI Design:Mutsushi Asai(Melt.)
Technical Direction, Project management:Kentaro Saito(Melt.)
Technical Direction, 3D modeling system:Ryosuke Wakasugi(Byte Bites inc.)
Food Print Researcher:Eri Nakasuga
Food Texture Researcher:Kakeru Funai
Creative Technologist:Makoto Amano
NLP Technologist:Kei Ichikawa(IACILS)

受賞した食感ジェネレータについてのより詳しい情報はこちらから

https://scrapbox.io/meltarchives/01_食感ジェネレーター

P.S.
11月16〜17日には東京都内でTech Direction Awards受賞作品の展示も予定しているとのことので、気になった方はぜひSave the dateしておいてくださいませ。
この食感ジェネレーター、実は裏側ではめちゃくちゃ高度なことが起こっていて、入力した文章をAIが解釈してオノマトペ化していたり、オノマトペのライブラリを使って言語ベクトルをpythonで解析して食感の基礎構造のミックス度合いを決めて3Dモデルのパラメータ化していたり、Touchdesigner・AI・Rhinocerosという3つのシステムを並行して動かしていたり……などなど展示へ足を運んでいただくと裏側まで丸っとお見せできるかもしれません。気になる方はぜひ、11月にお会いしましょう。

他の受賞作品も非常にテクニカルディレクションしていました。Website / App部門のGold受賞コメントが非常にグッときましたので皆様ぜひ授賞式の様子ともどもご高覧くださいませ。

授賞式の様子
https://www.youtube.com/live/SfKyUWwCEpU 

文章で読みたい方はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000070351.html

第1回Tech Direction Awards受賞作品
https://award.tech-director.org/winner01

 

Tech Direction Awards(テクニカルディレクションアワード)とは

テクニカルディレクションが優れているプロジェクトを表彰し普段スポットライトの当たりづらい”テクニカルディレクションの重要性”を伝えることを目的とするアワードです。

第1回はDigital Product部門、Digital Service部門、Digital Experience部門、Website / App部門、R&D / Prototype部門、Special Prizeの6つのカテゴリーで合計18作品が受賞し、NFTトロフィーおよび記念品の受賞パネルが贈られました。

https://award.tech-director.org/

主催:Tech Director’s Association

  • 浅井 睦 / あさい・むつし

    Metalium llc代表
    コンセプトデザイナー / Vibes研究者

    1991年大阪府生まれ。舞鶴工業高等専門学校機械工学科修了。IAMAS 博士課程前期在学中

    メタ思考から捉えることのできる感覚を「Metalium」という素材として捉え、日常にそっと置きたくなる不思議な感覚の日用品と、特別な体験ができるイベントや体験会などの非日用品を制作する事業を展開するMetalium llcを創業。
    代表的な事業として、メタ思考から発生する事象を素材として捉え、活用技術の探求を行うオープンラボ高次素材設計技術研究舎 Melt.の運営を行う。

    Metalium llc. https://scrapbox.io/metalium/

    高次素材設計技術研究舎 -Melt. https://scrapbox.io/meltarchives/

    1991年大阪府生まれ。舞鶴工業高等専門学校機械工学科修了。IAMAS 博士課程前期在学中

    メタ思考から捉えることのできる感覚を「Metalium」という素材として捉え、日常にそっと置きたくなる不思議な感覚の日用品と、特別な体験ができるイベントや体験会などの非日用品を制作する事業を展開するMetalium llcを創業。
    代表的な事業として、メタ思考から発生する事象を素材として捉え、活用技術の探求を行うオープンラボ高次素材設計技術研究舎 Melt.の運営を行う。

    Metalium llc. https://scrapbox.io/metalium/

    高次素材設計技術研究舎 -Melt. https://scrapbox.io/meltarchives/

  • 斎藤 健太郎 / Kentaro Saito

    FabCafe Nagoyaプログラム・マネジャー、サービス開発 / 東山動物園くらぶ 理事 / Prime numbers syndicate Fiction implementor

    名古屋における人ベースのクリエイティブの土壌を育むためにコミュニティマネージャーとしてFabCafe Nagoyaに立ち上げから携わる。

    電子工学をバックボーンに持ち科学技術への造詣が深い他、デジタルテクノロジー、UXデザインや舞台設計、楽器制作、伝統工芸、果ては動物の生態まで幅広い知見で枠にとらわれない「真面目に遊ぶ」体験づくりを軸とした多様なプロジェクトに携わる。

    インドカレーと猫が好き。アンラーニングを大切にして生きています。

    名古屋における人ベースのクリエイティブの土壌を育むためにコミュニティマネージャーとしてFabCafe Nagoyaに立ち上げから携わる。

    電子工学をバックボーンに持ち科学技術への造詣が深い他、デジタルテクノロジー、UXデザインや舞台設計、楽器制作、伝統工芸、果ては動物の生態まで幅広い知見で枠にとらわれない「真面目に遊ぶ」体験づくりを軸とした多様なプロジェクトに携わる。

    インドカレーと猫が好き。アンラーニングを大切にして生きています。

  • 若杉 亮介

    Byte Bites / CEO

    デジタルフードデザイナー。慶應義塾大学にて看護や教育、食など、多領域分野でのデジタルファブリケーションツールを基軸としたデザイン実践を専攻。
    現在は3Dフードプリンタを切り口に、食製造・食体験の拡張を目指すフードテックスタートアップ、Byte Bitesを設立。料理の監修から導入支援を行っている。

    Byte Bites : https://byte-bites.com/#message

    デジタルフードデザイナー。慶應義塾大学にて看護や教育、食など、多領域分野でのデジタルファブリケーションツールを基軸としたデザイン実践を専攻。
    現在は3Dフードプリンタを切り口に、食製造・食体験の拡張を目指すフードテックスタートアップ、Byte Bitesを設立。料理の監修から導入支援を行っている。

    Byte Bites : https://byte-bites.com/#message

  • 中須賀絵莉/Eri Nakasuga

    慶應義塾大学メディアデザイン研究科修士1年。学部時代は明治大学総合数理学部で画像処理を用いた研究を行う。現在は大学院で未来の食について模索中。。。
    好きな食べ物はあんバタートースト、最高のあんこ炊けます。

    慶應義塾大学メディアデザイン研究科修士1年。学部時代は明治大学総合数理学部で画像処理を用いた研究を行う。現在は大学院で未来の食について模索中。。。
    好きな食べ物はあんバタートースト、最高のあんこ炊けます。

  • 船井翔 / Kakeru Funai

    大学院生/デザイナー/パイロット。東京大学大学院学際情報学府に所属し、「Design Led Innovation」をキーワードにマテリアルデザインから宇宙空間での生活デザインまで幅広いプロジェクトに参画。その傍ら、日常で抱いた違和感や問題提起をアートワークに起こす試みを実践中。
    舞浜出身、夢の国育ち。餃子が好き。

    大学院生/デザイナー/パイロット。東京大学大学院学際情報学府に所属し、「Design Led Innovation」をキーワードにマテリアルデザインから宇宙空間での生活デザインまで幅広いプロジェクトに参画。その傍ら、日常で抱いた違和感や問題提起をアートワークに起こす試みを実践中。
    舞浜出身、夢の国育ち。餃子が好き。

  • 天野 真 / Makoto Amano

    1997年 福岡県生まれ。

    情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科(IAMAS)卒業。
    「社会に実装されたAIに対する抵抗」をテーマに、メディアアート作品の制作を行う。AIを誤用することを通して、メディアを介した人と環境の関係を探る。
    【受賞歴・活動歴】

    • UIST2018 Student Innovation Contest 最優秀賞 受賞
    • 文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品 選出
    • Media Ambition Tokyo 2020 出展

    1997年 福岡県生まれ。

    情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科(IAMAS)卒業。
    「社会に実装されたAIに対する抵抗」をテーマに、メディアアート作品の制作を行う。AIを誤用することを通して、メディアを介した人と環境の関係を探る。
    【受賞歴・活動歴】

    • UIST2018 Student Innovation Contest 最優秀賞 受賞
    • 文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品 選出
    • Media Ambition Tokyo 2020 出展
  • 市川 慧 / Kei Ichikawa

    複雑系科学、計算社会科学を専門にする研究者見習い。FabCafeNagoyaから放牧され、ふらふらしている。 IACILSという謎の学会を立ち上げ、気まぐれに研究未満趣味以上の活動を不定期に行っている。Melt.にも参加していることに最近気づいた。 猫派だが猫アレルギー。最近メロンパンより空芯菜が好き。

    複雑系科学、計算社会科学を専門にする研究者見習い。FabCafeNagoyaから放牧され、ふらふらしている。 IACILSという謎の学会を立ち上げ、気まぐれに研究未満趣味以上の活動を不定期に行っている。Melt.にも参加していることに最近気づいた。 猫派だが猫アレルギー。最近メロンパンより空芯菜が好き。

Author

  • 斎藤 健太郎 / Kentaro Saito

    FabCafe Nagoyaプログラム・マネジャー、サービス開発 / 東山動物園くらぶ 理事 / Prime numbers syndicate Fiction implementor

    名古屋における人ベースのクリエイティブの土壌を育むためにコミュニティマネージャーとしてFabCafe Nagoyaに立ち上げから携わる。

    電子工学をバックボーンに持ち科学技術への造詣が深い他、デジタルテクノロジー、UXデザインや舞台設計、楽器制作、伝統工芸、果ては動物の生態まで幅広い知見で枠にとらわれない「真面目に遊ぶ」体験づくりを軸とした多様なプロジェクトに携わる。

    インドカレーと猫が好き。アンラーニングを大切にして生きています。

    名古屋における人ベースのクリエイティブの土壌を育むためにコミュニティマネージャーとしてFabCafe Nagoyaに立ち上げから携わる。

    電子工学をバックボーンに持ち科学技術への造詣が深い他、デジタルテクノロジー、UXデザインや舞台設計、楽器制作、伝統工芸、果ては動物の生態まで幅広い知見で枠にとらわれない「真面目に遊ぶ」体験づくりを軸とした多様なプロジェクトに携わる。

    インドカレーと猫が好き。アンラーニングを大切にして生きています。

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