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2020.10.18
FabCafe編集部
FabCafe Kyotoが仕掛けるプロジェクトインレジデンス「COUNTER POINT」。10月23日からFabCafe Kyotoで3ヶ月間の活動をスタートする第1期メンバーが決定しました。いずれも、偏愛と衝動に突き動かされた唯一無二の活動ばかり。ここから、それぞれの活動がFabCafeに集うさまざまな人やロフトワークのメンバーと関わりながら化学反応を起こすべく、実験・実装していきます。
1ヶ月間の募集期間を経て、第1期メンバーとして8組の活動が決まりました。焚き火、脳波音楽、アフリカ料理、チョコ、前世回想、工芸、ロボット、植物、と、いずれも独創的なプロジェクト。ここでは、まず速報として8組のみなさんを紹介します。みなさんの気になるプロジェクトはありますか?
街中はもちろん、郊外においても年々難しくなっている「焚き火」。火が別のテクノロジーに代替されている現代においても、機能とは別に人は炎に魅せられ続けます。それはなぜか。そもそも、なぜ焚き火をしてはいけないのか。焚き火に向き合い、そのプロセスや本質的な魅力を共有・探究するとともに、人や地域、食やモノづくりと掛け合わせることで新たな遊びを提案するこのプロジェクト。街中で焚き火ライフを楽しめる仕組みとコミュニティ作りに取り組みます。大学や寺院などとも連携したいとのこと。人と自然、都市を再定義し、ハックするプロジェクトです。
▼チームメンバー
橋本 由嗣(クリエイティブディレクター)、橋本 優美(グラフィックデザイナー)、中川 大地(塗装企業代表)、亀井 誠(プログラマー / 専門学校講師)、越前屋俵太(京大変人講座 ディレクター)、初田隆正(デザイナー)、中川 直幸(まるごと美術館 キュレーター)
8月に開催されたDESIGN WEEK KYOTO クラフトソン 2020から生まれた本プロジェクト。彼らは、日本の工芸が抱える課題を掘り下げ、人とモノの関係を再定義するため、ユーザーと工芸家が出会い共創するオンラインプラットフォーム「Re:Craft」を考え出しました。ユーザーの所有物に工芸家の手が加わることによって、思い入れを持って長く持ち続ける・使い続ける唯一無二のモノを生み出すと共に、使い手と作り手が共に創造するプロセスを通して、生産者/消費者という壁を取り払おうという取り組みです。人によって定義や距離感がさまざまな工芸を生活に取り戻したり、テクノロジーを取り入れながら再定義します。チームメンバーの背景も、企画、工芸、アートなどさまざま。工芸という偏愛を軸に、それぞれの専門分野を生かしながら、実例制作を目標に3ヶ月間走りきります。
▼チームメンバー
岩田篤(プロジェクトマネージャー)、須藤拓(金属工芸作家)、宮木栄理子(コミュニケーションプランナー)、蔡海(クリエイティブプロデューサー)、福原志保(アーティスト)
「脳波で音がなる楽器を作って、ライブ演奏したい」、「上手く行くまでひたすらトライアンドエラーを繰り返す」という、シンプルな応募メッセージを送ってくれた安藤さん。ソフトウェア開発企業の代表を務める傍ら、独自の楽器を作り続けているそうで、これまでにも、顔の表情をセンシングして音楽を奏でたり、空間にかざす手の位置で音楽を奏でるなど、どれも独創的。なんと今回は脳波をセンシングするヘッドセットを用いて機械学習を行うことで、脳波で音楽を奏でようとしているそうです。ヘッドセットはFabCafeに置いてみんなに自由に使ってもらっても構わないFabCafeの一部が、常に音楽で人が繋がるセッションの場としてハックされたら面白そうです。
▼ チームメンバー
安藤 正(株式会社エクスペリメンタル 代表取締役)
「顔で奏でる音楽」を演奏中の安藤さん
世界100カ国を廻りながら各国の食文化に触れつつ、岡山のゲストハウスでシェフとして活動するなど、世界と日本を料理を通して繋いできた料理男子、奥 祐斉さん。特にアフリカの国々には特別な思い入れがあり、今回はアフリカのフュージョン料理をアフリカ大陸54カ国分制覇することが目標とのこと。京都の食材・文化・人をどう混ぜあわせるのか。アフリカ以上に人との関わりが好きな彼が、他のプロジェクトチームやFabCafeに集う人々とどうコラボレーションするのか楽しみです。
▼ チームメンバー
奥 祐斉(アフリカ料理研究家/料理する旅人)、前田智帆(公益財団法人職員:国際協力系の団体で支援、アフリカに関するイベントを多数実施)、田賀朋子(jam tun代表:岡山県でアフリカ布のブランド代表を務める)
テレピーという名前のテレプレゼンスロボット(動く電話)を開発中のメンバー。通常テレプレゼンスロボットは、自走するものだとたとえば60万円ほどの高価なもののため、一般の人々が生活に取り入れることはなかなか難しい。このプロダクトを安価(定価5000円を想定しているとのこと)で世の中に出し、様々なコミュニケーションや体験の形を実験してみたいとのこと。60万円が5000円になると実験できることも変わってくるでしょう。たとえば街の色々な場所にテレピーが100台置いてあったら何が起こるか。ライブやフェスに入れたらどうなるか?アクセスできたら面白そうな普段行けない場所って何があるか?講義の席ごとに置かれることで学習はどう変えられるか?コロナによって難しくなったランダムなコミュニケーションは作り出し得るか?コミュニケーションの可能性や意味が問い直されている今だからこそ、ビジネス目標やKPIといった指標を超えて実験し甲斐があるテーマです。
▼ チームメンバー
芳賀 挙士(エンジニア)、クリストファーズ クリスフランシス(iPresence合同会社代表)、太田 崇博(技術統括 スーパーエンジニア)、清水 健太郎(HWエンジニア)、藤永 晴人(リモートコンシェルジュ)、仲川 真一(プロダクトデザイナー)、池川 莉緒(アシスタント)
「私はチロルチョコを愛し、チロルチョコを通じて人とつながり、チロルチョコのおかげで楽しい人生を謳歌しています。そして、チロルチョコ好きな人を増やすことは、私のようにチロルチョコを通じて人生を楽しむ人を増やすことにつながると信じています。」という応募メッセージを送ってくれた、チロリストちあ吉さん。普段は某美術大学の学生として学業に勤しむ傍ら、チロルチョコへの愛が止まらず、YouTuberチロリストちあ吉として活動しています。
COUNTER POINTでは、チロルチョコの核を探索するリサーチを行い、さまざまな素材を用いてチロルチョコを表現し、展示会を行うそうです。「チロルチョコ」と「全く別のもの」を並べて、チロルチョコがそれになるまでの間にある中間の存在を具現化、展示することで、どこからどこまでがチロルチョコと呼ぶことができるのかを見に来た人に考えてもらいたいとのこと。どんな展示になるか全く予想がつきませんが、彼女の笑顔あふれる風景が展開されるのは間違いありません。
▼チームメンバー
チロリストちあ吉
FabCafe Kyotoともすでに数々のコラボレーションを行ってきたedalab.の前田裕也さん。COUNTER POINTで取り組むのは、植物と時間の関係を写真とオブジェとして記録する「花の流転」というプロジェクト。満開から萎れ、腐敗していく時間軸の中で、植物の色彩や造形の変容を観察し撮影するとのこと。枯れても美しいという共感を得るためではなく、ありのままの状態を伝えるため、一冊の写真集にまとめ、展示をすることを目指すとのことです。edalab.の花や植物に対する考えや想いは、ぜひこちらのインタビューをご覧ください!
関連リンク:FabCafe Kyoto 偏愛探訪 vol.1 「edalab.」 植物をとおして模索するコミュニケーション
▼チームメンバー
edalab.(フローリスト)、すみかずき(ブックデザイン、KEYDESIGN代表)、廣部 夏子(レタッチャー)
どうやら、前世って結構簡単に思い出せるようです。このプロジェクトは、それを実験・証明することが目的。彼女の誘導で色々な人に「昨日の晩ご飯を思い出す感じで」前世を思い出してもらい、記憶の体験サンプルを集め、漫画にまとめるとのこと。これまでも、自身の筋トレという手段で婚活した様子を漫画にするなど、独自の視点からオープンな活動を展開しています。今回は一体どんなセレンディピティが生まれ、発展していくのか。まだ想像ができません…!
▼チームメンバー
みかん ありさ(WEBまんが家・画家)
いかがでしたか? COUNTER POINTに参加されるみなさんは、いずれも、それぞれの活動をオープンにして面白く展開していきたいと思う方々。気になるプロジェクトがあったら、ぜひFabCafe Kyotoにお越しください。活動中の彼らの実験に参加できるかも!?
また、今後も第2期、3期と、継続した募集を行う予定です。自身も偏愛や衝動をお持ちの方は、ぜひ次回以降の応募をお待ちしています。
関連リンク: COUNTER POINT by FabCafe Kyoto 第2期メンバー募集中!【応募締切:11/27(金)】
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