Column

2025.1.16

【Coffee Magazine】ETHIOPIA Chelbesa 「コーヒー名産地エチオピアが誇るチェルベサ」

ETHIOPIA
Chelbesa

篠田花

FabCafe バリスタ

FabCafe Tokyoでは世界中の色々なコーヒー豆を、様々なロースターさんたちを通じて定期的にご用意しています。

一杯のコーヒーの背景に広がる様々な物語を皆様にお届けします!
このブログを通してFabCafe Tokyoのコーヒーに興味が湧いたり、コーヒーが好きになってくれたら幸いです。

皆さんのFabCafeでのコーヒーライフがもっと素敵な時間になりますように!

ETHIOPIA
– Chelbesa –
roasted by
Cafe FUJINUMA

ピーチ、クランベリー、ストロベリーを思わせるジューシーな果実感。ティーライクで丸い口当たり。



エチオピアは世界有数のコーヒー生産国として知られ、その中でもChelbesa(チェルベサ)は特に注目されるコーヒー生産地の一つです。チェルベサはエチオピア南部、ゲテオ地域のGedeb(ゲデブ)エリアに位置しており、標高の高さ、気候条件、そして豊かな土壌がユニークで高品質なコーヒーを生み出す要因となっています。

チェルベサは標高約1,900メートルから2,200メートルに広がる涼しい気候と豊富な降水量を持ち、アラビカ種のコーヒー栽培に理想的な環境を提供しています。この地域の農家の多くは家族単位で農業を営み、小規模な農地で伝統的な方法を用いてコーヒーを生産しています。コーヒーはこの地域の文化や生活と深く結びついており、収穫期には村全体が協力して収穫や加工を行い、コミュニティの絆を深めています。

チェルベサで生産されるコーヒーは、主にウォッシュド(湿式処理)とナチュラル(乾式処理)の方法で加工されます。ウォッシュドプロセスでは、果肉を取り除いた豆を発酵タンクで処理し、洗浄を行います。この方法により、豆本来の風味が際立ち、チェルベサのコーヒーの明るく鼻を突き抜ける酸味や花のような香り、柑橘系のフレーバーが特徴となります。一方、ナチュラルプロセスではコーヒーチェリーをそのまま天日干しにして果肉が乾燥してから豆を取り出します。この方法では、果肉の甘味を吸収した豆がフルーティーで濃厚な味わいとなり、熟したベリーやトロピカルフルーツのような風味が楽しめます。

チェルベサのコーヒーはその複雑で洗練されたフレーバーで知られています。特にジャスミンやベルガモットのような華やかな香り、熟したピーチやベリーのフルーティーな甘味、そして明るい酸味がよく調和しています。滑らかな口当たりと、長く続く甘い余韻も特徴の一つです。このような特徴から、チェルベサのコーヒーは世界中のスペシャルティコーヒー市場で高く評価され、多くのバリスタやロースターがこの地域のコーヒーを選び、競技会などでも使用されています。

チェルベサが特別なコーヒー生産地である理由は、自然環境と人々の知恵が融合している点にあります。この地域の火山性土壌は有機物が豊富で、コーヒーの木に必要な栄養を提供し、豆に複雑な風味を与えます。また、標高が高く昼夜の温度差が大きい気候は、チェリーの糖分がゆっくりと蓄積される環境を作り出し、風味豊かな豆を生み出す要因となります。

さらに、チェルベサの農家たちは世代を超えて受け継がれてきた伝統的な農法を駆使しています。例えば、日陰でコーヒーを育てるアグロフォレストリーという手法を採用し、土壌の保護や生物多様性の維持を図りながら高品質な豆を生産しています。また、小規模農家が協同組合を通じてコーヒーを生産・加工し、品質管理を徹底することで、不純物が少なく、非常に高い品質を誇ります。

これらの要素が組み合わさり、チェルベサはエチオピアが誇るスペシャルティコーヒーの象徴的な存在となっています。チェルベサのコーヒーは地域の自然環境と人々の努力の結晶であり、一杯のコーヒーを通じてその背景にある豊かな文化やストーリーを感じることができるでしょう。

FabCafe バリスタ
篠田 花



生産国

ETHIOPIA

生産地域 Gedeb, Gedeo, Yirgacheffe
標高 1,950~2,100m
精製方法 Natural
品種 Heirloom

焙煎

Cafe FUJINUMA
コメント

ベリーのような味わいに始まり、フローラルな香りと共に濃厚な余韻が残ります。

 

  • CAFE FUJINUMA

    CAFE FUJINUMAは栃木県のJR小山西口から徒歩3分、メインストリートである「祇園城通り」沿いに2013年7月13日にオープンしたコーヒースタンドです。

    日々 美味しいコーヒーを求め研鑽を重ねるとともに、栃木の新しいコーヒー文化の発信地となれるよう皆様と一緒に楽しみながら成長したいと考えています。

    「こだわり」のオープンカウンターではスタッフとお客様だけでなく、隣に座った見ず知らずのお客様同士が他愛もない会話を楽しみ、様々なドラマが生まれることもしばしばです。ニューカルチャーを発信・交信する、そんな場を担う存在になれたら良いと願って営業しています。

    店主の やりたいこと・好きなこと が詰まっている空間。

    自分が本当にやりたくて、好きなものだから、真摯に向き合って創造し、提供できる。それらを形にした場所、それが Cafe FUJINUMA です。

    一人黙々と読書をする、友人と旅行の計画を立てる、カウンターでおしゃべりをする…。
    この空間の使用目的の決まりはありません。

    ぜひ、この空間であなたにとって大切なスローライフをお過ごしください。

    URL : http://cafefujinuma.com/

    CAFE FUJINUMAは栃木県のJR小山西口から徒歩3分、メインストリートである「祇園城通り」沿いに2013年7月13日にオープンしたコーヒースタンドです。

    日々 美味しいコーヒーを求め研鑽を重ねるとともに、栃木の新しいコーヒー文化の発信地となれるよう皆様と一緒に楽しみながら成長したいと考えています。

    「こだわり」のオープンカウンターではスタッフとお客様だけでなく、隣に座った見ず知らずのお客様同士が他愛もない会話を楽しみ、様々なドラマが生まれることもしばしばです。ニューカルチャーを発信・交信する、そんな場を担う存在になれたら良いと願って営業しています。

    店主の やりたいこと・好きなこと が詰まっている空間。

    自分が本当にやりたくて、好きなものだから、真摯に向き合って創造し、提供できる。それらを形にした場所、それが Cafe FUJINUMA です。

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    この空間の使用目的の決まりはありません。

    ぜひ、この空間であなたにとって大切なスローライフをお過ごしください。

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Author

  • 篠田花

    FabCafe バリスタ

    大学在学中、FabCafe FUJIに設立当初からアルバイトとして勤務。
    卒業後はFabCafe Tokyoでバリスタとして働きつつも、イベントの企画やマガジン執筆にも挑戦中。
    人の言葉に触れること、音楽、猫、海、祖父が好き。一番好きな本は坂口安吾の「桜の森の満開の下」

    大学在学中、FabCafe FUJIに設立当初からアルバイトとして勤務。
    卒業後はFabCafe Tokyoでバリスタとして働きつつも、イベントの企画やマガジン執筆にも挑戦中。
    人の言葉に触れること、音楽、猫、海、祖父が好き。一番好きな本は坂口安吾の「桜の森の満開の下」

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