【Coffee Magazine】NICARAGUA – El Porvenir – 「”未来”を冠したコーヒー農園」

NICARAGUA
– El Porvenir –

「“未来”を冠したコーヒー農園」

高い透明度でキャラメルやレーズンチョコレートの甘さが滑らかに広がり、
オレンジの酸とストロベリーやカカオの香り

広大な土地をニカラグアで「未来」を意味する”El Porvenir(エルポルべニール)”という農園がある。
アフリカから東南アジアを経て中南米に至る長い旅路を辿りながら、
独自の特徴を発展させたジャパニカ品種を育て、1,900m以上にもなる土地での昼夜の寒暖差から、
ラズベリーのようなジューシーさや柑橘の印象が楽します。

“未来”を冠したコーヒー農園

中央アメリカの中部に位置する国、ニカラグア。
北西にはホンジュラス、南にはコスタリカとコーヒー生産大国に囲まれたこの国は、国土は日本の3分の1ほどの広さを有し、中米諸国の中で最も広大な土地を誇ります。

火山と、その周辺に広がる標高の高い地域は、豊かなミネラルを含み、コーヒー生産地は昼夜の寒暖差が広がり、コーヒー栽培に適した土地となっています。

そんなニカラグアのホンジュラス国境線に位置するサンフェルナンドには、「未来」を意味するスペイン語の”El Porvenir（エルポルべニール）”と名付けられた農園があります。。

エルポルべニールは、壮大なアンデス山脈の麓に広がり、標高1,950mにもなる高い標高に位置します。

ここで育まれているのは、18世紀にインドネシアから持ち込まれ、ニカラグアで変異した「ジャパニカ」と呼ばれる品種です。
アフリカから東南アジアを経て中南米に至る長い旅路を辿りながら、独自の特徴を発展させました。
その特徴は、白ワインのようなエレガントな酸味と、透明感のあるキレイな紅茶のような味わいです。

エルポルべニールの農園で育ったジャパニカは、標高1,950mにも及ぶ昼夜の激しい寒暖差から生まれる独自のキャラクターを秘めています。
コーヒーチェリーはその寒暖差によりギュッと引き締まり、ラズベリーに似たジューシーな甘酸っぱさ、なめらかな質感、
そしてレモンキャンディのような甘さを伴った柑橘の印象が感じられます。これら多様な果実の味わいが、一杯に凝縮され、通常のジャパニカよりもより甘い印象を与えています。

El Porvenirで栽培されたジャパニカ品種は、長い旅路を経てようやくニカラグアで誕生しました。このコーヒーは、今後も育まれ、次世代へと未来を繋げていくことでしょう。

FabCafe バリスタ
大西 陽