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2022.1.31
浦野 奈美
SPCS / FabCafe Kyoto
こんにちは、FabCafe Kyotoの浦野です。FabCafe Kyotoで2020年にスタートしたプロジェクトインレジデンス、COUNTER POINT(以下、CP)。世の中は、一向にコロナ禍が収まりませんが、CP7期に参加するメンバーは全員関東からの参加となりました。つまり、多くの時間は遠隔での活動となります。これは、メンバーにとっても、私たちにとっても新たなチャレンジ。物理的な場所に身を置くからこそ、そこで予想外の出会いやディスカッションが生まれ、活動が広がってきたのがCPの特徴。それをオンラインを中心としたコミュニケーションや活動でいかにできるか、私たち事務局メンバーとしても工夫していきたいところ。
第7期メンバーは、2組。これから4月末まで活動する予定です。彼らのチャレンジに気になった方がいたら、ぜひカフェまで気軽にお声がけください。
「今年の目標は擬態デザイン家という職業をつくるのが目標です!」と話す擬態偏愛の小瀬古さん。第5期で参加した際に、惑星発見器を発明したので、今回はこの仕掛けを用いて人を巻き込むことが目的とのこと。というのも、それまでの擬態創作活動では、世の中の「擬態」を見つける主体となるのは小瀬古さんだけだったのに対して、惑星発見器は、その発見する行為自体を開く仕掛けだから。小瀬古さんにとって、それまでの活動とは違うチャレンジとなるそうです。
第5期の活動の延長として今進んでいるのは、1月末に開催されたビッグサイトのコンバーティングテクノロジー展にて、素材の見え方を変える装置として設置されたこと。そして、AkeruEでのワークショップ開発が行われているということ。
そこで、CP第7期でまず行うのは、廃材やゴミなど、一見汚いと思われているものをあえて惑星発見器を通して見ることで、普段ネガティブに見えているものの面白さを発見しようという試み。活動スタート前から早速サンプルを試している小瀬古さん、今回もさすがのスピード感です(笑)。今回はFabCafeの海外拠点との連携や、ワークショップを大人と子ども向けにそれぞれ展開し、最終的には発見器を商品化するところを目指して幅広くチャレンジを展開します。
調律(Tune)するための存在と手法・環境の認知が不足しているのではないか?という疑問からスタートした「していいシティ」のみなさん。今回は生活圏を捉え直して手触り感ある積極的な介入にチャレンジするそうです。
きっかけは京都に訪れた際に、老舗のたわし屋さんに立ち寄った時の感覚とのこと。大きな荷物を持ってカメラを持ってグループでやってきた彼らと、たわし屋さんとの間に、どうにも埋められなそうな溝を感じたのだそうです。それは、いかにも観光客のような格好だったからなのか、もしくは、彼らの中にちょっとした引け目のようなものが芽生えてしまったからなのか、本人たちも言語化まではできないながらも、もやっとした気持ちを抱えてそれぞれの家に帰ったのだそうです。
街や、生活空間に共通の興味と課題感を持って、これまでリサーチや実験をしてきた彼ら。根本にあるのは、「街はみんなのものなのだから、もっと色々自由にしていいはず」ということ。だから、「していいシティ」なのです。
京都という、長い歴史もありながら海外との交流も盛んという、独特のウチとソトの感覚が長い年月をかけて醸成されてきた土地で、都市における人の関係にピュアな疑問を抱いた彼らがどんな実験をし、仮説を立て、発見をしていくのか、すごく楽しみです。
何より、本当に議論とリサーチを止めない彼ら。まずはその議論の様子を包み隠さずどんどん公開していってほしい。そして、個人的には、していいのかいけないのかスレスレの実験をしてほしいです(笑)
どうでしたか?気になる活動はありましたか? 第7期メンバーの所信表明ピッチは活動初日の1/28(金)に行われました。その様子が公開されていますので、活動にご興味のある方はご覧ください。
CPは次期の募集もスタートしました。社会と接続させたい偏愛や衝動をお持ちの方は、ぜひ次回以降の応募をお待ちしています。
関連リンク:
COUNTER POINT by FabCafe Kyoto について
※ 第8期 入居期間:2022年4月28日(木)-7月30日(土)(応募締め切り:2022年4月10日)
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浦野 奈美
SPCS / FabCafe Kyoto
大学卒業後ロフトワークに入社。渋谷オフィスにてビジネスイベントの企画運営や日本企業と海外大学の産学連携のコミュニティ運営を担当。2020年にはFabCafe Kyotoのレジデンスプログラム「COUNTERPOINT」の立ち上げと運営に従事。また、FabCafeのグローバルネットワークの活動の言語化や他拠点連携の土壌醸成にも奔走中。2022年からは、自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ「SPCS」の立ち上げと企画運営を担当。大学で学んだ社会保障やデンマークのフォルケホイスコーレ、イスラエルのキブツでの生活、そして、かつて料理家の森本桃世さんと共催していた発酵部活などが原体験となって、場の中にカオスをつくることに興味がある。
大学卒業後ロフトワークに入社。渋谷オフィスにてビジネスイベントの企画運営や日本企業と海外大学の産学連携のコミュニティ運営を担当。2020年にはFabCafe Kyotoのレジデンスプログラム「COUNTERPOINT」の立ち上げと運営に従事。また、FabCafeのグローバルネットワークの活動の言語化や他拠点連携の土壌醸成にも奔走中。2022年からは、自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ「SPCS」の立ち上げと企画運営を担当。大学で学んだ社会保障やデンマークのフォルケホイスコーレ、イスラエルのキブツでの生活、そして、かつて料理家の森本桃世さんと共催していた発酵部活などが原体験となって、場の中にカオスをつくることに興味がある。