News & Releases
2020.7.13
大西 陽
FabCafe Tokyo / MTRL
カカオ再開発計画
素材としてのカカオが生み出す新たな価値を創る
カカオという言葉を聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのはチョコレートだろう。
だが、それはカカオが秘める可能性のほんの一形態に過ぎない。
カカオには、いまだ足を踏み入れたことのない壮大な世界が眠っているのだ。
例えばチョコレートの個性や味はイメージができるが、素材であるカカオそのものを思い浮かべることはできるだろうか。時にチョコレートは「チョコレート=カカオ」という既成概念からカカオがもつ本来の個性を隠してしまうことがある。そしてチョコレートはカカオを表現する1つの側面に過ぎず、カカオにはまだ見ぬ魅力的な側面とそこから生まれる新しい価値があるはずだ。
そんなカカオのまだ見ぬ魅力を多分野の専門家と仮設・プロトタイプ・言語化を実施し、新たな可能性や価値を創り出すプロジェクト『beyond cacao』が立ち上がった。
FabCafe TokyoではWhosecacaoの福村瑛とカカオとコーヒーが持つ様々な類似点に着目し、「コーヒーとカカオの共通因数」をテーマに大西 陽 (バリスタ)、橋本直樹(ショコラエティ)、そして福村瑛(カカオ専門家)と共に様々な仮説を議論した。 その仮説の1つとして生まれたのが、液体として一杯のシングルオリジンコーヒーが持つ個性を、固形のチョコレートとして表現したAlmost Coffeeだ。
両者がもつ技術や思考を合わせ、原料にカカオ豆を使用せず、ほとんどコーヒー豆だけで作られたチョコレートAlmost Coffeeは領域の垣根を超えて大きな話題を呼んだ。
イベント概要『コーヒーとカカオの共通因数』
https://fabcafe.com/jp/events/tokyo/fruitifulreport_002.2/
『HELLO NEW CACAO』
beond cacaoは素材としての新しい価値をみつけるために東南アジアのカカオ農園を拠点「スペシャルティ・カカオ(ファインカカオ)」を開発するフーズカカオの代表である福村瑛、未来に向けたカカオのまだ見ぬ価値の創造を目指して様々な取り組みを行っているアペカ(APeCA)の吉田裕一、専門領域を越えたデザイン設計・ディレクションを行うbugologyの大西陽(FabCafe)により『素材としてのカカオが生み出す新たな価値』をミッション掲げ立ち上がった。チョコレートといった枠を超え、改めて素材としてのカカオの可能性を様々な分野の専門家を交えて構築していくことが目的だ。
「whosecacaoが目指していることは、ただ製造者や生産者のニーズを受け入れるのではなく、僕たち生産側から製造者や消費者にアプローチしたいと思っています」
今回のプロジェクトの舞台となるカカオを提供する福村はそう語る。
素材としてのカカオを開発するwhosecacaoやそれを生産する農園にとって、製造者や消費者だけに依存することは危険だ。フーズカカオがかかげるミッションはあくまで「スペシャルティ・カカオの可能性を広げる」ことであり、一般的なチョコレートプロダクトの開発によるビジネス拡大ではなく、カカオそのものの「使われたか」を再定義し、カカオのバリューチェーン全体を根本的に活性化することである。
今回のプロジェクトでは、カカオの使われ方の再定義を行うために『 BarではなくDrink<品質の高いカカオはチョコレートである必要はない>』、『Bar(Drink) To Bean<プロダクトから農業を活性化する>』の2つの仮設を立てた。
今回のプロジェクトで立てた2つの仮設
BarではなくDrink
<品質の高いカカオはチョコレートである必要はない>
個性豊かかつ高品質な カカオは決してチョコレートである必要はない。
もしくは チョコレートでない方がカカオの可能性を高められる可能性がある。
そのためには様々な分野の専門家からの多面的なアプローチから柔軟に新し いカカオの可能性を考えていき、
これまで気が付かなかったカカオの可能 性を考えられると仮定する。
また活用方法を広げることにより全体的なカカオの需要を高められると考える。
Bar(Drink) To Bean
<プロダクトから農業を活性化する>
コーヒーでは長い時間をかけSeed(農業)から少しずつCup(プロダクト) へと落とし込んでいったが、
逆のアプローチもあるはずだ。消費国に住んでいる僕たちができることは、
プロダクトである 「Bar (Drink)」からカカオを持つ可能性を探ることではないかと考え、
カカオの新しい活用方法をみつけ、そこから予想される需要を生産地に 伝えることにより、
最終的にはカカオ全体の活性化ができると仮定する。
「今回のプロジェクトを通してカカオが素材として持つ新しい側面が、どれほどの価値を生み出せるかは未知数です」と今回のプロジェクトのシニアディレクターを務める大西は語る。「しかし、その何か新しい価値にアプローチすることがこのプロジェクトで一番重要だと思います」
素材としてのカカオの新しい側面が必ずしも魅力的だとは限らない。しかし多面的にアプローチする過程で生まれた新しいアイディアや視点がこれからの多彩な個性を持ったカカオには必要だ。
beyond cacaoはこれからカカオがもつ新しい可能性を様々な分野の専門家と一緒に考え、形にしていく。
そしてその第一歩としてカカオを固形のチョコレートではなく、液体(=清涼飲料水)として楽しむための開発が現在行われている。
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大西 陽
FabCafe Tokyo / MTRL
ヨーロッパを中心にファッションデザイナーとして活動後、2012年帰国。
複眼的な視点を持ったデザインを行いたいという想いから、分野の垣根を超えた接点を持つ食の分野に興味を抱く。2014年よりFabCafe Tokyoでディレクター、リードバリスタ、コミュニティマネジャーとして勤務し、FabCafeに集まる多種多様なコミュニティと多くの企画やプロジェクトを立ち上げる。担当プロジェクト
bugology Space Mongology fruitful BUGOLOGY beyond cacao THE OYATSU OLFACTORY DESIGN LABヨーロッパを中心にファッションデザイナーとして活動後、2012年帰国。
複眼的な視点を持ったデザインを行いたいという想いから、分野の垣根を超えた接点を持つ食の分野に興味を抱く。2014年よりFabCafe Tokyoでディレクター、リードバリスタ、コミュニティマネジャーとして勤務し、FabCafeに集まる多種多様なコミュニティと多くの企画やプロジェクトを立ち上げる。担当プロジェクト
bugology Space Mongology fruitful BUGOLOGY beyond cacao THE OYATSU OLFACTORY DESIGN LAB -
福村 瑛
フーズカカオ株式会社 農園開発担当&代表取締役
1991年石川県金沢市生まれ。明治大学経営学部卒業後、翻訳Conyacを運営するエニドアに入社し事業開発に従事。上場会社によるM&A後に退職しチョコレートの事業をはじめるためにインドネシアに訪問。帰国後ダンデライオンチョコレートジャパンにてチョコレート製造を経験。2017年にインドネシアやタイなど東南アジアのカカオ農園開発およびお菓子開発を手がけるフーズカカオを設立。
whosecacao : https://whosecacao.com/
1991年石川県金沢市生まれ。明治大学経営学部卒業後、翻訳Conyacを運営するエニドアに入社し事業開発に従事。上場会社によるM&A後に退職しチョコレートの事業をはじめるためにインドネシアに訪問。帰国後ダンデライオンチョコレートジャパンにてチョコレート製造を経験。2017年にインドネシアやタイなど東南アジアのカカオ農園開発およびお菓子開発を手がけるフーズカカオを設立。
whosecacao : https://whosecacao.com/
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吉田 裕一
APeCA
京都大学にて航空宇宙工学を学び、卒業後は三菱重工及びJAXAにてロケットの開発・運用に従事。4ヶ月間南極を含め世界を旅した後、企画職へ転身。想いを同じくする仲間と共にAPeCAを設立。趣味は旅と温泉
APeCA : https://www.apeca.co.jp/
京都大学にて航空宇宙工学を学び、卒業後は三菱重工及びJAXAにてロケットの開発・運用に従事。4ヶ月間南極を含め世界を旅した後、企画職へ転身。想いを同じくする仲間と共にAPeCAを設立。趣味は旅と温泉
APeCA : https://www.apeca.co.jp/
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beyond cacao
カカオと聞いて多くの人は、チョコレートの原料をイメージします。しかしカカオには素材として、まだ見ぬ可能性があるのではないかという仮説の元、東南アジアを拠点にスペシャルティカカオを生産するwhosecacao、未来に向けたカカオのまだ見ぬ価値の創造を目指して様々な取り組みを行っているAPeCAと共にカカオを多面的な視点で捉え、新たな価値を提案するプロジェクトです。
web : https://sites.google.com/whosecacao.com/beyondcacao/
OpenLab : https://fabcafe.com/jp/labs/tokyo/beyondcacao/カカオと聞いて多くの人は、チョコレートの原料をイメージします。しかしカカオには素材として、まだ見ぬ可能性があるのではないかという仮説の元、東南アジアを拠点にスペシャルティカカオを生産するwhosecacao、未来に向けたカカオのまだ見ぬ価値の創造を目指して様々な取り組みを行っているAPeCAと共にカカオを多面的な視点で捉え、新たな価値を提案するプロジェクトです。
web : https://sites.google.com/whosecacao.com/beyondcacao/
OpenLab : https://fabcafe.com/jp/labs/tokyo/beyondcacao/
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大西 陽
FabCafe Tokyo / MTRL
ヨーロッパを中心にファッションデザイナーとして活動後、2012年帰国。
複眼的な視点を持ったデザインを行いたいという想いから、分野の垣根を超えた接点を持つ食の分野に興味を抱く。2014年よりFabCafe Tokyoでディレクター、リードバリスタ、コミュニティマネジャーとして勤務し、FabCafeに集まる多種多様なコミュニティと多くの企画やプロジェクトを立ち上げる。担当プロジェクト
bugology Space Mongology fruitful BUGOLOGY beyond cacao THE OYATSU OLFACTORY DESIGN LABヨーロッパを中心にファッションデザイナーとして活動後、2012年帰国。
複眼的な視点を持ったデザインを行いたいという想いから、分野の垣根を超えた接点を持つ食の分野に興味を抱く。2014年よりFabCafe Tokyoでディレクター、リードバリスタ、コミュニティマネジャーとして勤務し、FabCafeに集まる多種多様なコミュニティと多くの企画やプロジェクトを立ち上げる。担当プロジェクト
bugology Space Mongology fruitful BUGOLOGY beyond cacao THE OYATSU OLFACTORY DESIGN LAB